初期の段階で、卵アレルギーの予後を予測することは重要かもしれない。
■ 卵アレルギーは、乳児期におけるもっとも多い食物アレルギーです。
■ 一部は自然に寛解しますが、一方で長く持続する場合もあり、予後を予測することは重要です。
■ もともとの特異的IgE抗体価が高い、アトピー性皮膚炎の存在、12ヶ月間の特異的IgE抗体価の低下率などが寛解の予測因子として報告されています。
■ 卵の蛋白質にも複数あり、もっとも多いのがオボアルブミン(Gad d2)、アレルゲン性が高いのがオボムコイド(Gad d1)、その他、オボトランスフェリン(Gad d3)、リゾチーム(Gad d4)、αリベチン(Gad d5)、YDP42(Gad d6)などが知られています。
■ これらのうち、どれに感作されていると、寛解しにくいのでしょうか?
※卵の蛋白質の考え方は以下のインスタを参考にしてください。
※コンポーネントに関しては、こちらのインスタを。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
卵アレルギーが証明・卵に感作・耐性のある、年齢をマッチさせた生後12ヶ月の乳児 451人を、2年後、4年後の縦断調査により、血清卵白、Gal d 1、Gal d 2、Gal d 3、Gal d 5特異的IgE抗体が寛解を予測するかを調査したところ、
✅ Gal d 1に感作されていると、卵アレルギーが持続するリスクを 2.5 倍に増加した。
✅ 4種類の卵アレルゲンすべて(Gal d 1、Gal d 2、Gal d 3、Gal d 5)に感作されていると、卵アレルギーが持続するリスクが4倍になった(OR 4.19; 95%CI 1.25~14.07)。
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