アトピー性皮膚炎(治療) PDE4阻害薬であるクリサボロール軟膏は、生後3ヶ月から24ヶ月にも安全で有効かもしれない 2歳以降のアトピー性皮膚炎に、新規にJAK阻害薬が使用できるようになりましたが、海外では生後3ヶ月からのPDE4阻害薬の適応の検討が進んでいます。 ■ 日本では、2歳未満に使用できる抗炎症外用薬は、ステロイド外用薬しかない状況です。 ■ それでも2歳からは、タクロリムス軟膏にくわえ、つい最近JAK阻害薬外用薬(コレクチ... 2021年3月31日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) グリセリンやパラフィンを含んだ保湿剤を塗り続けると、小児アトピー性皮膚炎の再燃とステロイド外用薬の使用が減る 保湿剤の定期使用は、アトピー性皮膚炎の再燃を減らす。 ■ 保湿剤の定期塗布は、アトピー性皮膚炎の治療の大きな柱のひとつです。 ■ 毎日の使用が、再燃を大きく減らし、ステロイド外用薬の使用量も少なくすることがわかっているからです。 ■ つい5年位までは、このテーマのランダム化比較試験は少なかったのですが、徐々に増えてきて... 2021年3月28日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 成人の喘息発作入院中、気管支拡張薬にパルミコート懸濁液を併用したほうが入院期間が短縮されるかもしれない 喘息入院中に、ネブライザーで吸入する気管支拡張薬を懸濁する相手は生理食塩水?パルミコート懸濁液? ■ 外来で気管支喘息発作時に、短時間作動性気管支拡張薬(SABA)を吸入することは一般的に第一選択として行われます。 ■ SABAを懸濁する相手を、生理食塩水・DSCG(インタール)・BIS(パルミコート懸濁液)などが選ば... 2021年3月27日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(副作用・害) 炎症性皮膚疾患(アトピー性皮膚炎や乾癬)があると、新型コロナに感染しやすいか? アトピー性皮膚炎は、新型コロナのリスクをあげるのか? ■ アトピー性皮膚炎があると、皮膚の感染症がおおくなることはよく知られています。 ■ しかし一方で、皮膚以外の感染症、耳の感染症、レンサ球菌咽頭炎、尿路感染のリスクをあげることも報告されています。 ■ では、アトピー性皮膚炎は、新型コロナウイルス感染のリスクをあげる... 2021年3月25日 pedallergy2016
食物アレルギー(予防) 食物アレルギーを予防する『早期離乳食開始』が、困難になる要因はなにか? 早期離乳食開始は、たしかに食物アレルギーを予防するかもしれない。しかし、開始が困難な場合もすくなくない。 ■ 離乳食を早期導入による食物アレルギーの予防策はひろく認識されるようになってきました。 ■ EATスタディは生後3ヶ月から離乳食を開始する群と6ヶ月から始める群を比較した大規模研究です。 ■ しかし実際には、... 2021年3月23日 pedallergy2016
食物アレルギー(予防) 早期離乳食開始による食物アレルギーの予防効果は、湿疹がある群にもっとも強くはたらく 乳児期の湿疹が、その後の食物アレルギーの発症リスクになることがはっきりし、一方で離乳食早期開始が食物アレルギーの発症予防に有効であることがわかってきています。 ■ EATスタディは、『早期離乳食開始』により食物アレルギーの発症予防を試みた、初期の研究です(と言っても2016年ですが…)。 ■ 離乳食を生後3ヶ月から開始... 2021年3月22日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 12歳以上の中等症以上のアトピー性皮膚炎に対し、内服によるJAK阻害薬 アブロシチニブは有効である(JADE MONO-1試験) アトピー性皮膚炎に対する『内服』や『注射』による治療が臨床応用されつつあり、JAK阻害薬がその選択肢となってきそうな情勢です。 ■ 外用療法だけでなく、全身投与の薬剤によるアトピー性皮膚炎の治療が徐々に臨床応用されつつあります。 ■ とくに生物学的製剤が先行しており、成人に関しては一部の薬剤が保険適応となり使われる様に... 2021年3月21日 pedallergy2016
