アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に対する早期プロアクティブ療法において、ステロイド外用薬とタクロリムス外用薬で差があるか? ステロイド外用薬は抗炎症作用があるものの、皮膚バリア機能を低下させる可能性があり、長期治療に課題があります。 ■ アトピー性皮膚炎は、皮膚バリア機能が下がり、皮膚の炎症が悪化していき悪いサイクルに入っていく病気です。 ■ 皮膚バリアが破綻し、皮膚の炎症がひどくなると、さまざまなアレルギー疾患のリスクが上がり、たとえば食... 2024年6月24日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 子どものアトピー性皮膚炎において、タクロリムス(商品名プロトピック)外用薬は、弱いランクのステロイド外用薬よりも効果が高いかもしれない アトピー性皮膚炎の治療薬として使われるタクロリムス軟膏。小児用のタクロリムス0.03%軟膏は、ステロイドに比較して効果や副作用に違いはあるでしょうか? ■ 現在、小児のアトピー性皮膚炎に使用できる抗炎症薬は、ステロイド外用薬以外に3種類あります。 ■ この3種類の中でもっとも古い外用薬がタクロリムス軟膏になります。 ■... 2024年6月22日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 内服JAK阻害薬からデュピルマブ(デュピクセント)に変更した3例 デュピルマブやウパダシチニブなどの新薬が登場し、患者に合わせた治療の選択肢が広がっています。 ■ アトピー性皮膚炎の治療は大きく改善されてきています。 ■ 小児でも、外用薬の種類だけでなく、全身性の(内服や注射)薬剤が増えてきており、手段が増えています。 ■ 個人的には、生物学的製剤はデュピルマブ(デュピクセント)、内... 2024年6月20日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブ使用中の顔の湿疹病変にはタクロリムス軟膏? デュピルマブは、重症のアトピー性皮膚炎をおおきく改善する効果があり、小児にも使用できる新しい薬です。しかし、顔や首の症状には効果が見られないことがあります。 ■ アトピー性皮膚炎(AD)は、かゆみを伴う慢性の皮膚疾患です。 ■ 再発し易い湿疹病変が特徴で、患者の生活の質を著しく損ないます。 ■ アトピー性皮膚炎は、すべ... 2024年6月17日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 脂漏性湿疹へは、抗真菌薬よりもタクロリムス軟膏のほうが有効? 脂漏性皮膚炎は皮膚に炎症を起こす病気で、主にマラセチア・グロボーサという真菌が原因です。この真菌は皮脂を分解し、炎症を引き起こします。 ■ 脂漏性皮膚炎(Seborrheic Dermatitis: SD)は、2.5%から3%の有病率を持つ皮膚に炎症をおこす疾患です。 ■ この疾患は、マラセチアという真菌が関係し、イン... 2024年6月15日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 新規アトピー性皮膚炎外用薬タピナロフ1%クリームの有効性と安全性は? AhRは炎症を調整するタンパク質で、タピナロフはこれを活性化しアトピー皮膚炎に効果がある。 ■ アリール炭化水素受容体(AhR)は、炎症や体内のバランスを調整する役割を持つたんぱく質です。 ■ ちょっと深堀りすると、アリール炭化水素受容体(AhR)とは、リガンド依存の転写因子です。 ■ 難しい言葉なので噛み砕くと、リガ... 2024年6月5日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 日本の生後6ヶ月以上のアトピー性皮膚炎に対するデュピルマブ(デュピクセント)の効果と安全性は? アトピー性皮膚炎治療の新しい選択肢、デュピルマブとは。 今回は『ほむほむ先生』と研究医『B先生』の会話形式にしてみてみました。感想などをいただければ助かります😌 ほむほむ先生: さて、B先生、今日はアトピー性皮膚炎の治療、デュピルマブに関する論文を読んでみましょう。アトピー性皮膚炎は、慢性的な炎症性皮膚疾患で、特に乳幼... 2024年5月19日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 内服JAK阻害薬は、アレルギー反応や皮膚バリア機能を示すTh2・Th22細胞の反応性を低下させる アトピー性皮膚炎の治療薬、内服JAK阻害薬の効果。 ■ アトピー性皮膚炎は、慢性的な炎症を起こす皮膚の病気で、皮膚バリア機能障害やヘルパーT2(Th2)・Th22による炎症が特徴となります。 ■ 経口JAK阻害薬アブロシチニブ(商品名サイバインコ)は、中等症以上のアトピー性皮膚炎の治療薬として、日本でも12歳以上で承認... 