アトピー性皮膚炎(治療) 乾燥肌の際に、柔軟剤を使用するとむしろ改善に働くかもしれない アトピー性皮膚炎に柔軟剤は悪化要因ですか? ■ アトピー性皮膚炎のお子さんをもつ保護者さんから、『柔軟剤を使用しても大丈夫ですか』という質問を受けることがあります。 ■ どうも柔軟剤の使用は、アトピー性皮膚炎のお子さんに使用してはいけないという風聞が多いようで、そのためのようです。 ■ しかし一方で、柔軟剤によりむしろ... 2020年7月12日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) ネモリズマブを外用薬に追加して使用すると、アトピー性皮膚炎の痒みや生活の質が明らかに改善する ネモリズマブは、とくに『アトピー性皮膚炎の痒み』を軽減する効果が期待される生物学的製剤(IL31抗体)です。 ■ アトピー性皮膚炎は皮膚のバリアが傷害され、炎症が強くなる病気ですが、炎症が行き過ぎる場合が多くなり、様々な問題が起こってくることになります。 ■ たとえば、かゆみによって睡眠障害を来したり、生活の質が低下し... 2020年7月9日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 中等症以上のアトピー性皮膚炎は、糖尿病のある子どもよりも家族の生活への影響がある アトピー性皮膚炎は、本人だけでなく家族の生活の質を下げる。 ■ アトピー性皮膚炎は、睡眠の質やかゆみにより、本人の生活の質だけでなく、家族の生活の質も下げることが報告されています。 ■ 糖尿病のお子さんとの比較をどこかで読んだことがあったのですが、最近、その元論文を見つけたので、自分の中の知識ストックとして備忘録として... 2020年5月18日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アルコール消毒剤と洗浄剤は、どちらのほうが皮膚を傷めるか? 消毒剤と洗浄剤、どちらのほうが皮膚を傷めやすいか? ■ 手指消毒や洗浄が多くなっている昨今、どちらのほうが皮膚を傷害しやすいのでしょうか? ■ それを比較した検討がありましたので、ご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? ボランティア17人の上腕内側・前腕部に対し、洗浄剤を使用する群、消毒剤を... 2020年5月14日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎の乾燥肌に対する保湿剤は、保湿成分が入っている方が効果的である アトピー性皮膚炎に対する保湿剤は、エモリエントか?モイスチャライザーか? ■ アトピー性皮膚炎に対する”保湿剤”に関して、安価なワセリン(エモリエント)を使う場合も多いですが、個人的には保湿成分が含まれたモイスチャライザーを使うことが多いです。 ■ 実際、成人に関しては保湿成分を含んだほうが寛解維持率が高いという報告も... 2020年4月27日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) ホスホジエステラーゼ4阻害薬crisaborole(商品名Eucrisa)軟膏は、2歳未満でも使用できるか? ホスホジエステラーゼ4阻害薬外用薬(crisaborole軟膏)が注目されてきています。 ■ ホスホジエステラーゼ4阻害薬外用薬(crisaborole軟膏)は、アトピー性皮膚炎に対する、新規のステロイドでない外用薬です。 ■ 米国においては2歳以上に承認されるに至っています(日本ではまだ使用できません)。 ■ 今回、... 2020年4月23日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 中等症以上のアトピー性皮膚炎の初期治療は、頻回入浴の方が改善しやすい アトピー性皮膚炎治療に関する入浴回数が議論されることは多いです。 ■ アトピー性皮膚炎に対し、入浴回数が議論されやすいことはこれまでもブログでお話してきました。 ■ そして、web記事や医学雑誌ても記事をまとめて発表してきて、4/23に発売予定の本の中でもエビデンスを絡めて詳しく書きました。 ■ そしてこのテーマに関し... 2020年4月21日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 乾燥肌に保湿剤(モイスチャライザー)を1日2回使用すると、2週間で症状も生活の質も改善する 乾燥肌に対し、保湿剤は有効です。そのことを確認したランダム化比較試験。 ■ アトピー性皮膚炎に対する治療において、スキンケアは大きな役割を持ちます。 ■ 保湿剤は、アトピー性皮膚炎の再度の悪化を防ぎ、ステロイド外用薬の使用量も減らすことが報告されています。 ■ そこで今回は、中等症以上の乾燥肌に対し、モイスチャライザー... 