アトピー性皮膚炎(治療) 外用カルシニューリン阻害剤(ピメクロリムスまたはタクロリムス)は、発がんリスクを増加させない カルシニューリン阻害外用薬と発がんリスクの関連。 ■ カルシニューリン阻害剤とは、免疫抑制薬のひとつです。 ■ 日本では『タクロリムス(プロトピック)軟膏』が広く使われており、”以前は”、悪性腫瘍のリスクをお話することになっていました。 ■ しかし、その後の検討で、発がんリスクは上がらないことが示され、現在はそのお話は... 2023年1月15日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) ネモリズマブ(ミチーガ)の最大68週間の効果・安全性試験の結果は? 13歳以上のかゆみの強いアトピー性皮膚炎に対し、新規IL31抗体ネモリズマブが保険適用になりました。 ■ ネモリズマブは、かゆみを起こすサイトカインであるIL-31を抑制するモノクローナル抗体です。 ■ 2022年8月より、13歳以上の小児(+体重30kg以上)でも使用できるようになり、生物学的製剤が加わったことになり... 2022年9月27日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 重症アトピー性皮膚炎に使用されるJAK阻害内服薬は血栓のリスクを増やすのか?:メタアナリシス JAK阻害内服薬は、血栓のリスクを増やすのか? ■ 内服JAK阻害薬は、アトピー性皮膚炎の治療に応用され、広がってきています。 ■ 一方で、日本ではアトピー性皮膚炎には使用されていませんが、内服JAK阻害薬であるトファシチニブ(商品名ゼルヤンツ)に対し、重大な心血管イベントおよびがん発症のリスクが高いことが示されたとし... 2022年8月30日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブ(商品名デュピクセント)の投与期間を延長しても、アトピー性皮膚炎の症状は維持できるか? アトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤、デュピルマブ。投与期間を延長すると効果はどれくらい落ちる? ■ デュピルマブ(デュピクセント)は、高価ながら重症アトピー性皮膚炎の治療に有用な生物学的製剤です。 ■ 初期投与量から、2週間毎に投与するのが標準治療ですが、デュピルマブに対する抗体が産生されて効果が下がる可能性があり、... 2022年7月19日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) TRPV1阻害剤であるアシバトレップ外用薬は、アトピー性皮膚炎の症状を改善させる:CAPTAIN-AD試験 TRPV1は1997年に発見されノーベル賞を受賞した受容体で、アトピー性皮膚炎の悪化に関係することがわかっています。 ■ TRPV1とは、1997年に遺伝子クローニングされたカプサイシン受容体です。 ■ TRPV1は、2021年にDavid Julius教授とArdem Patapoutian教授がノーベル生理学・医学... 2022年4月8日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デュピルマブは、円形脱毛症に有効かもしれない:ランダム化比較試験 円形脱毛症の治療に、デュピルマブが奏功する? ■ 円形脱毛症(alopecia areata)は後天性脱毛症の中で最も頻度が高く、人口の0.1~0.2% に発生していると考えられています。 ■ 円形脱毛症は、2型アレルギーに関連することが示唆されており、アトピー性皮膚炎の方により多く発症し、そして円形脱毛症の方にアトピ... 2022年3月29日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 新規抗炎症薬、PDE4阻害外用薬ジファミラスト軟膏の日本人成人に対する有効性と安全性は? おそらく、今年中にはアトピー性皮膚炎に対する規外用薬PDE4阻害薬が使用できるようになります。 ■ アトピー性皮膚炎に対する新規外用薬PDE4阻害薬は、海外ではクリサボロール(商品名Eucrisa)として承認されており、生後3ヶ月以上で使用できるようになっています。 参考サイト(英語・メーカーサイト) Eucrisa ... 2022年2月27日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) JAK阻害薬ウパダシチニブ(リンヴォック)を日本人に投与した第三フェーズ試験の結果は? 内服JAK阻害薬が、12歳以降の重症アトピー性皮膚炎に使用できるようになりました。 ■ 内服JAK阻害薬は、重症のアトピー性皮膚炎に使用することができるようになりました。 ■ 薬価は高価であり、処方できる条件などに制限がありますが、有効性は高い薬剤です。 ウパダシチニブのアトピー性皮膚炎への適応拡大について(日本皮膚科... 