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 ヨード系造影剤は、X線を使用した血管造影やCT検査で、細かい部分を診るために必要となります。

 しかし、大量のヨードは潜在的に腎臓に負担をかける可能性があります。

 そこで、ヨード系造影剤が腎臓機能異常をきたす可能性があるかどうかをみた研究結果をご紹介いたします。

 

P: 2001年から2015年にかけて三次病院(University of California Los Angeles [UCLA])に受診した、18歳未満の甲状腺機能異常(甲状腺機能亢進/低下の病名がある、もしくは甲状腺機能検査を受けた既往のある)を疑われた患者
E: 過去2年以内にヨード系造影剤 (Iodinated contrast media;ICM)を投与された870人
C: 年齢・性・人種でマッチされたコントロール870人
O: ICM投与は甲状腺機能異常に影響するか

 

結果

 69人が過去2年以内にICMを投与された甲状腺機能異常者であり、ICM投与群 53人(6%)コントロール群 16人(2%)だった。
 甲状腺機能低下のリスクは、ICM投与群で有意に高かった(オッズ比2.60;95%CI1.43-4.72; P<.01)
 甲状腺機能低下発症とICM投与の期間の中央値は、10.8ヵ月(interquartile range 6.6-.17.9)だった。
 甲状腺機能低下した例の血清TSHの中央値は、6.5mIU/L(interquartile range 5.8-.9.6)だった。

コメント

 画像診断で使用されるヨード系造影剤(Iodinated contrast media;ICM)の投与量は、ヨウ素の一日許容量の数百倍にあたるそうです。そこで、ICM投与が甲状腺機能低下のリスクを増すのではないかと組まれた研究です。
 結果として、小児におけるICM暴露は、甲状腺機能異常のリスクを増加させるとまとめられます。

 投与後、特に1年間は甲状腺の機能不全を観察しなければならないとされていました。

 もちろん、必要な造影剤検査を避けて不十分な検査になっては本末転倒ですが、不必要な造影剤使用は避けるべきであろうと改めて思いました。

 

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