マイコプラズマによるスティーブンス・ジョンソン症候群の特徴: 症例集積研究

Olson D, et al. Outbreak of Mycoplasma pneumoniae-Associated Stevens-Johnson Syndrome. Pediatrics 2015; 136:e386-94.

マイコプラズマとスティーブンス・ジョンソン症候群。

■ マイコプラズマとスティーブンス・ジョンソン症候群の関連はよく言われますが、思ったよりエビデンスがありません。

■ マイコプラズマの流行期に多形紅斑の児を複数診療したので調べてみた時に出てきた文献です。

 

 

P:  2013年9月1日から11月30日のマイコプラズマ(Mycoplasma;Mp)流行期に、コロラド小児病院に受診した5歳から21歳のスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS) 8例+2008年10月以降に後方視的に集積した追加症例

E: Mp陽性SJS

C: Mp陰性SJS

O: Mp陽性SJSの特徴

 

結果

 

■ マイコプラズマ(Mp)流行期のスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS) 8例中5例がMp陽性だった。

■ 後方視的に集積したSJS 22例中、Mpの関与が疑われた5例を除外して、コントロール群に追加した。

■ Mp陽性SJSの特徴は、以下の通り。

a) レントゲン写真における肺炎がある = オッズ比 10 (信頼区間 1.3-5.1)。

b) 先行する呼吸器症状がある = オッズ比 30.0(信頼区間 1.6-72.6)。

c) 皮膚症状の箇所がより少ない。

 

 

マイコプラズマの関与するスティーブンス・ジョンソン症候群は、マイコプラズマの特徴を備えている可能性が高い。

Mpの関与するSJSは、Mpの特徴がやはりある可能性が高いという結果です。

■ 皮疹の箇所がより少ないのは意外でした。

■ Mp診断はPCRで行われており、PCR陽性例でもIgM陽性は少なかったそうです。

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