以下、論文紹介と解説です。

Joergensen KM, Jemec GBE. Use of moisturizers among Danish atopic dermatitis patients-which perceived product characteristics associate with long-term adherence? J Dermatolog Treat 2018; 29:116-22.

デンマークのアトピー性皮膚炎学会会員75人に対し、保湿剤の選択や継続使用に対する因子を調査した。

目的

■ 成人のアトピー性皮膚炎(AD)患者に対する保湿剤の選択と継続使用に関して最も重要と考えられる因子を特定する。

 

方法及び材料

■ デンマークのアトピー性皮膚炎学会会員に対するオンライン調査。

 

結果

■ 75人の参加者の中で、最も一般的に使用され(89.3%)好ましい(16%)製品は、Locobase®(Leo Pharma, Denmark)だった。

■ A-derma®(Pierre Fabre, France)が最も継続的に使用されていた。

■ 選択理由は「経験上、最善の効果 」(36%)が多かった

「脂質の含有量が多い 」と「GP/皮膚科医の推奨品 」が重要な主要因子と考えられた。

「粘稠度 」、「吸収が早い 」、「着やすい 」が好まれる第二の理由だった。

■ 大多数の回答者(81.3%)が、香水や添加物についてよく知っていると答え、52%の回答者は製品のアレルギー認証機関についてよく知っていると答えた。

 

結論

■ AD患者は、製品を選択する際の最も重要な因子は個人的経験であり、次いで脂質の含有量が多く、GP/皮膚科医により推奨されると述べた。

■ 二次的な理由として、「粘稠度 」,「吸収が早い 」,「着やすい 」が重要だった。

■ 回答者は通常、複数の製品を使用しており、添加物を認識していた。

■ 保湿剤の選択に関し、エビデンスに基づいた手引が必要である。

■ したがって、皮膚保湿剤市場をナビゲートする際、患者を支援する専門家の役割は、特に重要である。

 

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どの保湿剤を使うのかは国によってもかわるだろう。ただ、多少は参考になりそうだ。

■ こういう論文だったというだけで、私は「ロコベース」を強く勧めているわけではありません。

■ というのも、「ロコベース」は日本でも入手は可能ですが、かなり高価です。

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この研究はデンマークで行われており、デンマークの会社の製品であるロコベースが上位にでたのでしょう

■ ただ、たしかに塗りやすさや衣服への付く量が少ないなどが選択の理由にはなりそうです(しかし、脂質が多いというのはワセリンベースが多くて、結局衣服は来にくくなるんじゃ、、)。

■ 日本であれば、乳液タイプで保湿成分が含まれているもの、、、になるのかなあと思っています。

 

※下記が絶対という意味ではなく、このあたりの例をあげることがある、、そういう保湿剤です。そのひとに合う保湿剤があればそれで良いと考えています。

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今日のまとめ!

 ✅ デンマークの医師に対し、保湿剤の選択基準を聴取した研究結果をご紹介した。

 

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