気管支喘息(治療) 吸入ステロイド薬+短時間作動性ベータ刺激薬(SABA)の合剤は、SABA単剤と比較して、重篤な喘息発作を減少させる SABAやLABAの単独使用は、喘息発作予防にすすめられないが、吸入ステロイド+SABAの合剤であればどうか? ■ 短時間作動性ベータ刺激薬(SABA)の”単独の”濫用は、喘息死を増加させる可能性があります。 ■ 一方で、吸入ステロイド薬単独+SABAによるレスキュー使用と、吸入ステロイド薬と長時間作動性ベータ刺激薬(... 2022年5月29日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) ヤケヒョウヒダニに対して早期に感作すると、その後のアレルゲンへの感作も進みやすいかもしれない アトピーマーチは経皮感作だけでなく、『感作が感作をよぶ』という面からも考えられるようになっている。 ■ 『アトピーマーチ』の問題は、経皮感作の面から考えられていました。 ■ もちろんそのルートは確かだとしても、最近、『感作そのもの』が他の感作を呼ぶのではないかという考え方も出てきています。 ■ そのテーマでの報告。 ... 2022年4月28日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) アレルゲン量が少なくすぎても多すぎても、ネコアレルゲン感作は少なくなる ネコアレルゲンに対する『ベル型』の用量依存性反応。 ■ アレルゲンに対する感作に関し、アレルゲンが少ないほうが感作率が少ないということは理解しやすいですが、多すぎても感作率が下がるという報告があります。 ■ 『ベル型』という、この用量依存性の反応に関する報告を紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると... 2022年4月27日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) ネコアレルギーに対する舌下免疫療法は有用か? ペットアレルギーに対する免疫療法は、有効性が報告されながらも実用化されているとはいえない ■ ペットを飼育されている方は、世界的に増加しており、22カ国27000人以上の参加者を対象とした国際調査では、57%が1匹以上のペットを飼っていると推定されています。 ■ そのようななかでペットアレルギーもまた問題となっており、... 2022年4月26日 pedallergy2016
気管支喘息(予防) アレルゲン免疫療法は、喘息発症リスクを低下させるか?:システマティックレビュー&メタアナリシス アレルゲン免疫療法は、気管支喘息の発症を減らすのか? ■ アレルゲン免疫療法(皮下・舌下)により気管支喘息の発症を予防できるかに関しては、まだ十分な結論が出ているとはいえません。 ■ 有名なのは、2002年の研究でアレルギー性鼻炎の患児に対して花粉皮下免疫療法(SCIT)を行うと喘息発症リスクを減らすというものがありま... 2022年4月6日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 小児期の食物アレルギー/食物アレルゲン感作は、成人期の気道アレルギーのリスクを上げるかもしれない 経皮感作だけでなく、『感作そのもの』がその後の別のアレルギーのリスクに注目されるようになってきている。 ■ 乳幼児期のアトピー性皮膚炎がその後の気管支喘息の発症リスクになることは、すでに多くの報告が公開されています。 ■ 一方で、乳幼児期の食物アレルゲン感作が、その後の気管支喘息の発症リスクがあがることも報告され(J ... 2022年3月6日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 空気清浄機は、アレルギー性喘息の治療に有効か?:メタアナリシス 喘息の治療に、空気清浄機は有効か? ■ 個人的な考えとしては、気管支喘息の治療に空気清浄機の効果は限定的と考えています(使っていけないという意味ではない)。 ■ データがいくらか改善しても、実際の臨床効果が乏しいという研究が多いからです。 ■ しかし、一部の研究では、臨床的な効果もあるのではないかという報告もあり、はっ... 2022年3月1日 pedallergy2016
