夏になると増える、魚によるヒスタミン中毒(スカムロイド中毒)とは?

Scombroid poisoning、翻訳するならスカムロイド中毒(=サバ中毒)を魚アレルギーに勘違いすることは多い。

■ 魚アレルギーと誤診されやすい病態として、『ヒスタミン中毒』があります。

正式にはScombroid poisoning、翻訳するならスカムロイド中毒(=サバ中毒)になります。

■ 症状はアレルギー症状とほとんど差がないのですが、『青魚のみ1種類のみのアレルギー』となると、『アレルギーではないかも…』とピンとくることになります。

夏に多くなる傾向にあり、最近も『魚アレルギーかも』でご紹介いただいても本当のアレルギーではないかも…と思うケースが増えてきました。

■ そこで、Scombroid poisoningの総論をご紹介します。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

スカムロイド中毒(サバ中毒=魚によるヒスタミン中毒)とは、

 ✅ 不適切な加工や保存によりヒスタミン濃度の高い生魚、缶詰、燻製を摂取した後に起こり、発生は夏に最もよく見られる。

 ✅ 魚の筋肉内のヒスチジンの脱炭酸によって生成されるヒスタミンが、この症状の主な原因である。

 ✅ 顔面紅潮、発疹、蕁麻疹、動悸、頭痛、めまい、発汗、口や喉の灼熱感などが、食べてから10分から90分以内に始まる。

 ✅ ヒスタミンは感覚に影響しないので、魚は正常に見え、調理、冷凍、缶詰、燻製の後でも存在する。

 ✅ 症状に合わせた支持療法+抗ヒスタミン薬が一般的に使用されるが、アドレナリンやステロイドは一般的には適応外である。

 

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