小児の胸痛で、多い原因はなにか?
■ 『胸痛』は、小児科外来でも時々見受けられる訴えです。
■ 循環器(心臓)疾患を思い浮かべやすいのですが、小児では極めてすくないことがわかっており、病歴から検査が不要であることを判断できることも多いです。
■ 実際の頻度を検討した報告をご紹介します。
※小児循環器専門医のふじさん先生に、記事へのコメントをいただきました。ご許可を得て転載いたします。
私も同意見です。
小児期の循環器疾患は、胸痛よりも意識消失や目眩などの症状で受診するケースが多いです🏥
— ふじさん@小児循環器専門医 (@kokoro_ped) August 24, 2020
稀ではありますが、胸痛時にのみ不整脈などが出現しているケースもありますので、胸痛の頻度や痛みが増強する場合は循環器外来に御相談くださいませ🙇♂️ https://t.co/MvwaVEmZT9
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
小児循環器科に紹介された、胸痛のある小児380人の臨床的特徴と原因を検討したところ、
✅ 胸痛の原因は、筋骨格系疾患(37.1%)、特発性胸痛(29.2%)(原因不明)、precordial catch症候群などのさまざまな疾患(15%)が多かった。
✅心電図は380例中4例(1.1%)に異常が認められたが、心疾患による胸痛は380例中1例(0.3%)のみだった。
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