乳児期に喘鳴を発症した際、4年後に喘息に移行する要因は? ■ 乳児期に喘鳴を発症し、それが喘息に移行するかどうかを予想するためには「喘息予測インデックス」などを使用しますが、なかなか額面通りには予想し難いことが多いです。 ■ 一方、乳児期の感作はその後の喘息持続リスクに関連することも報告されています。 ■ わたしは1歳...
pedallergy2016
「小児アレルギー科医の備忘録」管理人。
日本アレルギー学会専門医・指導医。日本小児科学会専門医。
pedallergy2016の記事一覧
水いぼ(伝染性軟属腫)は自然軽快する可能性はあります。では、その軟属腫はいつ頃軽快するのでしょうか? ■ やや古い報告ですが日本からの報告で、小児217例中205例において、伝染性軟属腫の自然軽快の平均期間は6.5か月という報告があります(Takemura T, et al. The natural history o...
アトピー性皮膚炎が、アトピーマーチの端緒になる可能性が示されているものの、、 ■ アトピー性皮膚炎が経皮感作を橋渡しとして、気管支ぜんそくなど他のアレルギー疾患の発症リスクをあげることは、様々なコホート試験や横断試験で報告されています。 ■ しかし、だからといって、アトピー性皮膚炎を発症すれば喘息を必ず発症するわけでも...
早期発症のアトピー性皮膚炎が気管支喘息発症につながる場合、どういった特徴があるか? ■ クラスター解析は、統計的に(基本的には先入観なく)ある集団をグループ分けする方法です。 ■ さまざまなビッグデータが得られるようになり、それぞれに対するオーダーメイドな治療や対策が必要になり重要視されている統計手法と言えましょう。 ...
アトピー性皮膚炎に対する抗ヒスタミン薬は、かゆみを抑える作用も一部期待されるが、ステロイド外用薬を減量する効果を目標にされます。 ■ 私は、アトピー性皮膚炎に対する抗ヒスタミン薬に関して、「かゆみを抑える作用はさほど強くはありませんが、ステロイド外用薬を減らしやすくなるために使用しています。ただ、アトピー性皮膚炎に対す...
エンドトキシンと喘息発症予防に関するエポックメイキングなScienceからの報告。 ■ 衛生仮説はこれまでTh1/Th2のバランス理論に基づいていましたが、Th1炎症である疾患も増加していることからその仮説の限界が見えてきていました。 ■ また、衛生仮説で説明できるアレルギー疾患の予防は喘息やアレルギー性鼻炎に限られて...
持続性喘息へ移行することを予測する「Asthma Predictive Index(喘息予測インデックス)」は、必ずしも異なる集団で同じパフォーマンスを発揮しない。 ■ 乳幼児期の喘鳴は必ずしも持続しないのですが、年齢が長じるまで持続した場合は逆に改善しにくいことがわかっています。 ■ 乳幼児期の喘鳴が持続するかどうか...
羊毛は一般に、アトピー性皮膚炎を悪化させる可能性が指摘されています。 ■ 最近UPしたnoteのレビュー、「アトピー性皮膚炎には、どんな衣服がいいですか?」で取り上げた論文のひとつをご紹介します。 ■ 羊毛そのものがアトピー性皮膚炎の悪化に影響しているわけではなさそうという、ランダム化比較試験です。 この論文でわかっ...
日傘や帽子による日焼け防止は重要です。では、日焼け止めなしでも十分な日焼け予防は可能でしょうか? ■ 日焼けを予防する方法には、「物理的な防御」と「日焼け止め」の2つの方法があります。 ■ しかし、物理的な日焼け止め、たとえば日傘はどれくらい有効なのでしょう? ■ 成人におけるランダム化比較試験を見つけたのでご紹介いた...
鼻炎は喘息コントロールを悪化させる。 ■ 「one airway, one disease(一つの気道、一つの病気)」というフレーズがあります。 ■ 気道は鼻と連続しているために、喘息においては鼻炎にも強く関連しているというコンセプトといえます。 ■ そして鼻炎がその後の喘息コントロールを悪化させることはすでにいくつか...
