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小児の慢性蕁麻疹は、いつごろ良くなるといえるのでしょうか?

■ 慢性蕁麻疹は小児でもよくみる疾患のうちの一つです。

■ ただ、前向きの予後研究は少なく、いつ頃治る可能性があるのか?という問いにお答えすることは決して簡単ではありません。

 

PECO
P: 慢性蕁麻疹(CU)に罹患している4-15歳の児92例(女児53.3%) 中央値4.3歳(2.5-5.8歳)
E: -
C:-
O: 寛解までの期間(寛解は薬物なしで少なくとも12ヵ月間再燃がない場合と定義)

 

Chansakulporn S, et al. The natural history of chronic urticaria in childhood: a prospective study. J Am Acad Dermatol 2014; 71:663-8.

慢性蕁麻疹の4~15歳の児92人に関し、寛解までの期間を検討した。

■ 慢性蕁麻疹(CU)の持続期間の中央値は2.7年(範囲0.3-11.3年)であり、研究参加前のじんま疹の持続期間の中央値は1.2年(範囲2-11.1年)だった

■ すべての患者は、まず最初にセチリジンもしくはロラタジンを処方された。

■ 効果不十分の場合、併用療法が選択された。

 ステップ1、セチリジン/ロラタジンとヒドロキシジン

 ステップ2、セチリジン/ロラタジンとラニチジン

 ステップ3、セチリジン/ロラタジンとラニチジン+モンテルカスト

 ステップ4、セチリジン/ロラタジンとプレドニゾロン

■ 治療選択として、ステップ1は75例(81.5%)、ステップ2は14例(15.2%)、ステップ3は3例(3.3%)であり、プレドニゾロンでの治療を必要とした参加者はいなかった
結果として、慢性蕁麻疹発症後1、3、5年後の寛解率は、それぞれ18.5%、54%、67.7%だった。

 

小児の慢性じんましんは、1年後2割、3年後5割、5年後7割が軽快する。

■ 小児の慢性蕁麻疹に関し、1年後2割、3年後5割、5年後7割り程度改善するとまとめられます。また、多くの場合は抗ヒスタミン薬+H2ブロッカー+シングレアで改善し、ステロイドを長期使うような例はほとんどないとも言えます。

■ 今までは、後ろ向き研究の結果などから、「5年で5割良くなります」とお答えしていましたが、これからは「5年で7割」とお話しようと思います。

■ 一方、成人の慢性蕁麻疹(CU)の自然経過に関しては、1~3年後に30%~50%が寛解することが報告されています。

■ また、自己血清皮膚テスト(ASST)陽性と抗甲状腺抗体は、CUの寛解の予後因子とされています。成人より小児のほうが寛解が早いとイメージしていましたが、それほど変わらないのかもしれません。

■ ただし、小児を対象にした本研究では、慢性自己免疫じんま疹(CAU)は、40%の患者で特定されましたが、CAUと非CAUでCU寛解率に有意差は認められませんでした。

■ さらに寛解予測因子も特定できていません(寛解予測因子として、初診時に、血液一般、赤血球沈降速度、抗核抗体、CH50、甲状腺検査、ASST、各種食物皮膚プリックテスト、食物負荷試験、検便(寄生虫)などが調べられています)。

■ 小児では、これらはあまり予後を特定する因子にはならないようですが、別の研究では好塩基球活性化試験(BAT)が予後因子として重要かもしれないと報告されています。

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