アトピー性皮膚炎(治療) 免疫抑制薬タクロリムス軟膏とPDE4阻害薬クリサボロール軟膏に、子どものアトピー性皮膚炎に対する効果の差はあるか? アトピー性皮膚炎に対し、さまざまな新規外用薬が登場しているが、その比較はできる? ■ 先日X(旧Twitter)をみていると、なんだか?なポストがありました。 ■ ある薬剤師さん(?)のポストであり、免疫抑制薬タクロリムス(商品名プロトピック)軟膏がストロングクラスの効果で顔と頸部にしか使えない、PDE4阻害薬ジファミ... 2024年3月16日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 内服JAK阻害薬バリシチニブ(商品名オルミエント)は、2歳以上の中等症以上のアトピー性皮膚炎に有効である:BREEZE-AD PEDS試験 アトピー治療の急速な進展。小児もその恩恵が広がりつつあります。 ■ アトピー性皮膚炎に対する全身投与する薬剤は急速に進歩し、外用薬と全身治療薬(内服薬・注射薬)の手数が増えました。 ■ そのうち外用薬は、生後3ヶ月・6ヶ月から使用できる新規薬が2種類となり、かなり治療が改善されました。 ■ まだ数がすくないのが全身治療... 2024年3月10日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブは、アトピー性皮膚炎のある5歳未満の子どもの感染症を減らす? 生後6ヶ月から使用できるようになったデュピルマブは、子どものアトピー性皮膚炎に有効かつ、感染リスク減少に効果があるかもしれない ■ アトピー性皮膚炎は、小児で発症することが多い病気です。 ■ アトピー性皮膚炎があると、さまざまな皮膚の感染症を発症しやすくなり、黄色ブドウ球菌やヘルペスなどが原因になることが多いです。 ■... 2024年2月23日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 内服JAK阻害薬は、アトピー性皮膚炎以外のアレルギー疾患に有効か? デュピルマブは喘息・アレルギー性鼻炎にも効果的。では、内服JAK阻害薬は? ■ アトピー性皮膚炎の全身治療薬が増えてきていて、とくにデュピルマブは喘息やアレルギー性鼻炎にも有意な効果があることが示されています。 ■ しかし、内服JAK阻害薬が、喘息やアレルギー性鼻炎に有効かどうかのデータは不足していました。 ■ そして... 2024年2月14日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 生後6ヶ月から5歳の重症アトピー性皮膚炎に対する、デュピルマブの有効性と安全性は? デュピルマブを含む新治療法の登場と小児アトピー性皮膚炎の進展 ■ アトピー性皮膚炎は、そもそも小児に発症することが多い病気です。 ■ 特に6ヶ月から5歳の子どもの中で、約12%がアトピー性皮膚炎であったという報告もあります。 Silverberg JI, Barbarot S, Gadkari A, et al. At... 2024年2月3日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 水分を多く摂ると、皮膚の水分量も増えるのか? 水分摂取習慣があると、角層水分量も増えるのか? ■ 角層には皮膚を健康に保つために水分が保持されています。角層のタンパク質は、お互いに強く接着されていて、水分が肌から逃げ出さないように守っているのです。 ■ すなわち、皮膚水分量で、皮膚の健康度、バリア機能を推測することができるわけですが、コルネオメトリーというセンサー... 2024年2月1日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 保湿成分の含まれた保湿剤は、角層を強化して、より改善させる可能性がある 角質層のバリア機能向上に寄与する保湿成分とその効果に関する研究の概要は? ■ 角質層は、皮膚バリア機能の多くを担います。 ■ そして保湿剤として、皮膚に特定の脂質を塗ることで角層のバリア機能を改善させる可能性があります。 ■ とはいえ、どの保湿成分がよいかは、検討の余地があるでしょう。 ■ 保湿剤の保湿成分としては、さ... 2024年1月21日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に、アレルゲン免疫療法は有効か?:システマティックレビュー&メタアナリシス アトピー性皮膚炎におけるアレルゲン免疫療法の有効性は? ■ 皮下免疫療法(SCIT)や舌下免疫療法(SLIT)といったアレルゲン免疫療法(AIT)は、アレルゲンに対するアレルギーに対する効果的な治療法です。 ■ たとえば、アレルギー性鼻炎にはとても有効ですし、舌下免疫療法が広く普及してきています。 ■ しかし、アトピー... 2023年12月14日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 高IgE症候群を含む遺伝性皮膚疾患に、デュピルマブは有効か? アトピー性皮膚炎治療に有効なデュピルマブ、遺伝性皮膚疾患への効果は? ■ デュピルマブは2型サイトカインをターゲットとするバイオ製剤で、アトピー性皮膚炎の治療に使用されるようになりました。 ■ 最近は生後6ヶ月からのアトピー性皮膚炎にも保険適用がひろがっています。 ■ 一方、皮膚の炎症を起こす疾患として、『遺伝性皮膚疾... 2023年12月12日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 新規アトピー性皮膚炎外用薬タピナロフの第2bフェーズ試験の結果は? タピナロフ:昆虫研究から皮膚病治療へ ■ カナダの研究者たちが1990年代に、ある種の線虫は、昆虫を急速に死亡させるけれども、昆虫がすぐに腐らない理由を発見しました。 ■ この線虫は、細菌Photorhabdus luminescensと一緒に生活しており、昆虫に感染するとこの細菌が昆虫の体内で増殖します。 ■ 研究者... 2023年11月28日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) ウパダシチニブ治療を受けたアトピー性皮膚炎患者の帯状疱疹発症リスクを予想する因子はあるか? JAK阻害薬使用中の帯状疱疹リスクは? ■ 内服JAK阻害薬を使用中は、感染に対する配慮が必要で、帯状疱疹がまれに起こることが知られています。 ■ 帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(いわゆる、水ぼうそうのウイルス)の感染によって引き起こされる病気で、身体の左右どちらか一方に、ぴりぴりとした痛みと、水疱が帯状にあらわれ... 2023年11月21日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブやバリシチニブで効果不十分な、成人アトピー性皮膚炎患者に対するウパダシチニブの有効性は? 小児皮膚疾患治療の進化:内服JAK阻害薬とデュピルマブの比較と適切な薬剤選択の重要性 ■ 小児においても、内服JAK阻害薬、生物学的製剤が一部の年齢で使用できるようになり、治療の選択肢が増えてきました。 ■ どの薬剤が、その患者さんに適切なのかを考えながら処方を組み立てる必要性があります。 ■ デュピルマブとJAK阻害... 2023年11月17日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に、抗菌機能のある衣服は有効か?:ABC試験 銀繊維衣服とキトサン衣服のアトピー性皮膚炎への効果は? ■ 『アトピー性皮膚炎には、どんな衣服が良いですか?』という質問は、少なくありません。 ■ 以前、このテーマをまとめた記事を書きました。 ■ しかし、アトピー性皮膚炎の治療において、機能性を付け加えた繊維で製造された衣服に関してのエビデンスは質が低く、推奨度は低い... 2023年11月12日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 経口JAK3/TEC阻害薬リトレシチニブは、円形脱毛症治療に有効か? 円形脱毛症治療におけるJAK阻害薬の進展。 ■いままで円形脱毛症の治療選択肢は限られており、ステロイドと免疫抑制薬が一般的な治療選択肢になっていました。 ■ JAK阻害薬はアトピー性皮膚炎にも使用され、アトピー性皮膚炎と円形脱毛症が関連することからも、関連する疾患と考えられています。 ■ JAK1とJAK3はヤヌスキナ... 2023年10月17日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 生後6ヶ月からの中等症以上のアトピー性皮膚炎に対し、デュピルマブ(商品名デュピクセント)は有効か?:LIBERTY AD PRESCHOOL 試験 生後6ヶ月からデュピルマブ(商品名デュピクセント)が使用可能になりました(注意点もあります)。 ■ 子どものアトピー性皮膚炎は、2歳までに多くが発症します。 ■ 外用薬は、2021年にデルゴシチニブ軟膏、2022年にジファミラスト軟膏が保険適用になり、急速に改善してきました。 ■ しかし、乳幼児期の全身治療法は限られて... 2023年10月4日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に対するステロイド外用療法は、プロアクティブ療法とランクダウン療法のどちらが有効か?:Anticipate試験 プロアクティブ療法は、2000年頃から広く普及したアトピー誠意皮膚炎の治療方法。 ■ アトピー性皮膚炎の治療方法として、症状が出現したときに抗炎症薬(ステロイド外用薬など)を使用するリアクティブ治療と、症状の出る前から間欠的に抗炎症薬を使用するプロアクティブ治療があります。 ■ 一方、ステロイド外用薬をランクダウンしな... 2023年9月11日 pedallergy2016