アトピ—性皮膚炎は、本人ばかりか、家族の生活に影響する。
■ アトピ—性皮膚炎はかゆみを伴い、睡眠障害や身長抑制を来し得ます。
■ さらに、家族の生活の質も低下させます。
■ そのシステマティックレビュー。
Yang EJ, et al. The impact of pediatric atopic dermatitis on families: A review. Pediatr Dermatol 2018.[Epub ahead of print]
アトピ—性皮膚炎に罹患している児の家族の生活の質におけるレビューをおこなった。
背景
■ アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis; AD)は、きわめて一般的な小児の病気であり、患児とその家族の生活の質に大きく影響する。
■ かゆみはこの疾患の特徴的な症状であるが、ADは身体症状を以上に患者に影響するとしばしば報告されており、行動障害、気分障害、睡眠障害を引き起こす。
目的
■ この文献レビューは、アトピー性皮膚炎が、ADに罹患している児の家族の生活の質にどのように影響するかを概説している。
方法
■ 計3436の報告がMEDLINE文献データベースのオンライン検索により特定され、ADに罹患した児を持つ家族に対する生活の質へ影響の関連についてスクリーニングされた。
結果
■ ADに罹患した児の看護は、対人関係を害し、心理社会的機能を低下させ、ADに罹患している患者の家族における睡眠障害を引き起こすことがある極めて時間のかかる課題となり得る。
■ 加えて、ADは保護者にとって仕事の休みや仕事における生産性低下をもたらし得る。
■ 特別な食事療法、刺激性およびアレルゲン除去戦略、代替療法は、児の病気を管理するために患者によりしばしば実施される。そして家族との関わり合いが多くなる。
結論
■ アトピー性皮膚炎は、睡眠、資金、人間関係を含むさまざまな分野で、患児の家族の生活の質を大きく低下させる可能性がある。
■ 一部の患者では、これらの生活の質の低下に対処するために早期介入と心理療法が必要になることがある。
結局、何がわかった?
✅ アトピ—性皮膚炎に罹患した児の看護により、患者の家族の生活の質は低下しうる。生活の質の低下に対処するために早期介入と心理療法が必要になることがある。
ここでも、早期治療の重要性が認識されます。
■ アトピ—性皮膚炎は、痒みにより生活の質が大きく低下します。そして、ご家族にとっても負担が増えることになります。
■ 個人的には、はやめに治療を行い、本人の生活の質があがることがまた、ご家族の生活の質をあげることになるのではと考えています。
今日のまとめ!
✅ 子どものアトピ—性皮膚炎は、家族の生活の質もさげるため、早期の治療を考慮したい。