保湿剤にはエモリエントとモイスチャライザーがある。 ■ 『保湿剤』とひとことで言っても、エモリエントとモイスチャライザーがあります。 ■ では、モイスチャライザーに利用されることの多いセラミド含有の保湿剤と、他の保湿剤の有効性に差はどれくらいあるのでしょうか? ■ 最近のメタアナリシスを共有します。 Nugroho ...
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『衛生仮説』は、衛生的な環境に育った子どもはアレルギー疾患のリスクが高まる可能性があるという仮説。 ■ 『衛生仮説(hygiene hypothesis)』とは、1989年にロンドン大学セントジョージ医学校のデイヴィッド ストラカン教授が提唱した仮説です。 ■ ストラカンは、1953年生まれの英国の子どもを検討し、上の...
アトピー性皮膚炎に対し、さまざまなメカニズムの薬剤が開発されている。 ■ アトピー性皮膚炎の治療に関して、2018年のデュピルマブ(商品名デュピクセント)の登場から、急速な進化をしはじめました。 ■ 小児に関しても、2021年からのデルゴシチニブ(コレクチム)軟膏を皮切りに、さまざまな薬剤が使えるようになってきています...
アトピー性皮膚炎に対し、さまざまな保湿剤が市販されているが、どのような保湿剤がより有効かに関する報告は十分ではない。 ■ 外来でよく尋ねられる質問に、『どの保湿剤がよいでしょうか?』というものがあります。 ■ しかし、なかなかその質問にクリアカットにお答えすることは難しいものです。 ■ というのも、世の中にある市販の保...
アトピー性皮膚炎があると、皮膚には黄色ブドウ球菌が優位になり、さらに皮膚を悪化させる ■ アトピー性皮膚炎が悪化すると、多くの患者さんは皮膚に黄色ブドウ球菌を保菌することになります。 ■ そのリスクは20倍にも達します。 ■ そして、黄色ブドウ球菌は『ディスバイオーシス』を起こしてきます。ディスバイオーシストは、健常人...
感染対策が緩和され、急速に感染症が増えている。 ■ 2023年5月8日に新型コロナが第5類感染症に感染症法上の位置づけが変更されました。 ■ すなわち、『個人の選択を尊重し、国民の皆様の自主的な取組をベースとした対応に』変わったわけですが、現実的には感染症対策そのものがかなり変わったといえるでしょう。 ■ KID先生が...
2022年に、米国で小児の脳膿瘍が増えているという報告があり、その後の調査が継続されている。 ■ 2022年CDCから、小児の脳膿瘍が増えていることが示されていました。 Accorsi EK, Chochua S, Moline HL, Hall M, Hersh AL, Shah SS, et al. Pediatr...
真菌であるマラセチアは、アトピー性皮膚炎を悪化させる要因のひとつと考えられている ■ 夏が近づくと、アトピー性皮膚炎の患者さんから、首周りや頭皮が悪化するという訴えが増えてきます。 ■ そういった『頭頚部』の悪化に関連すると考えられているのが『マラセチア』という真菌(カビ)です。 ■ そのマラセチアよってアトピー性皮膚...
アトピー性皮膚炎のスキンケア、洗う?洗わない? ■ 夏が近づいてきました。 ■ 『首回りや、膝うらが悪化しやすくなりました』という患者さんからの話を聞くことがおおくなってきたわけですが、その場合に考えるのが『洗浄』です。 ■ スキンケアにおいて、洗浄の議論はすくなからずあり、以前、医学雑誌でレビューをまとめたことがあり...
卵の離乳食早期導入は卵アレルギーの発症リスクを下げる。では、アトピー性皮膚炎を悪化させたりはしないのか? ■ 離乳食へ卵を早期に導入するという手法は、2017年に提案されてから普及してきています。 ■ そして、リアルワールドでも結果が報告されるようになりました。 ■ では、卵の早期導入することにより、アトピー性皮膚炎を...
アトピー性皮膚炎は、皮膚の炎症だけでなく、全身性の炎症から他のさまざまな病気の原因になる可能性が指摘されるようになった。 ■アトピー性皮膚炎が全身性の炎症性疾患にも関連することが注目されるようになっています。 ■ そして最近、台湾からの報告で、アトピー性皮膚炎が静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症・肺塞栓症)のリスクを上げる...
食物アレルゲンを離乳食に早期導入し、食物アレルギーの発症予防を試みる方法が普及してきています。 ■ 離乳食にピーナッツや卵を早期導入する方法で、食物アレルギーを予防できるという報告が2015年以降ランダム化比較試験で証明されました。 ■ そして、卵やピーナッツを早期導入するというガイドライン(国によって異なる)が改定さ...
新生児・乳児食物蛋白胃腸症(以前は新生児乳児消化管アレルギーなどと呼称)の患者さんが増えています。 ■ 食物蛋白誘発胃腸炎(FPIES)は、一般的にIgEが関係しない消化管アレルギーです。 ■ 主な症状は、食物摂取後の1~4時間以内に見られるくりかえす嘔吐で、皮膚症状や呼吸器症状は一般的にありません。 ■ 新⽣児・乳児...
保湿剤を定期的に使用することは、アトピー性皮膚炎の『基本治療』に位置づけられています。 ■ 保湿剤は、アトピー性皮膚炎の治療における基本治療です。 ■ そして2017年に、コクランシステマティックレビューでも、『保湿剤が悪化までの期間を有意に伸ばす』とまとめられています。 ■ しかし、すでにその報告から6年が経過してお...
年齢が高くなってから新規に発症する喘息は、どのような理由で発症するか? ■気管支喘息は、低年齢で発症するケースが多く、受動喫煙、真菌・化学物質・大気汚染物質の吸入・感染症などが、発症リスクに関係するというエビデンスがあります。 ■ そして最近、欧州免疫アレルギー学会誌Allergyに、『慢性鼻副鼻腔炎が成人喘息の発症リ...
標準化が進もうとしているピーナッツの免疫療法ではあるものの、リスクはまだ払拭することはできていない。 ■ ピーナッツアレルギーは欧米諸国では小児の1~3%が罹患しており、これまで除去食が治療の中心になっています。 ■ 一方で、経口免疫療法は徐々に標準治療へ近づこうとしています。 ■ 2020年に、Palforzia®が...
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◇ 専門は小児アレルギー学。
◇ 医学博士。
《学会活動など》
◇ 日本小児科学会専門医・指導医。
◇ 日本アレルギー学会専門医・指導医・代議員・広報委員会(啓発活動委員会含む)委員・アレルギー疾患対策基本法特別委員会委員。
◇ 日本小児アレルギー学会代議員・研究推進委員会委員・広報委員会委員。
《一般向けの活動など》
◇ Yahoo!個人オーサー。
◇ NewsPickプロピッカー。
◇ アメブロオフィシャルブロガー。
◇ メドピア外部執筆者/症例相談エキスパート。
◇ メディカルノート外部執筆者。
◇ バズフィードジャパンメディカル 外部執筆者。
◇ メディカルトリビューン外部執筆者。
◇ SNS医療のカタチ初期メンバー。
◇ コロワ君サポーターズメンバー。
◇ このブログが、医療者のみなさまの一助となり、最終的には患者さんの幸せにつながりますように。
◇ ブログを読む際の注意点として、以下の「About Me]を御覧ください。
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