2022年1月9日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デルゴシチニブ(コレクチム)軟膏は、角質水分量や皮膚のバリア機能を改善させるかもしれない アトピー性皮膚炎に対する新規抗炎症薬コレクチム軟膏の知見が増え始めている。 ■ デルゴシチニブ(コレクチム)軟膏は、世界に先行して日本で使用されるようになった外用JAK阻害薬です。 ■ そのため、まだまだ臨床的な報告が少ないのですが、日本皮膚免疫アレルギー学会の英文誌に、デルゴシチニブ軟膏の効果に関する臨床研究報告があ... 2021年11月19日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) セラミドなど3種類の保湿成分が配合されたモイスチャライザーは、エモリエントよりTEWLを有意に低下させる 保湿剤の性能差が、アトピー性皮膚炎の発症予防を左右する可能性が指摘されるようになってきている。 ■ おそらく、アトピー性皮膚炎の発症予防にたいし、研究結果に差があることは、保湿剤の性能差に由来している可能性があります。 ■ 保湿剤ごとの性能差に関する検討は不十分であり、今後、保湿剤の性能差をみながら、『どの保湿剤を使う... 2021年11月7日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 新規PDE4阻害剤(ジファミラスト)軟膏は、小児のアトピー性皮膚炎に有効か? アトピー性皮膚炎に対する新規外用薬、PDE4阻害薬ジファミラストが近日中に小児でも使用できるようになりそうです。 ■ アトピー性皮膚炎に対するPDE4阻害剤を使用した新規外用剤ジファミラスト(モイゼルト)軟膏が、製造販売承認を取得したというニュースがありました。 アトピー性皮膚炎治療剤「モイゼルト®軟膏」の製造販売承認... 2021年11月3日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 保湿剤は、保湿成分とワセリンのふたつの相乗効果で有用性が高くなるかもしれない エモリエントとモイスチャライザー、そして基剤の性質を考えながら保湿剤の処方を組み立てていくことが求められる。 ■ 保湿剤に関して、エモリエントとモイスチャライザーの違いを考えながら処方する必要性があります。 ■ そして、アトピー性皮膚炎に対してはモイスチャライザーを優先しながら、一般的に冬にはワセリンなどの基剤の追加を... 2021年10月11日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 小児アトピー性皮膚炎に対するデルゴシチニブ(コレクチム)軟膏の第3フェーズ試験と長期試験 デルゴシチニブ(コレクチム)軟膏は、2歳以降で使用できるようになった、新しいメカニズムの抗炎症外用薬です。 ■ JAK阻害薬であるデルゴシチニブ軟膏は、2021年3月に小児でも使用可能になりました。 ■ すでにフェーズ2試験は、ブログでもご紹介しています。 ■ そして、フェーズ3試験結果が公開されていますので、共有しま... 2021年7月12日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) 抗菌作用のある物質を産生するブドウ球菌を自家移植すると、アトピー性皮膚炎が改善するかもしれない アトピー性皮膚炎患者の皮膚から検出される黄色ブドウ球菌は、皮膚症状を悪化させうる。では、黄色ブドウ球菌を減らしうる菌を自家移植すると皮膚症状は改善するのか? ■ アトピー性皮膚炎は、皮膚のマイクロバイオームの多様性が低下する(dysbiosis)ことが特徴の一つであり、『重症のアトピー性皮膚炎の』患者さんから検出された... 2021年7月6日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) セラミドが主成分の保湿剤は、基剤よりも皮膚の機能を改善させる セラミドベースの保湿剤と基剤、どちらがよりアトピー性皮膚炎に有効か? ■ 第45回日本小児皮膚科学会学術大会に参加してきました。自分自身の講演もあったこともあり、ひさしぶりに現地におもむきました。 ■ 名古屋医療センターの二村先生のご講演をきいていて、内容も見せ方もさすがだなあと思いながら拝聴していてでてきた報告のひと... 2021年7月5日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(治療) デルゴシチニブ軟膏(コレクチム軟膏)は、2歳以降のアトピー性皮膚炎にも有効で安全である デルゴシチニブ軟膏(コレクチム軟膏)は2021年3月に小児にも保険適用になりました。 ■ デルゴシチニブ軟膏(コレクチム軟膏)は、2021年3月から2歳以上の小児にも使用できるようになったアトピー性皮膚炎に対する新規の抗炎症薬です。 ■ わたしも大分処方するようになりましたが、日本で先行して使用できるようになったことも... 2021年6月27日 pedallergy2016