以下、論文紹介と解説です。

堀向 健太. 「アレルゲン」雑草花粉. 日本小児アレルギー学会誌 2019; 33:749-57.

雑草花粉≒草本類花粉アレルゲンの特徴を述べたレビュー。

■ アレルゲンとしての花粉を飛散させる植物は木本類, 草本類に大別され, 草本類としてイネ科のオオアワガエリやカモガヤ, キク科のブタクサ・ヨモギなどが知られている.

■ アトピー性皮膚炎や食物アレルギーのある児は草本類花粉に対する感作率が高く, スギやヒノキ花粉に比較し飛散距離は短い草本類花粉に対する感作は, 周囲の植生の影響を強く受けることがわかっている.

管理人注; 草本植物の花粉の飛散距離は樹木花粉より短く、たとえばスギ花粉の飛散距離は100kmともいわれる一方で、ブタクサ花粉の飛散距離は2km以内とも数十m以内とも考えられています。

■ イネ科植物は共通抗原性が強く, 主要アレルゲンはPhl p 1やPhl p 5と考えられている.

管理人注; イネ科は12000種以上の風媒種から構成されており、大量の花粉を放出するため世界的に花粉アレルギーの主な原因となっていますが、イネ科の花粉は属が異なっていても共通抗原性強く、共通のアミノ酸配列によりグループ化されています。これらの相同性から、様々な植物の花粉を合わせて「イネ科花粉」と総称されることが多いです。

■ 一方, キク科花粉は属により抗原性は大きく異なり, それぞれを区別して考える必要性がある.

■ そしてブタクサ花粉はAmb a 1とAmb a 11, ヨモギ花粉はArt v 1が主要なアレルゲンである.

■ これらの花粉は花粉−食物アレルギー症候群 (PFAS) の原因となり, イネ科花粉は, Phl p 12, ブタクサではAmb a 8, ヨモギではArt v 3やArt v 4が交差抗原となると考えられている.

管理人注; PFASの有病率は、小児では4.7%から20%以上、成人では13%から58%と報告によりさまざまであり、地域によっても大きく異なります.

 

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日本における『雑草花粉アレルゲン』に対し、全体を論じた総論は多くない。

■ さらに本文では、『雑草花粉とスパイスアレルギー』や『雑草花粉と花粉関連皮膚炎』などを述べました。

■ スギ花粉(大本類アレルゲン)の総論は少なからずあるのですが、日本の草本類の総論は思った以上に少ないので、機会がありましたらご覧ください。

 

今日のまとめ!

 ✅ 雑草(≒草本類)花粉アレルゲンに対する総論をご紹介した。

 

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