食物アレルギー(予防) 日本において、ピーナッツを離乳食に早期導入すると、ピーナッツアレルギー予防に働くか? ピーナッツアレルギー発症予防に対する『早期摂取開始』と、日本のエコチルコホート試験からの新たな研究結果 ■ 2015年に『離乳食にピーナッツを早期に導入する』というLEAP研究が発表されて以降、ピーナッツや卵アレルギーの予防に関する研究が進んでいます。 ■ 海外では、ピーナッツアレルギーが多い地域で、早期にピーナッツを... 2023年12月2日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 新規アトピー性皮膚炎外用薬タピナロフの第2bフェーズ試験の結果は? タピナロフ:昆虫研究から皮膚病治療へ ■ カナダの研究者たちが1990年代に、ある種の線虫は、昆虫を急速に死亡させるけれども、昆虫がすぐに腐らない理由を発見しました。 ■ この線虫は、細菌Photorhabdus luminescensと一緒に生活しており、昆虫に感染するとこの細菌が昆虫の体内で増殖します。 ■ 研究者... 2023年11月28日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) ウパダシチニブ治療を受けたアトピー性皮膚炎患者の帯状疱疹発症リスクを予想する因子はあるか? JAK阻害薬使用中の帯状疱疹リスクは? ■ 内服JAK阻害薬を使用中は、感染に対する配慮が必要で、帯状疱疹がまれに起こることが知られています。 ■ 帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(いわゆる、水ぼうそうのウイルス)の感染によって引き起こされる病気で、身体の左右どちらか一方に、ぴりぴりとした痛みと、水疱が帯状にあらわれ... 2023年11月21日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ハウスダスト中のクルミ蛋白量は、クルミアレルギーの発症に関連するか? 家庭内のハウスダストと食物アレルギーの関連性:ピーナッツ、鶏卵は関連していそう…、では、最近増加しているクルミは? ■ 経皮感作がひろく唱えられるようになったきっかけのひとつとして、2015年に発表された『ピーナッツタンパクがハウスダスト中に含まれるほど、その家に住んでいる子どもがピーナッツアレルギーになりやすい』とし... 2023年11月18日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブやバリシチニブで効果不十分な、成人アトピー性皮膚炎患者に対するウパダシチニブの有効性は? 小児皮膚疾患治療の進化:内服JAK阻害薬とデュピルマブの比較と適切な薬剤選択の重要性 ■ 小児においても、内服JAK阻害薬、生物学的製剤が一部の年齢で使用できるようになり、治療の選択肢が増えてきました。 ■ どの薬剤が、その患者さんに適切なのかを考えながら処方を組み立てる必要性があります。 ■ デュピルマブとJAK阻害... 2023年11月17日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) ピーナッツ経口免疫療法の効果は年齢により効果に差があるかもしれない:PPOIT-003試験 経口免疫療法の効果維持のためには、若年層で開始することが重要? ■ 経口免疫療法は、さまざまな報告がされていますが、問題点の一つが『食べるのを中止すると再燃する』という点です。 ■ そしてある程度一貫して言えるのは、『低年齢であればあるほど、経口免疫療法で脱感作を達成したあとでも、中断したときの維持率が良い』ということ... 2023年11月14日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) アトピー性皮膚炎に、抗菌機能のある衣服は有効か?:ABC試験 銀繊維衣服とキトサン衣服のアトピー性皮膚炎への効果は? ■ 『アトピー性皮膚炎には、どんな衣服が良いですか?』という質問は、少なくありません。 ■ 以前、このテーマをまとめた記事を書きました。 ■ しかし、アトピー性皮膚炎の治療において、機能性を付け加えた繊維で製造された衣服に関してのエビデンスは質が低く、推奨度は低い... 2023年11月12日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) 1~4歳のピーナッツアレルギー児におけるピーナッツ舌下免疫療法の結果は? アレルゲン免疫療法は、さまざまなルートが想定されており、舌下免疫療法もそのうちのひとつ。 ■ ピーナッツアレルギーは、日本でも少なくはなく、アナフィラキシーを起こすこともあります。 ■ そして、経口免疫療法をはじめ、さまざまなルートが想定されています。 ■ そのようななか、最近、1歳から4歳の児に対するピーナッツ舌下免... 