以下、論文紹介と解説です。

Yu J, et al. Occupational Dermatitis to Facial Personal Protective Equipment in Healthcare Workers: A Systematic Review. J Am Acad Dermatol 2020.

顔面に装着する保護具による職業性皮膚症の原因に関し検討した、16本の報告に対するシステマティックレビューを実施した。

背景

■ 顔面に装着する保護具の長時間の着用は、職業性皮膚症の原因となることがありえる。

 

目的

■ 顔面に装着する保護具による職業性皮膚症の重要な原因を明らかにする。

 

方法

■ PRISMA ガイドラインに準拠したシステマティックレビューを、PubMedとEmbaseを用いて実施した。

■ サージカル/手術用マスクおよび/またはN95マスクに起因する職業性皮膚炎を報告している論文を対象とした。

 

結果

■ 344件の論文が特定され、16件が本レビューに含められた。

■ 選択した論文は、医療従事者の顔面の職業性皮膚炎に焦点を当てたものだった。

アレルギー性接触皮膚炎は、弾性ストラップ、接着剤、マスク生地からでるホルムアルデヒドが原因であると報告されている。

刺激性接触皮膚炎は、圧力や摩擦により頬や鼻梁に多く見られた

■ 刺激性皮膚炎は、アトピー性皮膚炎の既往歴もしくは長時間のマスク着用(6時間以上)と関連した。

■ 長時間のマスク着用と閉塞による痤瘡様の発疹が報告されている。

■ 接触性じんま疹は稀だった。

 

制限事項

■ PubMedもしくはEmbaseに掲載されている刊行物のみが含まれていた。

■ ほとんどの出版物は症例報告後ろ向き研究だった。

 

結論

■ 米国接触皮膚炎学会のメンバーによるこのシステマティックレビューは、潜在的な問題となるアレルゲンを含む顔面に装着する保護具に対する職業性皮膚炎の症例に注目した。

■ 本研究は、顔面の職業性皮膚炎を持つ医療従事者の診断と治療に役立つかもしれない。

 

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マスク皮膚炎に関する治療は確定したものはないようです。

■ マスクに皮膚炎に対する方法は、現状ではコレという方法は確定していません。

■ 一般的に、保湿剤、痤瘡(にきび)に対しては抗菌薬やアダパレンなどが使われているようです。

 

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今日のまとめ!

 ✅ 医療従事者にもマスク皮膚炎はおおく発生しており、接触皮膚炎が多くアトピー性皮膚炎や長時間の使用が関連していた。

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