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Wartna JB, et al. Symptomatic treatment of pollen-related allergic rhinoconjunctivitis in children: randomized controlled trial. Allergy 2016.[Epub ahead of print]

鼻噴霧ステロイド薬は、頓用では効果がないか?

■ 今回は、小児の季節性アレルギー性鼻炎(オランダのデータですのでスギ花粉ではありません)に対し、鼻噴霧ステロイド薬の使用方法を連日がいいのか屯用でいいのかを比較した研究です。

 

PECO
P: 季節性花粉に対するアレルギー性鼻炎(AR)のある6-18歳の小児150人
E: プロピオン酸フルチカゾン 12歳未満 100mcg/日、12歳以上 200mcg/日
 (点鼻ステロイド薬;INCS=本邦での商品名フルナーゼ)連日 50人
C1: プロピオン酸フルチカゾン点鼻屯用 52人
C2:レボセチリジン 5mg/日(経口抗ヒスタミン剤=本邦での商品名ザイザル)内服屯用 48人
O: 花粉飛散時期3か月間の無症状日数率

 

結果

■ リクルートされる季節性アレルギー性鼻炎(AR)患者は、前年に同診断があり、AR関連の薬剤の投与歴があり、花粉関連の特異的IgE抗体価クラス2以上もしくは皮膚プリックテストの径3 mm以上、前年のAR症状スコアが21点中7点以上とした。

■ 点鼻ステロイド薬(INCS)連日群の消費された薬物重量に基づくアドヒアランスは71%と良好だった。

無症状日数の割合(%)は、INCS屯用群 30%、INCS連日 22%であり、差は8%(95%CI -5~+21%; 有意差なし)だった。

抗ヒスタミン薬屯用群は無症状日数割合 15%であり、INCS連日との差が7%(95%CI -6~+19%; 有意差なし)だった。

■ INCS屯用群は、平均してINCS連日群より、フルチカゾン使用量が61%少なく(p < 0.0001)、INCS連日群はフルチカゾンを平均23.1ml(±257噴霧)使用し、INCS屯用群はfluticasoneを平均9.1ml(±102噴霧)使用した。

 

コメント

■ 過去、60名の成人に対する点鼻ステロイド薬(INCS)連日群と屯用群の差をみて、INCS連日群がより症状スコアを低下させたという報告があるようです(Juniper EF, Journal of Allergy and Clinical Immunology 1990;86(3, Part 1):380-386.)。

■ しかし、小児を対象とした今回の報告は、花粉飛散時期の無症状日数に対し、INCS連日投与は、INCS屯用もしくは内服抗ヒスタミン剤屯用と効果に差がないこととなり、季節性アレルギー性鼻炎の児に対するINCS屯用は、ステロイドの使用量やコストを減らす可能性がある、とまとめられます。

■ これまで毎日の使用が必要であると考えられていた理由のうちの1つは、INCSが有効性が最大になるまで3-36時間を要することであり、花粉関連ARの症状が、花粉暴露によって悪化してから使用されても、十分な効果が認められないことが危惧されるからです。しかし、本検討結果は2,3時間でその効果は現れるんだそうです

■ とはいえ、今回の検討は海外の季節性アレルギー性鼻炎が対象であり、通年性(たとえば、ダニが原因)ARは結果が異なる可能性が十分ありますし、また、本邦のスギ花粉の結果ではないことには十分注意を要するでしょう。

■ さらに、使用量に有意差があるとはいえ、屯用群も連日群に比較して半分近くの使用量であることを考えると、フルナーゼが1日2回の薬剤なのでおおむね1日1回くらいは使用していることになります。それだと確かに差は出にくいかもしれませんね。

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