以下、論文紹介と解説です。

Mobasher P, et al. Oral small molecules for the treatment of atopic dermatitis: a systematic review. Journal of Dermatological Treatment 2018:1-8.

低分子薬に関する 計250人を含む7記事をレビューした。

イントロダクション

アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis ; AD)は慢性の炎症性皮膚疾患である。

■ 従来の治療法には、皮膚保湿剤、ステロイド、カルシニューリン阻害剤、光線療法、全身性の免疫調節剤が含まれるが、これらの薬物療法は中等症から重症ADの治療には限界がある。

■ 最近の文献は、経口低分子薬がAD治療に有効でありうることを示している。

 

方法

■ PubMed / MEDLINE、Embase、 Cochrane Skin databases、clinicaltrials.govを使用し、「アトピー性皮膚炎もしくはアトピー性湿疹」および「経口低分子名」の用語で検索した結果、1197件の記事が得られた。

■ 包含基準は、ADに対する経口低分子薬で治療され英語で書かれたヒトを対象にした研究だった。

■ ランダム化臨床試験、非盲検前向き試験、症例報告/シリーズがレビューされた。

 

結果

計250人を含む7記事がレビューのために含まれた

調査された経口低分子薬には、アプレミラスト、バリシチニブ、JNJ-39758979、トファシチニブが含まれた

低分子薬は、AD疾患スコア、患者による医療効果評価、生活の質に対する改善が示された。

 

結論

■ 予備的な結果は、経口低分子薬が、最小限の副作用で、ADに対する有効な治療選択肢であることを実証した。

■ これらの新規治療法の有効性と長期的な副作用を判断するには、より多くのサンプルサイズを用いたさらなるランダム化試験が必要である。

 

スポンサーリンク(記事は下に続きます)



 

トファニチブを中心とした低分子薬も、アトピー性皮膚炎の治療を変えてくるかもしれない。

■ 低分子薬の中でも、JAK阻害薬(トファニチブ)が先行しており、ランダム化比較試験も報告されています。

 

今日のまとめ!

 ✅ 低分子阻害薬はアトピー性皮膚炎に有効で、実用化が近くなってきている。

 

Instagram:2ヶ月で10000フォロワーを超えました!!!

Xでフォローしよう