新型コロナワクチン後に、顔面神経麻痺は増えるのか?
■ 新型コロナワクチン後の顔面神経麻痺に関しては、あくまで『うわさ』としてSNS上などでみかけていました。
■ おおもとは、ワクチンの臨床試験観察期間中(注射後28日以上)にベル麻痺を発症した参加者が、ワクチン接種群では3名であったのに対し、プラセボ群では1名しかいなかったという報告(Polack FP, Thomas SJ, Kitchin N, et al;C4591001 Clinical Trial Group. Safety and efficacy of the BNT162b2mRNA COVID-19 vaccine.NEngl J Med.2020;383(27):2603-2615.)からのようです。
■ もちろん、この規模と発症人数では偶然の可能性も高いので、大規模な検討がもとめられていました。
■ そして、その結果が公開されました。結論から言えば、『新型コロナワクチンで顔面神経麻痺を増やすことはない』でした。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
イスラエル中央部の三次医療機関の救急部において、ワクチン接種者と非接種者における顔面神経麻痺のリスクを比較したところ、
✅ 顔面神経麻痺は、年齢、性別、入院日が同一という項目でマッチさせら対照群74人と、最近新型コロナワクチンを接種した44人(2:1で登録)と同程度であり、調整オッズ比は0.84(95%CI 0.37-1.90,P=0.67)だった。
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