![小児期のダイエット甘味料は、むしろ体重が増えるかもしれない](https://pediatric-allergy.com/wp-content/uploads/2018/04/867719.jpg)
Karalexi MA, et al. Non-Nutritive Sweeteners and Metabolic Health Outcomes in Children: A Systematic Review and Meta-Analysis. The Journal of pediatrics 2018.[Epub ahead of print]
ダイエット甘味料は、ダイエットに効果があるか?
■ 糖分摂取は、肥満や良くない健康アウトカムに関連があることは確かでしょう(Annual review of public health 2016; 37: 273-93.)。
■ では、ダイエット甘味料はどうでしょうか?
小児期のダイエット甘味料(Non-Nutritive Sweeteners; NNS)の摂取と健康に関する13報告に対し、メタアナリシスを実施した。
目的
■ 小児期のダイエット甘味料(Non-Nutritive Sweeteners; NNS)の摂取とネガティブな健康アウトカムとの関連に関する文献を系統的に評価し、定量的に合成する。
研究デザイン
■ PRISMAガイドラインに従って、公表された文献は系統的にレビューされた。
■ 2500本を超える文献スクリーニングにより、適格である研究13本が特定された。
■ NNS摂取とボディマスインデックス(body mass index; BMI)の増加との関連について、ランダム効果メタアナリシスを実施した。
■ 性別による感度とサブグループ分析も行われた。
結果
■ 小児期/青年期におけるNNS摂取は、BMI増加と関連していた(オッズ比[OR] 1.15; 95%CI 1.06-1.25)。
■ ORは感度分析においても同様であった。
■ 関連は陽性であったが、性別によるサブ解析ではかろうじて有意だった。
■ 先行文献の定性的評価は、腰囲、脂肪蓄積量、2型糖尿病などの代謝疾患の他の疾患との有意な関連はなかった。
結論
■ 観察研究の系統的評価では、小児期のNNS摂取と脂肪蓄積量、胴囲との関連はなく、統計学的に有意なBMI上昇とのわずかな関連が認められた。
■ この仮説を調べるためには、現在までに公開された検討の方法論的な弱点(主に不十分なサンプルサイズ)は、より多くの研究を必要とする。
結局、何がわかった?
✅小児期/青年期のダイエット甘味料摂取は、体格指数(BMI)増加と関連していた(オッズ比 1.15; 95%信頼区間 1.06-1.25)。
ダイエット甘味料には、ダイエット効果は望みにくいようだ。
■ すでに2016年にPediatricsでシステマティックレビューがあり、それでもBMIが増加するという結論でした(Pediatrics 2016: peds. 2015-3603.)。
■ 研究毎の異質性はあるものの、いまのところ、ダイエット甘味料にはダイエット効果はあまり望めないのかもしれません。
今日のまとめ!
✅ダイエット甘味料は、ダイエット効果はあまり望めないのかもしれない。