pedallergy2016
「小児アレルギー科医の備忘録」管理人。
日本アレルギー学会専門医・指導医。日本小児科学会専門医。
pedallergy2016の記事一覧
一般的に、ワクチンは皮内・筋肉内注射で行われますが、『皮内』が投与ルートになるかもという報告があります。 ■ 以前、ワクチンの皮内接種の話題を聞いたことがあります。主に予防接種の量が不十分な途上国においての方法だったと記憶しています。 ■ とはいえ、あくまで緊急的な方法であって有効性は十分ではないのではないかと思ってい...
臍肉芽腫に対する処置は、硝酸銀処置や消毒が選択されることが多い。 ■ 臍肉芽腫とは、新生児で観られるおへその病気で、おへそがじくじくしたり出血したりする疾患です。 参考 臍炎・臍肉芽腫(さいえん・さいにくげしゅ)(日本外科学会) (PDFです) ■ 個人的には、臍肉芽腫に対する対処は消毒や硝酸銀処置だと考えていましたが...
小児の肺炎を、症状や経過から予測することができるか? ■ 肺炎の予測ツールは、成人ではいくつか存在します。 ■ たとえばCURB65やA-DROPなどは有名でしょう。 参考 肺炎重症度(Twitterでよく知られているEARL先生のサイト) ■ 小児でも同様の広く認められた基準があればいいのですが、そういった基準はない...
補完食(離乳食)とアレルギー発症予防似関しての質問は多いもののシンプルに答えることは難しい。 ■ 補完食(ここではざっくりと離乳食と考えてよいです)の開始時期や、種類に関して尋ねられることが多いのですが、それぞれ相反する研究結果があったりして、なかなかシンプルにお答えすることは難しいものです。 ■ そこで、最近、かなり...
『空気清浄機が小児喘息に有効か』は、よく尋ねられる質問だが、十分な研究結果に乏しかった。 ■ これまで、喘息への空気清浄機の効果に関しては、限定的な報告にとどまっていました。 ■ 『環境汚染度が高く』『喘息コンロールは不十分な』ケースに有効”かもしれない”程度だったといえましょう。 ■ 最近、JAMA Pediatri...
夜尿に関する論文をしらべていて見つけたちょっと変わった研究。 ■ 夜尿に関しては、ガイドラインがしっかりしており、その内容にそって治療を行うのが標準治療で早道だと思っています(自分自身が専門とはいえませんし…)。 ■ しかし、夜尿に関する論文をしらべていると、ビタミンDが有効というランダム化比較試験をみつけました。 ■...
ビタミンDの内服は、喘息発作の再発を抑えるのに有効でしょうか? ■ これまでの研究では、ビタミンDを内服することで、気管支喘息の増悪が減る可能性が示唆されていました。 ■ しかし、メタアナリシスでも結果を出すにはまだ不十分で、『ビタミンDがもともと少ない人に対してビタミンDを内服すれば効果があるかも』という考えになって...
新生児・乳児消化管アレルギーに関し、乳以外の固形の食物に関しても、寛解はしやすいのか? ■ 新生児-乳児消化管アレルギーは、とくに乳で多い特殊な食物アレルギーです。 新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症 診療ガイドライン ■ 乳に多いとはいえ、他の固形の食物(卵・魚など)にも増えており、対応に苦慮することもあります。 ■ 乳...
抗菌薬の適正使用を考えていく、あたらしい時代の急性副鼻腔炎のガイドラインとは? ■ 抗菌薬に対する菌の耐性化が進んでおり、このままでは耐性菌により多くの命が救えなくなることが既定路線になっています。 ■ 中耳炎や副鼻腔炎の多くはself-limited(自然に治る)疾患であることがわかっており、抗菌薬なケースも多いと考...
乳幼児が風邪をひいたときの鼻汁吸引、リスクはあるか? ■ 乳幼児の風邪に対する鼻汁吸引は、有効性はあると考えられています。 ■ とはいえ、この分野のエビデンスは少なく、研究結果を探してもあまり多くはありません。 ■ そこで、文献を探していると『Narhinel』という方法の安全性をみた検討をみつけました。 ■ 『Nar...
鼻汁吸引は普段の風邪の治療として推奨されているものの、エビデンスは極めて少ない。 ■ 子どもの風邪に対する治療はきわめて限られたものしかなく、大きな武器の一つとして『鼻汁吸引』が勧められています。 ■ 例えば、こういう器械ですね。 ■ しかし、鼻汁吸引に対する有効性を示したエビデンスはきわめて少ないのが現状です。 ■ ...
いわゆる『風邪』に対しては抗菌薬は不要。しかし4週間以上つづく湿性咳嗽に対しては有効な可能性がある。 ■ 遷延性細菌性気管支炎 (PBB)は、2006年にMarchantらが発表した概念です。 ■ 慢性咳嗽の原因の一つとして、最近改定された小児の咳嗽診療ガイドラインに掲載されるようになった疾患でもあります。 ■ 風邪に...
蜂蜜は咳に有効であるという報告が増えています。 ■ 咳に対して蜂蜜が有効であることは、かなり周知されてきました。 ■ とはいえ、そのシステマティックレビューに使用されている研究数は多くはなく、ひっくり返る可能性を秘めています。 ■ 最近のシステマティックレビューを探すと、2020年に発表された報告がありました。 管理人...
小児の胸痛で、多い原因はなにか? ■ 『胸痛』は、小児科外来でも時々見受けられる訴えです。 ■ 循環器(心臓)疾患を思い浮かべやすいのですが、小児では極めてすくないことがわかっており、病歴から検査が不要であることを判断できることも多いです。 ■ 実際の頻度を検討した報告をご紹介します。 ※小児循環器専門医のふじさん先...
百日咳は、とくに長く咳が続きやすい。 ■ マイコプラズマと百日咳は、咳がある感染症のなかでもとくに長く続きます。 ■ そして一般的に、慢性咳嗽(長く続く咳)は8週間以上を目安としますが、『8週間以上続く感染症関連の咳』は、マイコプラズマはすくなくなり、百日咳が残ると記憶しています。 ■ まさに『百日』咳といえ、その理由...
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◇ 専門は小児アレルギー学。
◇ 医学博士。
《学会活動など》
◇ 日本小児科学会専門医・指導医。
◇ 日本アレルギー学会専門医・指導医・代議員・広報委員会(啓発活動委員会含む)委員・アレルギー疾患対策基本法特別委員会委員。
◇ 日本小児アレルギー学会代議員・研究推進委員会委員・広報委員会委員。
《一般向けの活動など》
◇ Yahoo!個人オーサー。
◇ NewsPickプロピッカー。
◇ アメブロオフィシャルブロガー。
◇ メドピア外部執筆者/症例相談エキスパート。
◇ メディカルノート外部執筆者。
◇ バズフィードジャパンメディカル 外部執筆者。
◇ メディカルトリビューン外部執筆者。
◇ SNS医療のカタチ初期メンバー。
◇ コロワ君サポーターズメンバー。
◇ このブログが、医療者のみなさまの一助となり、最終的には患者さんの幸せにつながりますように。
◇ ブログを読む際の注意点として、以下の「About Me]を御覧ください。
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