食物アレルギー(病因) オーツ麦の含まれたスキンケア製品は、アトピー性皮膚炎の小児に使用すると感作の原因になるかもしれない スキンケア製品に含まれる食品成分は、経皮感作の原因となりうる。 ■ 皮膚にぬるスキンケア用品が、経皮感作の原因になることは広く知られるようになってきました。 ■ 思った以上に、市販のスキンケア製品には食品成分が含まれており、感作の原因になっています。 ■ すこし古い報告ですが、Allegy誌に、オーツ麦に対する検討があ... 2022年6月30日 pedallergy2016
感染症(予防) 石鹸洗浄・アルコール消毒・消毒用手拭きのうち、もっとも皮膚を傷めにくく細菌を減らす方法はどれか? 手指衛生の方法は、どの手法が効果的か? ■ そもそも、手指衛生の方法に関しては、石鹸洗浄とアルコール消毒には一長一短あるのですが、手指衛生をとても頻回に行う医療従事者にとって選択しつつ行うことになります。 ■ そして、石鹸洗浄よりも、アルコール消毒のほうが手のバリア機能を傷めにくく細菌も減らしやすいことはある程度の報告... 2022年6月29日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 学校のホコリの中には食物アレルゲンが検出されるが、その量は家庭のそれより少ない ハウスダスト中には、食物アレルゲンが含まれている。 ■ 家庭において、ハウスダスト中から食物アレルゲンが検出されることがわかっており、日本においてはダニよりも卵のほうが多いのではないかという研究結果もあります。 ■ では、学校でも食物アレルゲンは多く検出されるのでしょうか? ■ 最近のJACI in Practiceに... 2022年6月28日 pedallergy2016
アレルギー性鼻炎(副作用・害) 妊娠中のアレルゲン特異的免疫療法は、先天奇形などを増やさない 妊娠中の免疫療法にリスクはないか? ■ 舌下免疫療法をはじめ、日本でも免疫療法が普及してきています。 ■ ただし、妊娠している方は免疫療法を開始することはできず、一方で妊娠前から免疫療法を継続している方は、継続可能となっています(アレルギー 64(8),1136―1140,2015)。 ■ では、妊娠中の免疫療法は、子... 2022年6月26日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) ソバ特異的lgE抗体価が他の穀物と同等の値を 示す場合は、ソバアレルギーである可能性が低いかもしれない ソバ特異的IgE抗体価により、事前の負荷試験陽性を予想することは難しい。 ■ 最近改訂された医学書を読んでいて、『ソバアレルギーが臨床的に小麦や米と交差反応することは極めてまれで、特異的IgE抗体価も、ソバ単独で高値をとることが多い、逆に、ソバ特異的lgE抗体価が他の穀物と同等の値を 示す場合は、ソバアレルギーである可... 2022年6月24日 pedallergy2016
皮膚疾患(総合) バリシチニブ(商品名オルミエント)の円形脱毛症への効果:第3フェーズ試験 JAK阻害薬は円形脱毛症に有効か? ■ 円形脱毛症の 生涯有病率は決して低くなく、多発性となると特に、生活の質が大きく阻害されます。 ■ そのような背景の中、最近、アトピー性皮膚炎に使用されるようになった内服JAK阻害薬が、円形脱毛症に有効としてFDAに承認されたという報道がありました。 円形脱毛症で初の経口治療薬 米... 2022年6月16日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ハチミツに、乳や小麦タンパク質が極々微量に混入しているかもしれない ハチミツに乳や小麦タンパク質が含まれている可能性がある? ■ 『ハチミツに混入する花粉に対して、アレルギー症状が出現することがありうるか』に関し、以前簡単に論じた記事を公開しました。 引用記事 ハチミツに含まれる花粉を食べて、アレルギー症状がでることはありますか? ■ その記事では、『はちみつに含まれた花粉(キク科の花... 2022年6月13日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) ゴマアレルギー患者の5%に症状が出現するゴマの負荷量はどれくらいか? ゴマアレルギーの判断は簡単ではない。 ■ ごまは、特異的IgE抗体価の特異度がひくく、十分な検討がすすんでいない領域です。 ■ 負荷試験の用量設定に関しても、むずかしさを感じることがありますが、最近、Allergyに参考になる研究結果が報告されていますので共有します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? ... 2022年6月7日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) エビアレルギーの予測に、コンポーネント検査は有用か? エビアレルギーを予測する検査は、現状では十分な精度が担保されているものはない状況です。 ■ エビ特異的IgE抗体価は、粗抗原として検査をしても、感度、特異度ともに不十分であることがわかっています(Pascal M, Grishina G, Yang AC, Sánchez-García S, Lin J, Towle ... 2022年6月6日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) 加工食品中の食物アレルゲンの含有閾値『加工食品100g当たりタンパク質0.5mg』表記に関する、欧州GA²LENポジションペーパー アレルゲンが含まれた食品の表示義務は、徐々に整備されてきています。 ■ 日本における、食品表示義務や推奨は、世界的にも先進的な面があります。 管理人注 加工食品のアレルギー表示(食物アレルギー研究会より)では、以下の様になっています。 特定原材料7品目(表示義務)は、容器包装されている加工食品中にごく微量(数ppm、数... 2022年5月31日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 食物アレルギーは、その後の口腔アレルギー症候群の発症リスクをあげるかもしれない 口腔アレルギー症候群の発症リスクは? ■ 花粉食物アレルギー症候群(PFAS)は、花粉症のあるひとに、近しい果物や野菜に症状を起こすようになる疾患です。 ■ 口腔アレルギー症候群(OAS)と花粉食物アレルギー症候群(PFAS)は同義ではありませんが、論文では同じように扱われることも多いです。 ■ そのなかで、OASの... 2022年5月30日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 吸入ステロイド薬+短時間作動性ベータ刺激薬(SABA)の合剤は、SABA単剤と比較して、重篤な喘息発作を減少させる SABAやLABAの単独使用は、喘息発作予防にすすめられないが、吸入ステロイド+SABAの合剤であればどうか? ■ 短時間作動性ベータ刺激薬(SABA)の”単独の”濫用は、喘息死を増加させる可能性があります。 ■ 一方で、吸入ステロイド薬単独+SABAによるレスキュー使用と、吸入ステロイド薬と長時間作動性ベータ刺激薬(... 2022年5月29日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) アトピー性皮膚炎・ドライスキン・TEWL高値は、生後6ヶ月の感作リスクを増加させる 皮膚バリア機能が低下すると、感作が増える可能性がある。 ■ TEWLは、経皮水分蒸散量の略であり、皮膚バリア機能を反映します。 ■ そして、TEWLが上がると、その後の食物アレルギーのリスクがあがることがKelleherらから報告されていましたが、その後、データハンドリングの問題があり撤回されていました。 ■ その中で... 2022年5月28日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) 食物アレルギーに対する免疫療法の有効性・安全性は?:システマティックレビュー&メタアナリシス 食物アレルギーの免疫療法の現状を把握しておく必要性がある。 ■ 免疫療法は、食物アレルギーの治療において有望視されており、日本ではひろくその視点での治療介入が行われています。 ■ 効果は認められますが、つよいアレルギー症状の誘発リスクがあがることも示されています。 ■ そのバランスが難しい治療と言えましょう。 ■ そこ... 2022年5月25日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(診断) テープストリッピングにより採取された検体は、アトピー性皮膚炎の病態の検討を可能にするか? より侵襲の少ない検体採取が、アトピー性皮膚炎の病態解明に必要とされている ■ バイオマーカーはさまざまな検討されていますが、できれば侵襲の少ない(痛みの少ない)検査が望まれます。 ■ そんななか、『テープストリッピング』による検討がAllergyに報告されていました。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? ... 2022年5月24日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) Baked milkによる経口免疫療法は有効か?:ランダム化比較試験 Baked milk(焼き固めた牛乳)による経口免疫療法は有効か? ■ 多くの牛乳アレルギーは自然寛解が望めるものの、キャリーオーバーする牛乳アレルギーは大きな問題として立ちはだかっています。 ■ 個人的には、『Baked milk(焼き固めた牛乳)』は、必要最小限の除去の範疇としては重要と考えていますが、経口免疫療法... 2022年5月14日 pedallergy2016