小児科(新生児) 新生児期のビタミンKの不使用は、出血リスクを上げ頭蓋内出血も起こすかもしれない 新生児期のビタミンKは、とても重要な微量栄養素です。 ■ 新生児期のビタミンK欠乏性出血は、予防できる疾患です。 ■ ビタミンKは母乳に不足している数少ない微量栄養素であり、血液の凝固因子のはたらきを助ける大事なものです(人工乳の場合にはビタミンKを使用しなくていいという意味ではありません)。 ■ ビタミンKを使用せ... 2021年3月16日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 鶏卵アレルギーのある児は、他の家禽(うずら・ハト・ガチョウ・七面鳥など)の卵にどれくらい感作されているか? 鶏卵アレルギーのある子どもは、他の家禽の卵にどれくらい感作されているか? ■ 鶏卵と他の家禽の卵、たとえばうずらの卵は高率に交差すると考えられています。 ■ たとえば一般的には、鶏卵アレルギーがある場合にはうずらの卵も除去食を指導することになります。 ■ しかし、うずらの卵だけ症状があるお子さんなども経験し、実際にどれ... 2021年3月14日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) 軽症の卵アレルギー児の経口免疫療法としては、家庭で週ごとに増量するより、病院に受診ごとに増量し維持した方が、有効かもしれない 卵の経口免疫療法に関し、家庭で増量するか?病院で増量するか? ■ 経口免疫療法は、どのように摂取していくかが、まだ十分きまっていません。 ■ 一般的には、毎日食べながら1週間ごとに微量増やしていくというのが多いと思います。 管理人注 経口免疫療法は、家庭で自己判断で実施する治療ではありませんので、専門医にご相談ください... 2021年3月9日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) 牛乳3mLを長期間継続して摂取すると、25mLを摂取できるようになる率が徐々に増加する 乳アレルギーのある児が、定期的に乳を少量継続のんでいても1年では有効性が低いようだという報告があるものの、『長期間続けていると効果が上がってくる』という報告がなされました。 ■ 低用量で継続して同じ量で継続して摂取していると、だんだん摂取できる量がふえてくるという報告があります。 ■ たとえば卵や小麦、ピーナッツなどが... 2021年3月8日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) イヌやネコアレルゲンが、喘息発作を起こす濃度で存在する頻度は、どれくらいか? ペットのアレルゲンは、どれくらいの頻度・濃度で家庭に存在するのか? ■ ペットは、アレルゲンとして大きなものです。 ■ たとえば米国国民健康栄養調査調査(National Health and Nutrition Examination Survey)に参加した数千万人のデータを確認すると、イヌにアレルギーのある喘息患... 2021年3月7日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) ハイリスクの乳児のピーナッツ導入前の検査では、Ara h2特異的IgE抗体価が有用である ピーナッツの早期導入が推奨されるようになり、事前の検査をどうするかが議論されている。 ■ LEAP試験が報告されたあと、ピーナッツを乳児期に導入することが推奨される様になってきています。 管理人注 ピーナッツそのものを乳児に導入することは気道に入ると危険であるため、ピーナッツバターなどが推奨されています。 その場合、ク... 2021年3月6日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 予防接種により、アトピー性皮膚炎の発症リスクを高めることはない 予防接種後にアトピー性皮膚炎を発症しやすくなると思う方がいらっしゃいます。 ■ アトピー性皮膚炎の発症にワクチンが関係するという話題は以前からあり、実際に心配されている方もいらっしゃるようです(Vaccine. 2006 ;24(37-39):6351-5.PMID: 16784799.) ■ しかし、すでに、先行研究... 2021年3月4日 pedallergy2016