低アレルゲンミルクは味の面で問題が起こりやすいために、その風味の受け入れが異なるかを確認した研究をご紹介いたします。

うさみん
ねえほむほむ。
低アレルゲンミルクって、なんであんなに美味しくないの?

 

ほむほむ
低アレルゲンミルクは、アレルゲン性をさげるために分子構造を切断しているんだ。
蛋白質はアミノ酸が沢山連なって出来ていて、それをアミノ酸に近づける処理をしているといえるね。
だから、低アレルゲンミルクは「アミノ酸臭」がして、乳とはかけ離れた味になりやすいんだ。

うさみん
結局、どれを選ぶといいの?

ほむほむ
うーん、患者さんの重症度や病態に合わせる、というしかないね。
高度に加水分解するほど、アレルゲン性はさがって安全性はあがる。
でも、味は落ちる傾向があるんだ。
今回は、低アレルゲンミルクの嗜好性に関する報告をみてみようか。

 

Maslin K, et al. Palatability of Hypoallergenic Formulas for Cow's Milk Allergy and Healthcare Professional Recommendation. Pediatr Allergy Immunol 2018.[Epub ahead of print]

医療従事者100人に対し、4種類の高度加水分解乳の好みを評価させた。

背景

牛乳蛋白質アレルギー(Cows’ milk protein allergy ;CMPA)は、英国の乳児において最も一般的な食物アレルギーである。

■ 完全母乳育児ではないCMPAの乳児にとって、低アレルギーミルクが必要となり、これは嗜好性がよくないと考えられている。

■ この研究では、さまざまな高度加水分解乳(extensively hydrolysed formulas;EHF)の嗜好性を比較し、嗜好性が乳児およびその家族にどのように影響するかについて、医療従事者(healthcare professiona; HCP)の望みを調査した。

 

方法

4種類の高度加水分解乳(EHF) (Aptamil Pepti 1 [Nutricia Ltd] (EHF W1)、Althera, Nestle Health Science (EHF W2)、Similac Alimentum, Abbott (EHF C1)、Nutramigen LGG 1 [Mead Johnson] (EHF C2))に対する盲検化味試験法をもちいた家庭での嗜好性テストに参加するために、牛乳蛋白質アレルギー(CMPA)に対する経験を持つ医療従事者(HCP)が募集された。

■ 順序付けバイアスやキャリーオーバーバイアスを最小限に抑えるために、ランダム化された完全なブロックデザインを用いた。

■ 参加者は、乳児とその家族に対し、乳の嗜好性の影響に関するアンケートを実施した。

 

結果

医療従事者(HCP)100人が参加した(栄養士51人と一般開業医49人)。

 乳清をベースにした乳糖含有EHFは、最も美味しいと評価された(EHF W1は参加者の77%、EHF W2は参加者の20%)。

EHF W1は、他の乳よりも有意に(p <0.0001)好まれた

■ 大多数の参加者は、嗜好性がより良ければ、拒絶しない可能性(96%)、使用する家族の増加(92%)、医療費の削減(90%)につながることに同意した。

 

結論

■ 乳児を管理する医療従事者(HCP)は、乳糖を含有したEHFが最も美味しいと評価した。

■ HCPは、嗜好性が良好で、より受け入れよく、より多くの乳児や家族に受け入れられ、廃棄物や健康管理コストの削減をもたらすと予想した。

 

結局、何がわかった?

 ✅乳清をベースにした乳糖含有の高度加水分解乳がもっとも好まれた。

 

 

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日本にはない低アレルゲンミルクではあるが、低アレルゲンミルクに嗜好性はある。

■ 低アレルゲンミルクに関し種類がいくつかあり、低アレルゲン化をすすめれば味がおちるという二律背反の関係があります。

■ 乳糖はごくわずかな抗原性があり、重篤な患者さんには勧めにくいですが、出来る限り嗜好性がよいミルクに切り替えれればよいでしょう。これも、「必要最小限の除去食」のひとつといえましょう。

■ 乳清をベースにした乳糖含有の高度加水分解乳となると、本邦ではMA-miが近いでしょう。たしかにMA-miはMA-1の味を改善させた低アレルゲンミルクとして使いやすいと思います。

 

 

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今日のまとめ!

 ✅高度加水分解乳といっても味に差がある。

 

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