デュピルマブ(デュピクセント)投与中の、顔面や頸部の紅斑:システマティックレビュー

徐々に使われるようになってきているデュピルマブ。顔や頸部の紅斑の報告があります。

■ デュピルマブは、小児のアトピー性皮膚炎にはまだ保険適用は無いにせよ、成人では徐々に活用されるようになってきている生物学的製剤です。

■ 最近保険適用になってきたJAK阻害薬に比較すると、使いやすさでは一日の長があるようです。

■ 一方で、症例報告により顔や頸部の紅斑が報告されるようになっており、注意を要します。

■ 最近のシステマティックレビューをご紹介します。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

デュピルマブによる顔面または頸部の紅斑を発症した16研究(101例)のシステマティックレビューを実施したところ、

 ✅101例中52例(52%)が試験開始時のアトピー性皮膚炎の顔面または頸部の病変があり、101例中45例(45%)は既存のアトピー性皮膚炎とは異なる皮膚症状を報告したことから、別の病因があることが示唆された。

 ✅ 病因として、酒さ、アレルギー性接触皮膚炎、頭頸部皮膚炎などが示唆され、デュピルマブの投与が中止されたのは101名中11名(11%)だった。

 

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