pedallergy2016
「小児アレルギー科医の備忘録」管理人。
日本アレルギー学会専門医・指導医。日本小児科学会専門医。
pedallergy2016の記事一覧
食物アレルギーの治療に、オマリズマブが有効? ■ 食物アレルギーは、世界的にも増えているアレルギー疾患で、生活の質を低下させますし、リスクもあります。 ■ 基本的には、食物除去や誤食時の緊急対応が治療方法になります。 ■ しかし最近、アメリカ食品医薬品局(FDA)によってピーナッツアレルギーのための経口免疫療法が承認さ...
増加しているクルミアレルギー。経口免疫療法は可能? ■ クルミは、日本でも食物アレルギーとして多くなっている木の実類の一つです。 ■ いまだに標準療法とは言えませんが、鶏卵、牛乳、小麦、ピーナッツなどの経口免疫療法に関する報告が増えてきました。 ■ では、クルミに対しての経口免疫療法は可能なのでしょうか? ■ 最近、日...
アトピー性皮膚炎治療の新しい選択肢、デュピルマブとは。 今回は『ほむほむ先生』と研究医『B先生』の会話形式にしてみてみました。感想などをいただければ助かります😌 ほむほむ先生: さて、B先生、今日はアトピー性皮膚炎の治療、デュピルマブに関する論文を読んでみましょう。アトピー性皮膚炎は、慢性的な炎症性皮膚疾患で、特に乳幼...
アトピー性皮膚炎の治療薬、内服JAK阻害薬の効果。 ■ アトピー性皮膚炎は、慢性的な炎症を起こす皮膚の病気で、皮膚バリア機能障害やヘルパーT2(Th2)・Th22による炎症が特徴となります。 ■ 経口JAK阻害薬アブロシチニブ(商品名サイバインコ)は、中等症以上のアトピー性皮膚炎の治療薬として、日本でも12歳以上で承認...
原因となる食物を食べてから繰り返し吐く『新生児乳児食物蛋白胃腸症』、いつ頃改善する? ■ 新生児乳児食物蛋白胃腸症は、海外で提案される食物タンパク質誘発性腸炎症候群 (FPIES)と完全に同義とはいえませんが、IgE抗体が関係しない食物アレルギーです。 ■ 主に乳児から幼児において、原因食物を食べた後1~4時間以内に、...
生後早期の母親の卵摂取で卵アレルギーを予防できる?できない? ■ 鶏卵アレルギーは、日本人の食物アレルギーのなかでも最も多い原因食物です。 ■ 鶏卵アレルギーを予防するために、『早めに離乳食に導入する』という方法は、ひろく普及し始めており、実際に効果を上げ始めているのではないかという報告もあります。 ■ しかし、鶏卵に...
小児の重症アトピー性皮膚炎の治療に、より適切に内服薬や注射薬が使えるように。 ■ 小児にも、アトピー性皮膚炎に対するさまざまな全身治療薬が使用できるようになりました。 ■ 外用薬で改善が見込めないほどの重症の患者さんへの治療にも道が開かれ、増えた治療手段をどのように使い分けるか、もしくは切り替えていくかが重要になってき...
アレルギー疾患は、貧血など他の病気とも関連している? ■ 貧血は小児でよく経験される病態です。 ■ そして、他の病態、たとえば精神発達、運動などへも影響することも知られています。 ■ 泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)や、むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)にも影響します。 ■ 一方、アトピー性皮膚炎、アレルギー...
花粉アレルギーがあると、関連食物でアレルギー反応が出るというPFAS。その鑑別はどうするか? ■ 花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)は、花粉アレルゲンに感作されると起こる食物アレルギーのことです。 ■ PFASの世界的な有病率は10%~35%と推定されているようです。 ■ 一般的には、生の果物による皮膚検査がおこな...
温暖化がすすむ時代に、アドレナリン自己注射器はどれくらい安定性があるかへの懸念があります。 ■ アドレナリンは、アナフィラキシーの際に使われます。 ■ たとえば食物アレルギーに対するアナフィラキシー反応時のために、アドレナリン自己注射器(エピペン)を携帯しておく必要があります。 ■ しかし、エピペンの添付文書には、室温...
新生児の保湿剤塗布によるアトピー性皮膚炎予防の効果:気候による影響の可能性 ■ リスクの高い乳児から保湿剤を塗ることで、アトピー性皮膚炎を予防できる可能性が指摘されています。 ■ この予防法は、英国、米国、日本の研究によって支持されていますが、英国の大規模試験BEEP試験やスウェーデンで行われたPreventADALL...
赤ちゃんへの”保湿剤”の塗布が食物アレルギーを引き起こす可能性 - 最新の研究から見えてきた関係 ■ 食物アレルギーは、特に皮膚バリアが低下している、もしくは炎症を起こしている場合に、『経皮感作』を通して食物アレルゲンへ感作が起こり得ます。 ■ Lackらの二重抗原曝露仮説は、食物アレルゲンへの感作は皮膚へさらされて起...
アレルギー性鼻炎に対する免疫療法、先延ばししてもいい?という質問。 ■ 舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質を含む薬を毎日舌の下に投与する治療法です。 ■ 日本では、スギ花粉症とダニによるアレルギー性鼻炎に保険適用となっていますが、3~5年継続して服用する必要があります。 ■ アレルギー性鼻炎は、日常生活に多くの問題を...
保湿剤で予防できる?アトピー性皮膚炎とアレルギーマーチ。 ■ アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎といったアレルギー疾患は、特に先進国を中心に少なくない病気です。 ■ アレルギー疾患は、特に小さい子どもの時にアトピー性皮膚炎から始まり、気管支喘息やアレルギー性鼻炎を発症するといった、いわゆる『...
増えている木の実アレルギー。基本的には個別に考える必要性がありますが、一部の木の実類はそれぞれ関連が深いこともわかっています。 ■ 木の実アレルギーに関しては、それぞれが独立しているアレルゲンであるという認識が必要です。 ■ しかし、一部は近しい関係性にあることが知られています。 ■ カシューナッツとピスタチオに関して...
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◇ 専門は小児アレルギー学。
◇ 医学博士。
《学会活動など》
◇ 日本小児科学会専門医・指導医。
◇ 日本アレルギー学会専門医・指導医・代議員・広報委員会(啓発活動委員会含む)委員・アレルギー疾患対策基本法特別委員会委員。
◇ 日本小児アレルギー学会代議員・研究推進委員会委員・広報委員会委員。
《一般向けの活動など》
◇ Yahoo!個人オーサー。
◇ NewsPickプロピッカー。
◇ アメブロオフィシャルブロガー。
◇ メドピア外部執筆者/症例相談エキスパート。
◇ メディカルノート外部執筆者。
◇ バズフィードジャパンメディカル 外部執筆者。
◇ メディカルトリビューン外部執筆者。
◇ SNS医療のカタチ初期メンバー。
◇ コロワ君サポーターズメンバー。
◇ このブログが、医療者のみなさまの一助となり、最終的には患者さんの幸せにつながりますように。
◇ ブログを読む際の注意点として、以下の「About Me]を御覧ください。
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