2020年4月4日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) シャンプーやローションの容器は、どのキャップのタイプが汚染されにくいか? スキンケア用品の汚染は問題になることがある。 ■ 手洗いが推奨されるにつれ、手湿疹の相談も増えています。 ■ しかし、保湿剤自身が微生物に汚染される可能性があります。 ■ 実際、医療機関で使われていた皮膚ケア製品から、感染がひろまったという報告もあります(Annals of internal medicine 1996... 2020年3月24日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) オマリズマブ(商品名ゾレア)は、小児の重症アトピー性皮膚炎に有効か? 生物学的製剤が、さまざまなアレルギー疾患に応用されようとしている。 ■ 生物学的製剤、たとえばデュピルマブやネモリムマブは、成人の重症アトピー性皮膚炎に光明を投げかけようとしています。 ■ しかし、小児に関してはそれらの研究は乏しく、まだこれからの適応が期待されている、という段階です。 ■ 一方、オマリズマブ(抗IgE... 2020年3月20日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に対し、各種の微量ミネラルやビタミンが有効か? 微量ミネラルやビタミンとアトピー性皮膚炎の関連を尋ねられることがありました。 ■ 最近、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関連だけでなく、他の微量元素やビタミンとアトピー性皮膚炎の関連を尋ねられることがありました。 ■ 個人的には、栄養のバランスを優先して、あまりこだわらないほうがと考えていると伝えた上で、ビタミンDや... 2020年1月22日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎にアレルゲン免疫療法は有効か?:コクランシステマティックレビュー 免疫療法は、アレルギー疾患に有効という報告は多いですが… ■ アレルゲン免疫療法は、舌下、皮下などのルートを用いた、アレルゲンに対しての寛容を誘導するための治療です(がんに対する免疫療法とは別物です)。 ■ アレルギー性鼻炎に対する有効性はあきらかでアレルギー性の気管支喘息にも有効性が示されていますが、アトピー性皮膚炎... 2019年12月21日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎にアレルゲン免疫療法は有用か?:メタアナリシス アトピー性皮膚炎に対し、アレルゲン免疫療法は有効か? ■ 小児アレルギー科へ受診される方で多いのは、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎が中心と言えましょう。 ■ そのうち、アレルギー性鼻炎や気管支喘息にはアレルゲン免疫療法が有用です(特にアレルギー性鼻炎)。 ■ では、アトピー性皮膚... 2019年12月11日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 乳幼児期アトピー性皮膚炎に対するタクロリムス軟膏とステロイド外用薬の1年間の使用を比較すると? タクロリムス(プロトピック)外用薬は、日本では2歳以降での薬剤です。 ■ タクロリムス(プロトピック)外用薬に、悪性腫瘍との関連を懸念するむきがありましたが、最近発表されたシステマティックレビューでもその懸念は否定され、むしろ『アトピー性皮膚炎そのものによる悪性腫瘍の発生の増加』が心配されているような状況です。 ■ タ... 2019年10月19日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎による首の『さざ波様湿疹』は、どれくらいの頻度なのか? アトピー性皮膚炎における頚部のさざ波様湿疹。 ■ アトピー性皮膚炎が悪化すると、首に『さざ波様湿疹』が出来ることがあります。 ■ 特に頚部の湿疹が長引いている方にでることが多いです。 ■ 『ダーティネック』とも呼ばれ外部から見えることもあり、出来ないように気を付けて治療する必要性があります。 ■ その、さざ波様湿疹の頻... 2019年10月14日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎における除去食は、どのように考えたらよいか? アトピー性皮膚炎において、除去食の位置づけをどう考えるか? ■ アトピー性皮膚炎があると、確かに食物アレルギーの発症リスクは高くなります。 ■ 『適切な除去食』は正しい方法ですが、アトピー性皮膚炎だから食物除去とそのまま繋ぐのは時期尚早といえます。 ■ 病歴や負荷試験などが必要で、少なくとも、それまで摂取できていた食べ... 2019年10月9日 pedallergy2016