以下、論文紹介と解説です。
Suen LK, et al. Microbiological evaluation of different hand drying methods for removing bacteria from washed hands. Scientific reports 2019; 9:1-7.
30人の被験者に対し、1)自分の衣服での乾燥、2)ペーパータオル1枚での乾燥、3)ペーパータオル2枚での乾燥、4)手を20秒間静止させたまま温風乾燥機で乾燥、5)手をこすりながら温風乾燥機で20秒間乾燥、6)ジェット乾燥機で完全に乾燥するまで乾燥させる、という6種類の手指を乾燥させる方法で、細菌の減少程度を比較した。
■ 手を洗った後の適切な手の乾燥は、手指衛生に欠かせない。
■ そこで、30人の被験者を対象とした実験的研究を実施した。
■ すなわち、1)自分の衣服での乾燥、2)ペーパータオル1枚での乾燥、3)ペーパータオル2枚での乾燥、4)手を20秒間静止させたまま温風乾燥機で乾燥、5)手をこすりながら温風乾燥機で20秒間乾燥、6)ジェット乾燥機で完全に乾燥するまで乾燥させる、という6種類の手指を乾燥させる方法の比較検討を行った。
■ 本研究の目的は、洗った手から細菌を除去するためのさまざまな手指乾燥の方法の有効性を確認し最小限の資源で最適な方法を特定することだった。
■ この研究では、手指に付着した細菌を除去するにはジェット乾燥機の使用が最も効果的な方法であるのに対し、自分の衣服に付着した手を乾燥させるのは最も効果がないことが示された。
■ また、温風乾燥機を20秒間使用した場合は、手を静止させた状態で手を乾燥させることで、手をこするよりも多くの細菌を除去することが可能だった。
論文から引用。手指の乾燥を6種類の方法で比較。
■ ペーパータオル1枚と2枚使用の比較では、細菌の減少には有意な差が認められず、環境のサステナビリティを維持するためには、より少ない資源を使用することが推奨される。
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手指の乾燥に関し、ペーパータオルは2枚と1枚で効果は変わらないようだ。
■ エアタオルに関して、手指自体の細菌の減少には良いにせよ、周囲の環境には細菌の拡散が多くなりますので、現在のようなCOVID-19の懸念があるときには使いにくですね。
■ 一方で、環境のことを考えれば、基本的にはペーパータオルは1枚でいいことにはなるようです。
■ でもねえ…思わず2枚とかつかっちゃうよね…気をつけます。
今日のまとめ!
✅ 手指衛生時のペーパータオルは、1枚でも2枚でも、細菌の減少という観点からは効果は変わらない。