気管支喘息(予防) イヌやネコの飼育は、喘息に悪化に働くか?改善に働くか? ペットの飼育とアレルギーの関連をクリアカットに示すことは難しい。 ■ すでにペットに感作されている方にとって、ペットが喘息発作のリスクになることははっきりしています。 ■ しかし、『まだ感作されていない』方にとっては、逆に喘息の発症予防に働くのではないかという報告などもあり、矛盾した結果が多くみられます。 ■ ペットを... 2022年2月18日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 寄生虫感染は、アレルギーを改善させるのか? 寄生虫感染で、アレルギーは軽くなるのか? ■ 先日、感染症大全という本を読んでいました。 ■ 内容は濃密でとてもおもしろかったのですが、寄生虫の解説のところで『寄生虫を駆虫したからアレルギーになりやすくなる』という趣旨の話が記載されていました。 ■ 以前、寄生虫感染をするとIgE抗体が多量に産生され、競合的に他のIgE... 2022年1月4日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) ネコと住んでいる喘息患者は、ネコアレルゲンに対する防御能は上昇するが、喘息薬の減量までの効果はない ネコに対してアレルギーのある人は、そのアレルゲンへの防御能をもつIgG4抗体も産生している。 ■ ペットに対するアレルギーは、喘息やアレルギーに対しマイナスの影響を及ぼします。 ■ イヌやネコアレルゲンにより、全米で毎年50万~100万件の喘息発作が起きているといった報告もあります。 ■ 一方で、ペットを飼っていると、... 2021年12月29日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) アレルゲン性の低い犬種はあるか? 低アレルゲン性の犬種というのはあるか? ■ 『低アレルゲン』犬種に関して聞かれることがあります。 ■ しかし、残念ながらアレルゲン性が低い犬種というのはなく、むしろ低アレルゲン性とされるイヌの毛および皮せつからはむしろアレルゲンが多く検出される…というようなデータすらあります。 ■ 最近、このテーマの検討があったので、... 2021年11月25日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 果物と野菜を多く含む食事は、気道炎症を改善するかもしれない 野菜や果物がおおい食事は、こどもの喘息を改善させるか? ■ 最近のシステマティックレビューでは、果物や野菜をしっかり食べることで、全身性の炎症を改善させて喘息によい影響があるという研究結果があります。 ■ 最近、小児に関して小規模なランダム化比較試験が報告されています。 簡単に、ネットラジオVoicyでも解説してみま... 2021年9月19日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 成人の喘息発作入院中、気管支拡張薬にパルミコート懸濁液を併用したほうが入院期間が短縮されるかもしれない 喘息入院中に、ネブライザーで吸入する気管支拡張薬を懸濁する相手は生理食塩水?パルミコート懸濁液? ■ 外来で気管支喘息発作時に、短時間作動性気管支拡張薬(SABA)を吸入することは一般的に第一選択として行われます。 ■ SABAを懸濁する相手を、生理食塩水・DSCG(インタール)・BIS(パルミコート懸濁液)などが選ば... 2021年3月27日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) イヌやネコアレルゲンが、喘息発作を起こす濃度で存在する頻度は、どれくらいか? ペットのアレルゲンは、どれくらいの頻度・濃度で家庭に存在するのか? ■ ペットは、アレルゲンとして大きなものです。 ■ たとえば米国国民健康栄養調査調査(National Health and Nutrition Examination Survey)に参加した数千万人のデータを確認すると、イヌにアレルギーのある喘息患... 2021年3月7日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 発展途上国から先進国に移住すると、アレルギー疾患が増えるかもしれない 文明がすすむほど、アレルギー疾患が増えることがわかっている。 ■ アレルギー(特に喘息)は、文明がすすむほど増えることが知られています。『衛生仮説』といわれている現象です。 ■ たとえば、発展途上国から先進国に移住すると、アレルギー疾患が増えるといったことが起こってくることが報告されています。 ■ そこで、このテーマに... 2021年2月9日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) マグネシウムの追加吸入は、小児の重症喘息発作に有効か? 喘息にマグネシウムが有効? ■ マグネシウムを喘息に?と思われるかたもいらっしゃるかと思いますが、マグネシウムが平滑筋をゆるめる作用があるために切迫早産の治療に使われることからも、気管支の平滑筋をゆるめるかもしれないと想像できます。 ■ そして、硫酸マグネシウムを静脈内投与することで有効性があるものの、ネブライザー投与... 2020年11月30日 pedallergy2016