魚アレルギーがある場合に、缶詰を摂取できる可能性はどれくらいか? ■ エビデンスレベルの高い魚アレルギーの報告は少なく、また、自然寛解はすくないと考えられています。 ■ 一方、出汁は多くは摂取でき缶詰は一部摂取できるとはされていますが、きちんとした確率をだした報告はほとんどありません。 ■ そこで後ろ向きの症例集積研究...
プロトピック外用薬において添付文書に「眼に入らないように」という記載があるのは、眼に入るとリスクが大きいからではない。 ■ 目の周囲や顔の湿疹に対し、ステロイド外用薬の連用は勧められないことに関してはこのブログでもなんどかご紹介してきました。 ■ ステロイド外用薬からプロトピック(タクロリムス)外用薬に変更していく必要...
大豆も、一般的な特異的IgE抗体価では負荷試験陽性予測が難しい食物。 ■ 大豆アレルギーは、一般的な特異的IgE抗体価で負荷試験陽性予測が難しい食物のひとつです。 ■ 一部、豆乳に多く含まれるGly m4は、特に成人に関しては豆乳アレルギーに関して道を開きましたが、残念ながら小児の一般的な大豆アレルギーの診断には大きな...
ゴマアレルギーは少なくありませんが、IgE抗体価での負荷試験結果の予測が難しいことがわかっています。 ■ ゴマアレルギーもしくは、ゴマアレルギーを心配されている方は少なくありませんが、現在保険適応のある範囲の血液検査や皮膚プリックテストの有用性は低いことが報告されています。 ■ そして負荷試験自体がそれほど多く行われて...
経口免疫療法は、摂取できるようになっても継続した摂取が必要とされています。 ■ 経口免疫療法は、「症状が出ない量で継続して摂取すると一部のアレルギー患者が摂取できるようになる」という治療法ですが、リスクがあるために標準的な治療法ではありません。 ■ さらに付け加えるならば、年齢が長じてから治療を行って達成しても、継続し...
舌下免疫療法が普及期に入ってきており、小児でも適応が拡大してきています。 ■ 舌下免疫療法は広く使用されるようになってきました。 ■ 小児に対しても有効性があることは確かで、すでにスギ舌下免疫療法の報告はご紹介しました。 ■ そこで今回は、ダニ舌下免疫療法の小児に対する効果を示した報告をご紹介します。 この論文でわか...
検索
カテゴリー
アーカイブ
メールフォーム
◇ 専門は小児アレルギー学。
◇ 医学博士。
《学会活動など》
◇ 日本小児科学会専門医・指導医。
◇ 日本アレルギー学会専門医・指導医・代議員・広報委員会(啓発活動委員会含む)委員・アレルギー疾患対策基本法特別委員会委員。
◇ 日本小児アレルギー学会代議員・研究推進委員会委員・広報委員会委員。
《一般向けの活動など》
◇ Yahoo!個人オーサー。
◇ NewsPickプロピッカー。
◇ アメブロオフィシャルブロガー。
◇ メドピア外部執筆者/症例相談エキスパート。
◇ メディカルノート外部執筆者。
◇ バズフィードジャパンメディカル 外部執筆者。
◇ メディカルトリビューン外部執筆者。
◇ SNS医療のカタチ初期メンバー。
◇ コロワ君サポーターズメンバー。
◇ このブログが、医療者のみなさまの一助となり、最終的には患者さんの幸せにつながりますように。
◇ ブログを読む際の注意点として、以下の「About Me]を御覧ください。
新刊です
created by Rinker
¥3,740
(2024/04/23 01:55:41時点 Amazon調べ-詳細)
既刊
※おかげさまでAmazonランキング、全書籍において最高7位まで上がりました。100以上、星4.6の評価をありがとうございます。
2020年4月の既刊です。 200以上、星4.6の評価をありがとうございます。