以下、論文紹介と解説です。
Ozturk AB, et al. Protective efficacy of sunglasses on the conjunctival symptoms of seasonal rhinitis. International Forum of Allergy & Rhinology 2013; 3:1001-6.
季節性アレルギー性鼻炎があり、通年性アレルゲンに対する皮膚プリックテストが陰性である眼症状のある患者39人に対し、サングラスの着用で症状が軽減するかどうかを確認した。
背景
■ アレルゲンの回避はアレルギー性鼻炎の症状の有意な改善につながる可能性があるが、この分野での研究は非常に少ない。
■ そしてサングラスは、アレルゲンに対し、安価で快適で簡単な回避の選択肢として、花粉からの眼の保護に効果的である可能性がある。
■ そこで本研究の目的は、サングラスの着用が眼症状を減少させるかどうかを確認することだった。
方法
■ 皮膚プリックテストによる、季節性鼻炎の確定的な病歴があり、通年性アレルゲンに対する皮膚プリックテストが陰性である眼症状患者(計39人)が本研究に含まれた。
■ 試験期間は4週間で、3回の来院が必要だった。
■ 1週間の導入期間の開始時に、患者を2群にランダム化した。
■ I群(18人)はブデソニド点鼻液定期使用と、レスキュー薬としてロラタジンを1日1回を使用した。
■ II群(21人)はこれらの薬剤に追加しして、日中はサングラスをかけた。
論文から引用。使用されたサングラスのデザイン。
■ 主観的データは、研究期間中の鼻や眼の症状スコアと抗ヒスタミン剤の必要性を記録した日誌だった。
結果
■ サングラスは眼症状スコア(p=0.002)と抗ヒスタミン薬の頓用量(p=0.009)を有意に減少させた。
結論
■ サングラスはアレルギー性結膜炎患者のための安価で簡単な治療法である。
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目の周囲を覆うサングラスは、やはり花粉症の症状軽減に有効なようだ。
■ マスクが手に入りづらい問題はあるものの、眼鏡は有効と言えます。
■ 目の周囲を覆うデザインですが、もし内服薬などの効果が不十分であれば特に考慮したいところです。
今日のまとめ!
✅ サングラスは、花粉症の目の症状を軽減させ、抗ヒスタミン薬の使用量を少なくする。