2023年11月9日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) アトピー性皮膚炎の重症度と皮膚バリア機能障害は、食物感作を予測する アトピー性皮膚炎の重症度が食物アレルギーや気管支喘息のリスクを高める ■ アトピー性皮膚炎のお子さんが病院を受診された初診時に、皮膚の状態を見て、この子はかなりの感作状態にあると予測しながら検査をすすめることがあります。 ■ そこで、今回考えているテーマに近い論文が、IAAIという医学雑誌に掲載されていましたので共有さ... 2023年11月5日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(予防) デュピルマブは、アレルギーマーチの進行を防ぐ? アトピー性皮膚炎とアトピー(アレルギー)マーチ: デュピルマブが進行を防ぐ? ■ アトピー(アレルギー)マーチは、多くの場合、アトピー性皮膚炎が起点となっていると考えられています。 ■ IL4/13をブロックするデュピルマブにより、成人におけるアトピーマーチの進行リスクを減らす効果があるかもしれないという報告があり、共... 2023年10月25日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 経口JAK3/TEC阻害薬リトレシチニブは、円形脱毛症治療に有効か? 円形脱毛症治療におけるJAK阻害薬の進展。 ■いままで円形脱毛症の治療選択肢は限られており、ステロイドと免疫抑制薬が一般的な治療選択肢になっていました。 ■ JAK阻害薬はアトピー性皮膚炎にも使用され、アトピー性皮膚炎と円形脱毛症が関連することからも、関連する疾患と考えられています。 ■ JAK1とJAK3はヤヌスキナ... 2023年10月17日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(診断) 血清TARC値は乳児でもアトピー性皮膚炎の重症度を予測するか? TARC検査の重要性:アトピー性皮膚炎の評価と最新の研究 ■ TARC値は、日本では約15年前から保険適用となり、アトピー性皮膚炎の重症度や経過を見るための検査として広く行われています。 ■ ただし、タルクの値は年齢が低いと自然に高くなる傾向があり、乳児に関してのデータはまだ不足しています。 ■ その点に関して、トルコ... 2023年10月15日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 皮膚から蒸発してくる水分量は、食物負荷試験時の症状を予測する? 経皮水分蒸散量(TEWL)が食物負荷試験時の予測因子になる? ■ 食物アレルギーの診断には、実際に食べてみる経口食物負荷試験がゴールドスタンダードです。しかし、この方法にはリスクと労力が伴います。 ■ 一方で、皮膚からの水分蒸発量を示す「経皮水分蒸散量(TEWL)」という指標があり、これを用いて皮膚のバリア機能を測定す... 2023年10月10日 pedallergy2016
食物アレルギー(予防) 出生後5日間に母親が卵を摂取すると、子どもの卵アレルギーの発症リスクは変化するのか? 出産後の母親の卵摂取は、乳児の卵アレルギー予防に影響するか? ■ 卵アレルギーは、日本で最も一般的な食物アレルギーです。 ■ 生後3ヶ月あるいは6ヶ月からの卵の早期摂取が、卵アレルギーの予防に効果的であるとの報告があります。 ■ 母乳には、母親が摂取した食物の一部が分泌されることが知られています。 ■ では、出産後5日... 2023年10月8日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) ピーナッツアレルギーの経口免疫療法として、どれくらいの期間食べ続ければある程度自由に食べられるようになるか? 食物アレルギーの経口免疫療法、成功したとして、いつまで続ければ安定するのか? ■ 食物アレルギーに対し、標準的とはいえないものの広く行われている治療法は『経口免疫療法』でしょう。 ■ 経口免疫療法の問題点のひとつに、食べられるようになっても継続して摂取しなければならないことが挙げられます。 ■ 研究的には、耐性を判断す... 2023年10月6日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 生後6ヶ月からの中等症以上のアトピー性皮膚炎に対し、デュピルマブ(商品名デュピクセント)は有効か?:LIBERTY AD PRESCHOOL 試験 生後6ヶ月からデュピルマブ(商品名デュピクセント)が使用可能になりました(注意点もあります)。 ■ 子どものアトピー性皮膚炎は、2歳までに多くが発症します。 ■ 外用薬は、2021年にデルゴシチニブ軟膏、2022年にジファミラスト軟膏が保険適用になり、急速に改善してきました。 ■ しかし、乳幼児期の全身治療法は限られて... 2023年10月4日 pedallergy2016