2024年5月17日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 内服JAK阻害薬からデュピルマブに変更した際には、一時的な悪化に注意が必要かもしれない 小児の重症アトピー性皮膚炎の治療に、より適切に内服薬や注射薬が使えるように。 ■ 小児にも、アトピー性皮膚炎に対するさまざまな全身治療薬が使用できるようになりました。 ■ 外用薬で改善が見込めないほどの重症の患者さんへの治療にも道が開かれ、増えた治療手段をどのように使い分けるか、もしくは切り替えていくかが重要になってき... 2024年5月6日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 保湿剤の塗布は、アレルギーマーチを予防するかもしれない 保湿剤で予防できる?アトピー性皮膚炎とアレルギーマーチ。 ■ アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎といったアレルギー疾患は、特に先進国を中心に少なくない病気です。 ■ アレルギー疾患は、特に小さい子どもの時にアトピー性皮膚炎から始まり、気管支喘息やアレルギー性鼻炎を発症するといった、いわゆる『... 2024年4月9日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブ(商品名デュピルマブ)は結節性痒疹に有効か? 結節性痒疹に対するデュピルマブの効果は? ■ 結節性痒疹は、長期間にわたるかゆみと結節(しこり)が特徴の慢性的な皮膚の炎症です。 ■ 結節性痒疹の治療難易度は高く、既存の治療方法では効果が不十分であったり、副作用が問題になってきます。 ■ デュピルマブ(デュピクセント)は、炎症を引き起こすサイトカイン、IL-4とIL-... 2024年4月3日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 免疫抑制薬タクロリムス軟膏とPDE4阻害薬クリサボロール軟膏に、子どものアトピー性皮膚炎に対する効果の差はあるか? アトピー性皮膚炎に対し、さまざまな新規外用薬が登場しているが、その比較はできる? ■ 先日X(旧Twitter)をみていると、なんだか?なポストがありました。 ■ ある薬剤師さん(?)のポストであり、免疫抑制薬タクロリムス(商品名プロトピック)軟膏がストロングクラスの効果で顔と頸部にしか使えない、PDE4阻害薬ジファミ... 2024年3月16日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 内服JAK阻害薬バリシチニブ(商品名オルミエント)は、2歳以上の中等症以上のアトピー性皮膚炎に有効である:BREEZE-AD PEDS試験 アトピー治療の急速な進展。小児もその恩恵が広がりつつあります。 ■ アトピー性皮膚炎に対する全身投与する薬剤は急速に進歩し、外用薬と全身治療薬(内服薬・注射薬)の手数が増えました。 ■ そのうち外用薬は、生後3ヶ月・6ヶ月から使用できる新規薬が2種類となり、かなり治療が改善されました。 ■ まだ数がすくないのが全身治療... 2024年3月10日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブは、アトピー性皮膚炎のある5歳未満の子どもの感染症を減らす? 生後6ヶ月から使用できるようになったデュピルマブは、子どものアトピー性皮膚炎に有効かつ、感染リスク減少に効果があるかもしれない ■ アトピー性皮膚炎は、小児で発症することが多い病気です。 ■ アトピー性皮膚炎があると、さまざまな皮膚の感染症を発症しやすくなり、黄色ブドウ球菌やヘルペスなどが原因になることが多いです。 ■... 2024年2月23日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 内服JAK阻害薬は、アトピー性皮膚炎以外のアレルギー疾患に有効か? デュピルマブは喘息・アレルギー性鼻炎にも効果的。では、内服JAK阻害薬は? ■ アトピー性皮膚炎の全身治療薬が増えてきていて、とくにデュピルマブは喘息やアレルギー性鼻炎にも有意な効果があることが示されています。 ■ しかし、内服JAK阻害薬が、喘息やアレルギー性鼻炎に有効かどうかのデータは不足していました。 ■ そして... 2024年2月14日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 生後6ヶ月から5歳の重症アトピー性皮膚炎に対する、デュピルマブの有効性と安全性は? デュピルマブを含む新治療法の登場と小児アトピー性皮膚炎の進展 ■ アトピー性皮膚炎は、そもそも小児に発症することが多い病気です。 ■ 特に6ヶ月から5歳の子どもの中で、約12%がアトピー性皮膚炎であったという報告もあります。 Silverberg JI, Barbarot S, Gadkari A, et al. At... 2024年2月3日 pedallergy2016