食物アレルギー(病因) 醤油には、小麦蛋白質はほぼ含まれていない 醤油の原材料に表記されている『小麦』に関して尋ねられることは少なくない。 ■ 醤油の製造において、麹の原材料として小麦が使用されることが多く、原材料表記に『小麦』が記載されています。 ■ しかし、小麦アレルギーがあっても多くの場合は醤油を摂取できることがわかっています。 ■ 製造過程で小麦アレルゲンが失活すると考えられ... 2020年10月10日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 小児に使用されるスキンケア製品には、高率に食物アレルゲンが含まれる スキンケア成分には、食物成分が含まれる場合があります。 ■ スキンケア製品に含まれる食物成分は、感作の原因になりアレルギー発症に関係するリスクになります。 ■ 皮膚が安定していればそうそうのことはないのですが、知識として知っておいたほうがよいリスクと思います。 ■ 最近発表された報告をご紹介します。 この論文でわかっ... 2020年7月15日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 夏になると増える、魚によるヒスタミン中毒(スカムロイド中毒)とは? Scombroid poisoning、翻訳するならスカムロイド中毒(=サバ中毒)を魚アレルギーに勘違いすることは多い。 ■ 魚アレルギーと誤診されやすい病態として、『ヒスタミン中毒』があります。 ■ 正式にはScombroid poisoning、翻訳するならスカムロイド中毒(=サバ中毒)になります。 ■ 症状はアレ... 2020年6月20日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 調理用小麦粉に含まれたダニは、どんな条件でより増殖するか? 『パンケーキ症候群』という、調理用小麦粉に含まれたダニに対するアナフィラキシーが報告されています。 ■ 調理用小麦粉、すなわち、お好み焼き粉、たこ焼き粉などに増加したダニにより、アナフィラキシーをきたすことが1993年に初報告されました(J Allergy Clin Immunol 1993; 92:846-9.)。 ... 2020年5月6日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 小麦に対する経口免疫療法が成功しても、運動で誘発されるケースは多い 経口免疫療法後、脱感作が誘導されても、運動すると症状が誘発されてしまう場合があります。 ■ 経口免疫療法は、『少しずつ食べ続けて、食べられる量を押し上げていく』食物アレルギーの治療法のひとつです。 ■ 現在のところ標準療法ではなく、一般的にすすめられる方法ではなく研究中といえます。 ■ 問題点はさまざま残されていますが... 2020年2月15日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 赤身肉に対するアレルギーは、マダニに噛まれると増え、血液型がB型であると少なくなる 赤身肉に特有なアレルギーがあり、マダニに噛まれると増え、B型の血液型のほうが少ないことが知られています。 ■ 一般的に、「血液型」は普段から知っておく必要はありません。 ■ 血液型で性格診断はできませんし、緊急輸血時ですら、「クロスマッチ」という検査で再度血液型を確認しますから。 ■ ただ、『血液型がB型だと、赤肉の獣... 2020年1月4日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 赤色色素として使われるコチニールによる食物アレルギーは、どのような特徴があるか? コチニールは、カイガラムシという昆虫から作られる赤色色素の原料です。 ■ コチニールは、カメムシ目カイガラムシという昆虫から製造される赤色色素になります。 コチニール色素(Wikipedia) ■ この色素は口紅などに使用されていたため、経皮感作によりアレルギーを獲得し、コチニールが含まれた赤色の食べ物で症状が誘発され... 2019年12月29日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 手湿疹のまま魚を扱った仕事を継続すると、魚アレルギーを発症しやすくなる? 経皮感作による食物アレルギーの発症は、子どもにのみ関係した話題ではない。 ■ 職業的に食品を扱っていて、さらに手湿疹があると、成人でも食物アレルギーを発症するリスクがあがることが報告されています。 ■ 『経皮感作』といって、湿疹を起こした皮膚から感作(アレルギーに関連するIgE抗体がつくられること)が進むという機序によ... 