食物アレルギー(病因) 草むらや芝生に寝転んで、全身じんましんを発症した4歳男児の報告 花粉へ感作している子どもが増え、花粉がじんましんの原因になっているのではと思われる例が増えてきた印象があります。 ■ 最近、年齢が低いお子さんでも花粉に感作していることが増え、草むらなどで予想外のじんましんを発症するなどを聞くことが増えました。 ■ また、雑草花粉の飛散がおおい場所で運動をしてアナフィラキシー様の症状を... 2021年12月12日 pedallergy2016
感染症(診断) ノロウイルスとロタウイルスにおける軽症胃腸炎関連けいれんの違いは? 軽症の胃腸炎にともなう、熱性痙攣に有効なジアゼパムが効きにくい痙攣があります。 ■ 胃腸炎の流行がはじまっています。 ■ そして小児に、ウイルス性胃腸炎に伴いけいれんを起こすことがあります。 ■ 発熱もなく繰り返し起こすことがおおいため、てんかんや脳炎などの区別が必要となり、これまでは一番多い原因はロタウイルスによる... 2021年12月8日 pedallergy2016
アレルギー性鼻炎(治療) 妊娠中のフェキソフェナジン(アレグラ)の内服は、先天異常のリスクを増加させない 妊娠中の薬剤に関して、心配される方は少なからずいらっしゃいます。 ■ 妊娠中の薬剤に関しては、気にかかる方が多いテーマです。 ■ 私は小児科医ですが、妊娠中の方に質問されることもよくあります。 ■ これから花粉症の季節になることもあり、抗ヒスタミン薬の使用に関して気にかかる方もいらっしゃいます。 ■ 一般的に、妊娠中の... 2021年12月5日 pedallergy2016
感染症(予防接種) mRNAワクチンによる心筋炎は、若い男性に多い mRNAワクチン接種後の心筋炎に関する報告が増えています。 ■ mRNAワクチンの接種後に、心筋炎や心膜炎になる方がいることは、おおむね共通認識になっているといえます。 ワクチンを接種すると心筋炎や心膜炎になる人がいるというのは本当ですか。(厚労省) ■ そのデータは、世界的にも集積されるようになってきており、最近、N... 2021年12月2日 pedallergy2016
小児科(総合) 夜尿症に対するアラーム療法は、睡眠前に水分負荷をしたほうが夜尿が改善する可能性があがるかもしれない 夜尿症に対するアラーム療法は、有効な治療ですが、再燃が問題点としてあります。 ■ 夜尿症は少なくない疾患ですが、治療のファーストチョイスとしてはデスモプレシンもしくはアラーム療法(併用もあり)です。 ■ アラーム療法は薬物を使わない方法ではあるものの、再燃が多いことが問題点として挙げられます。 ■ 一方で、デスモプレシ... 2021年11月29日 pedallergy2016
じんましん(予後) 慢性じんま疹の有症率はどれくらいなのか?:メタアナリシス 慢性じんま疹の有症率を検討したメタアナリシスが発表されています。 ■ 6週間以上続く蕁麻疹である慢性じんま疹は、すくなからずみられる病態です。 ■ しかし、メタアナリシスはこれまで殆ど行われておらず、個人的には地理的に近い韓国の報告を参考にしていました。 ■ 慢性じんま疹には地域差があることがわかっており、そのこともア... 2021年11月28日 pedallergy2016
感染症(予防接種) ムンプス(おたふくかぜ)は高度難聴を起こす場合があり、回復する可能性は極めて低い ムンプス(おたふくかぜ)の流行が近づいていると予想されます。 ■ ムンプス(おたふくかぜ)は周期的に流行を繰り返しています。 ■ そして東京都では、2009~2010年に大きな流行が発生し、その5年後になる2015~2016年にも流行が認められました。 東京都における流行性耳下腺炎の流行状況について(2015-201... 2021年11月26日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) アレルゲン性の低い犬種はあるか? 低アレルゲン性の犬種というのはあるか? ■ 『低アレルゲン』犬種に関して聞かれることがあります。 ■ しかし、残念ながらアレルゲン性が低い犬種というのはなく、むしろ低アレルゲン性とされるイヌの毛および皮せつからはむしろアレルゲンが多く検出される…というようなデータすらあります。 ■ 最近、このテーマの検討があったので、... 2021年11月25日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デルゴシチニブ(コレクチム)軟膏は、角質水分量や皮膚のバリア機能を改善させるかもしれない アトピー性皮膚炎に対する新規抗炎症薬コレクチム軟膏の知見が増え始めている。 ■ デルゴシチニブ(コレクチム)軟膏は、世界に先行して日本で使用されるようになった外用JAK阻害薬です。 ■ そのため、まだまだ臨床的な報告が少ないのですが、日本皮膚免疫アレルギー学会の英文誌に、デルゴシチニブ軟膏の効果に関する臨床研究報告があ... 2021年11月19日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 口腔アレルギー症候群(OAS)の発症リスクはどんなものがあるか? 花粉食物アレルギー症候群(Pollen food allergy syndrome; PFAS)が増加しており、問題となっている。 ■ もともと口腔アレルギー症候群(OAS)は、アレルギー症状が口腔咽頭から全身に波及し、まれにアナフィラキシーまで進展する現象として提唱されましたが、現在は、OASを花粉食物アレルギー症候... 2021年11月18日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 生後3ヶ月時のアトピー性皮膚炎、ドライスキン、経皮水分蒸散量は、その後の感作を予測する TEWLと感作に関して注目されてきている。 ■ 経皮水分蒸散量(TEWL)とは、皮膚のバリア機能を推測するための指標です。 ■ そしてTEWLが、アトピー性皮膚炎の発症を予測することは既報があります。 ■ そんな中、PreventADALL試験をのフォローアップ研究から、さらにそのことを補強した検討結果がAllergy... 2021年11月16日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 日本だけでなく、韓国でも小児のアトピー性皮膚炎が減り始めている 平成26年の調査以降、アトピー性皮膚炎の有症率が下がりつつある理由は、はっきりしているわけではない。 ■ 最近になって、東京の3歳児調査でのアトピー性皮膚炎の有症率がさがりはじめ、後追いするように食物アレルギーの有症率が下がってきています。 アレルギー疾患に関する3歳児全都調査(概要版) アレルギー疾患に関する3歳児全... 2021年11月8日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) セラミドなど3種類の保湿成分が配合されたモイスチャライザーは、エモリエントよりTEWLを有意に低下させる 保湿剤の性能差が、アトピー性皮膚炎の発症予防を左右する可能性が指摘されるようになってきている。 ■ おそらく、アトピー性皮膚炎の発症予防にたいし、研究結果に差があることは、保湿剤の性能差に由来している可能性があります。 ■ 保湿剤ごとの性能差に関する検討は不十分であり、今後、保湿剤の性能差をみながら、『どの保湿剤を使う... 2021年11月7日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 新規PDE4阻害剤(ジファミラスト)軟膏は、小児のアトピー性皮膚炎に有効か? アトピー性皮膚炎に対する新規外用薬、PDE4阻害薬ジファミラストが近日中に小児でも使用できるようになりそうです。 ■ アトピー性皮膚炎に対するPDE4阻害剤を使用した新規外用剤ジファミラスト(モイゼルト)軟膏が、製造販売承認を取得したというニュースがありました。 アトピー性皮膚炎治療剤「モイゼルト®軟膏」の製造販売承認... 2021年11月3日 pedallergy2016
感染症(予防接種) デルタ株に対するファイザー社新型コロナワクチンの効果は、効果は持続するものの数ヶ月で弱まってくる mRNAを利用した新型コロナワクチンとその効果の減弱。 ■ ワクチン接種率が上昇し、それにともない急速に新型コロナの感染者数が少なくなってきています。 https://ourworldindata.org/covid-vaccinations?country=JPN ■ これは、先行して接種がすすんだイスラエルでも観... 2021年10月31日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(副作用・害) アトピー性皮膚炎という疾患の負荷は、病気全体の中でどれくらいの位置か? アトピー性皮膚炎の負担は、他の疾患と比較してどれくらいにあたるのか? ■ 病気の負担の程度を比べるのは、個々の方々の状況にも応じると思われますが、アトピー性皮膚炎が生活の質を大きく下げることは間違いないでしょう。 ■ Global Burden of Disease(世界疾病負担)調査という世界的な調査が毎年行われてお... 2021年10月27日 pedallergy2016