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中耳炎の抗菌薬はどれくらいの期間必要でしょう?

■ 中耳炎は、小児科では頻繁に診ることになる疾患ですが、抗生剤加療がごく短期間に終了されてしまうことが稀ではありません。

■ 今回は、小児中耳炎に対し抗生剤の内服期間が5日間と10日間で、臨床的な効果に差があるかどうかを確認した研究結果をご紹介いたします。

 

PECO
P: 急性中耳炎に罹患した生後6~23ヵ月の小児520人
E: アモキシシリン‐クラブラン酸 5日間とプラセボ5日間 (5日間群)
C: アモキシシリン‐クラブラン酸 10日間 (10日間群)
O: 臨床反応(症状と治療反応性を基礎に系統的に評価)、症状の再発と鼻咽頭コロニー形成に違いがあるか

 

Hoberman A, et al. Shortened Antimicrobial Treatment for Acute Otitis Media in Young Children. N Engl J Med 2016; 375:2446-56.

抗生剤の使用期間5日と10日で比較。

■ 症状スコアは0から14で評価された(重篤であるほど高値)。

■ 5日間群は臨床的な治療失敗が229人中77人(34%)であり、10日間群の238人中39人(16%)に比較して有意に高かった(差17%ポイント; 95%信頼区間[9~25])。

■ 6から14日目までの平均症状スコアは、5日群の1.61と10日群の1.34であり(P=0.07)、12-14日の平均症状スコアは、1.89対1.20(P=0.001)だった。

症状スコアが介入開始から終了までに50%以上低下した小児の割合は、10日群より5日間群に少なかった(187人/227人(80%)vs211/233人(91%);P=0.003)

■ 再発率、有害事象、ペニシリン耐性菌の鼻咽頭定着に有意差はなかった。

■ 治療の失敗率は、週あたり10時間以上3人以上の小児に曝露された児もほうが、より少ない児より高く、(P=0.02)、両耳より片耳の中耳炎である児のほうが高かった(P < 0.001)

 

2歳未満の中耳炎に対する抗生剤使用は、5日より10日間の方が再燃が少なく有効。

6~23ヵ月児の急性中耳炎では、短期の抗生剤治療(この場合5日間)は、標準治療期間(この場合10日間)より結果が思わしくなかったとまとめられます。

■ 有害事象や耐性菌の発生率は有意差がなかったですので、2歳未満の中耳炎を診たら1週間以上内服を勧めたほうが良いといえるかもしれません。

 

 

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