2019年12月28日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 食物アレルギーに対する遺伝的な素因は、どれくらいわかっているか? アレルギー疾患には、遺伝的な素因も一部関連する。 ■ アレルギー疾患は、たとえば糖尿病やがんと同様に、遺伝的な素因も関連します。 ■ 最近はゲノムワイド研究のような遺伝子全体を統計的に解析する方法がさかんに行われており、アレルギーを発症しやすい遺伝子変異もかなり分かってきています。 ■ このような遺伝的な素因を検討する... 2019年11月28日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 米国の子どもは、いつごろピーナッツアレルギーを発症しているのか? ピーナッツアレルギーは、いつごろ発症しているのか? ■ 今日はばたばたしていて、更新が日が変わろうとする時間帯になってしまいました。 ■ ピーナッツに関し、早期開始が推奨される国は増えているのは、『開始が遅くなったほうがリスクが高い』からです。 ■ では実際に、ピーナッツアレルギーはいつごろ発症しているのでしょう? ■... 2019年11月27日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 牛乳アレルギーのある子どもは、どれくらい誤食による症状を起こしているか? 誤食によるアレルギー症状は決して珍しくありません。 ■ アレルギーのある場合の除去食は、必ずしもかんたんでははありません。 ■ とくに、乳は加熱によるアレルゲン性低下がすくない食物アレルゲンでもあり、液体である分、紛れ込みも多くなるという問題があります。 ■ そこで今回は、乳アレルギーのお子さんが、どれくらい誤食をおこ... 2019年11月21日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 除去しているはずの食物アレルギーが起こった場合、その食品にはアレルゲンが含まれるか? 予期しない食物の誤食があった場合、その食品にはどれくらいのアレルゲンが含まれるか? ■ 2015年4月1日に「食品表示法」が施行され、現在は移行期間中です。 食品表示法等(法令及び一元化情報) 食品表示法ができました ■ 例えば普段食物アレルギーのお子さんをみることに慣れていない祖父母さんが間違えてたべさせてしまうこと... 2019年11月17日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) レストランのスタッフは、食物アレルギーへの知識をどれくらい持っているか? 『グランメゾン東京』というドラマをみていて、外食時のアレルゲン混入を考えた。 ■ 『グランメゾン東京』というドラマを妻と見ていて、『キムタクがアレルゲン混入事件でずーっと追求され続けている』という設定になっていました。 ■ ドラマはだれかが故意に混入させたという設定なので、その点にはあきらかに問題があるのですが、キムタ... 2019年11月15日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ミツバチ毒アレルギー、ハチミツアレルギー・花粉アレルギーは関連するか? 花粉アレルギーあると、ハチミツでも症状が出ますか? ■ あまり考えてこなかったのですが、最近、『花粉アレルギーがあったらハチミツはだめですか?』という質問を受けました。 ■ たしかに、ハチミツを集めているミツバチには花粉もついている可能性があるなあと、改めて思ったのです。 ■ それで、論文検索をしてみつけたレビュー。 ... 2019年11月14日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 手湿疹は、成人における食物アレルギーの原因になるかもしれない 手湿疹は、食物アレルギーの発症リスクか? ■ 経皮感作に関する報告が増えていますが、小児期のデータが多いです。 ■ 一方、成人に関しても経皮感作の報告は増え始めており、たとえば、魚を扱う23歳女性における魚アレルギー発症の報告などがあります(Sugita K, et al. Contact Dermatitis 200... 2019年7月28日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 日本の家庭のハウスダスト中の卵蛋白質量は、ダニ蛋白量より多い ハウスダスト中の食物蛋白が、食物アレルギーを発症させる可能性が指摘されています。 ■ ハウスダスト中のピーナッツ蛋白が、ピーナッツアレルギーを発症させることは、「経皮感作」の存在を強く印象付けることになりました。 ■ ただ、日本におけるデータは極めて限られていました。 ■ そんな中、日本の家庭におけるハウスダスト中の卵... 2019年6月23日 pedallergy2016