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ライノウイルスと喘息発作。 ■ ライノウイルス感染時に喘息発作を多く起こすことはよく知られています。 ■ そして、ダニに対するIgE抗体が産生され、さらに喘息発作を起こしやすくするわけですが、最近、その産生が鼻腔で強く起こり、喘息発作を増強していることが報告されています。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめる...
乳児期の特異的IgE抗体価「0.1-0.34kU/L」に、臨床的意義があるか? ■ 以前は、特異的IgE抗体価は0.34kU/L以下が測定限界になっており、「クラス0=陰性」と評価されていました。 ■ いつからだったか、0.1-0.34kU/Lが測定値として表示できるようになり、「クラス0」ではあるのですが、個人的には...
食物経口免疫療法は、そのリスクのために標準療法にはなり得ていません。 ■ 食物経口免疫療法が試み始められて10年以上が経過していますが、いまだ標準療法になりえていません。 ■ それは、リスクが存在するに他なりませんが、現状では、そのリスクに対しどのような評価が下されているでしょう。 ■ 最近、Lancetにピーナッツに...
アトピー性皮膚炎は、生活の質を大きく下げる。 ■ アトピー性皮膚炎は生活の質を大きく下げます。そして、アトピー性皮膚炎とうつ傾向との関連も報告されるようになってきました。 ■ 今回、アトピー性皮膚炎と自殺の関連の関連を示したシステマティックレビューをご紹介しますが、これはアトピー性皮膚炎が生活の質への影響を強く及ぼして...
アトピー性皮膚炎と心血管疾患は関連する? ■ アトピー性皮膚炎の重症度が、他のアレルギー疾患の発症リスクを増加させることは広く知られるようになりました。 ■ 一方で、アトピー性皮膚炎が心血管疾患(狭心症、心筋梗塞、心不全、脳卒中など)のリスクを上げるかもしれないという報告がなされてきています。 ■ そのテーマのシステマ...
アトピー性皮膚炎そのものに対する除去食は有効か? ■ 「即時型」アレルギー反応による食物アレルギーに対し、食物除去は標準的な治療です(「必要最小限の除去」を目指す必要性はあります)。 ■ 一方、乳幼児期のアトピー性皮膚炎そのものの治療に、除去食が行われるケースがあります。 ■ 私は、その除去に関して否定するつもりはあり...
環境要因と、小児期の喘息発症。そのシステマティックレビュー。 ■ 環境要因と小児期の喘息発症に関し、まだまだ十分わかっていないことが多いです。 ■ 個人的には、環境要因の問題は受動喫煙は明らかと思いますが、ダニや真菌などに関してはまだまだ十分にわかっていない部分が多いと考えています(環境整備が意味がないという意味ではな...
プロトピック外用薬は、特定の条件で紅斑が再燃することがある。 ■ プロトピック外用薬は、ステロイド外用薬と異なり皮膚の菲薄化という副作用がないために、眼瞼周囲にも使いやすい薬剤です。 ■ 私は小児科医ですので、経験がなかったのですが、飲酒中に目の周囲にプロトピック外用をすると、紅斑が出現しやすいのだそうです。 ■ その...
吸入ステロイド薬は、喘息に対し極めて有効なコントローラーですが、、 ■ 吸入ステロイド薬は、現在の喘息治療における主役の位置を占めています。そして、ここ20年の普及により、喘息による死亡を大きく減らしたことも間違いありません。 ■ 一方で、喘息はフェノタイプがさまざまあり、薬剤に対する反応性に差があることもわかっていま...
インスタの食物アレルゲンシリーズ。 ■ 食物アレルギーは決して少なくなく、乳児が約10%、3歳児が約5%という報告があります(Ebisawa M, et al. J Allergy Clin Immunol 2010; 125: AB215.)。 ■ そして、低年齢では鶏卵・牛乳・小麦がとても多く、年齢が高い場合は魚が...
子どもの時点での喘息が、将来的に寛解するか? ■ 「大きくなると喘息が改善する」というのは重症度に関連することが多いことがわかっています。 ■ さらに最近は、小児期から「呼吸機能がすでに低くなっている場合」は、成人まで引っ張りやすいのではないかという報告が増えているようです。 この論文でわかったことを、ざっくりまと...
ちょうど外来においでになる保護者さんくらいの方のスギやダニの感作率に関する報告。 ■ 以前、東京都にある大学の新入学生で実施されたダニに対する感作率9割というデータがあり、しばらくはそのデータをよく使用してきました。 ■ 最近、きちんとした全国調査結果がでたので、このデータを使用するようになりました。 ■ ちょうど外来...
乳児期の喘鳴が、その先の「本当の喘息」に移行するかを予測することは難しい。 ■ 乳児期の喘鳴は、必ずしも年長児まで持続しませんが、その予測は決して簡単ではありません。 ■ 喘息予測インデックス(Asthma Predictive Index; API)は広く使用されていますが、なかなか予測が難しいことも確かです。 喘息...
アトピー性皮膚炎が、その後のアトピーマーチに関連するという報告が増えています。 ■ アトピー性皮膚炎が必ずしもその後喘息を発症するとは限りませんが、アトピー性皮膚炎の持続が喘息発症のリスクを上げることは確かなようです。 ■ そのテーマの報告は、最近相当に増えてきました。それは、乳児期ではなく学童期であってもそのようです...
ペットに対するアレルギーに対応する有効な方法は、現状ではないといえる。しかし、いくつか研究中の方法がある。 ■ ペットアレルギーへの対応は難しく、基本的に回避しか方法はないのが現状です。 ■ 特殊な免疫療法として「リンパ節に対しネコ抗原を投与する」という免疫療法が開発されていますが、まだまだ実用化は先のようです(Jou...
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◇ 専門は小児アレルギー学。
◇ 医学博士。
《学会活動など》
◇ 日本小児科学会専門医・指導医。
◇ 日本アレルギー学会専門医・指導医・代議員・広報委員会(啓発活動委員会含む)委員・アレルギー疾患対策基本法特別委員会委員。
◇ 日本小児アレルギー学会代議員・研究推進委員会委員・広報委員会委員。
《一般向けの活動など》
◇ Yahoo!個人オーサー。
◇ NewsPickプロピッカー。
◇ アメブロオフィシャルブロガー。
◇ メドピア外部執筆者/症例相談エキスパート。
◇ メディカルノート外部執筆者。
◇ バズフィードジャパンメディカル 外部執筆者。
◇ メディカルトリビューン外部執筆者。
◇ SNS医療のカタチ初期メンバー。
◇ コロワ君サポーターズメンバー。
◇ このブログが、医療者のみなさまの一助となり、最終的には患者さんの幸せにつながりますように。
◇ ブログを読む際の注意点として、以下の「About Me]を御覧ください。
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