食物アレルギー(診断) 食物蛋白誘発胃腸症は、小児救急外来における嘔吐の鑑別診断として重要 新生児乳児食物蛋白胃腸症(FPIES):IgE非依存性食物アレルギーの特徴と診断の課題 ■ 一般的に、食物アレルギーはIgE抗体が陽性で、即時型といわれるアレルギーのタイプが多いです。 ■ しかし、食物蛋白誘発腸炎症候群(FPIES)は、IgEを伴わない消化管アレルギーとされています。 ■ そして現在、日本では、FPI... 2024年1月9日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) IgE抗体陽性のために除去食が指導されていたピーナッツアレルギー児の多くは、実際に食べると症状はない 離乳食の早期開始と、食物特異的IgE抗体検査の問題点。 ■ 最近、食物アレルギーの子どもが増加していることが指摘されています。 ■ そのため、離乳食を早期に開始することで食物アレルギーを予防するという方策が推奨、もしくは提案されるようになっています。 ■ その流れの中で、事前のスクリーニングとして食物特異的IgE抗体検... 2024年1月4日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 鶏卵を食べられるようになった児は、ウズラ卵を摂取できる可能性が高い 鶏卵アレルギーとウズラ卵アレルギーの関係は? ■ うずらの卵と鶏卵は、アレルギーとして高率に交差すると考えられています。 ■ 一般的に、鶏卵アレルギーがある場合にはうずらの卵も除去食を指導することになるでしょう。 ■ 鶏卵アレルギーのある児が、うずら卵でアナフィラキシーをおこした…というような報告もあります。 ■ では... 2023年12月18日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 生後3ヶ月に、どれくらいの乳児が食物アレルゲンと吸入アレルゲンに感作されているのか? 小児のアレルゲン感作はいつから?PreventADALL研究からの報告。 ■ IgE抗体は、アレルギーに『感作』されていることを示す、重要な検査です。 ■ しかし、小児におけるIgE抗体の産生時期は、母親のIgE抗体がすぐに消失するためはっきりしていません。 ■ そのなかで、北欧のコホート研究から、生後3ヶ月の感作状況... 2023年12月5日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 皮膚から蒸発してくる水分量は、食物負荷試験時の症状を予測する? 経皮水分蒸散量(TEWL)が食物負荷試験時の予測因子になる? ■ 食物アレルギーの診断には、実際に食べてみる経口食物負荷試験がゴールドスタンダードです。しかし、この方法にはリスクと労力が伴います。 ■ 一方で、皮膚からの水分蒸発量を示す「経皮水分蒸散量(TEWL)」という指標があり、これを用いて皮膚のバリア機能を測定す... 2023年10月10日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) ナッツアレルギーのある親子は、さまざまなナッツを区別できる? ナッツアレルギーは増えている。 ■ ナッツアレルギーは増えています。 ■ 日本における食物アレルギーのうち、第三位がナッツアレルギーです。 ■ とはいえ、『ナッツ』といっても、さまざまなナッツがありますよね。それらのナッツ類の区別って、実際に可能でしょうか? Heraghty F, Hurley S, Flynn N... 2023年9月12日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) オープン食物負荷試験と二重盲検食物負荷試験の精度は差があるか? 食物負荷試験は、『オープン法?』『ブラインド?』 ■ 食物経口負荷試験には、オープン法とブラインド法があります。 ■ オープン法よりブラインド法のほうが正確な結果が得られると考えられていますが、その2つを比較した研究は少ないという問題点がありました。 ■ そしてその認識にちょっとした一石を投じる研究が、Allergy誌... 2023年8月10日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) Baked Egg(十分に焼き固めた卵)の陽性予測には、どのような検査が最も有用か? Baked Eggとは、ビスケットのように『焼き固めた卵』のこと。 ■ 卵アレルギーは日本人の食物アレルギーとしてもっとも多い相手です。 ■ そして、卵アレルゲンは加熱により変化することはよく知られているでしょう。 ■ Baked Egg(焼き固めた卵)と軽い加熱をした卵で、アレルゲン性が大きく異なります。 ■ 一般的... 2023年7月31日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) そばアレルギーは、そば特異的IgE抗体価単独ではなく、総IgE値との比のほうが診断精度が高い? そばアレルギーの人に、そば特異的IgE抗体価を検査をしても、症状を予測することが難しいという問題。 ■ そばアレルギーは、ソバ特異的IgE抗体価(一般的にアレルギーの予測をするために行われる血液検査の値)が、実際の症状を予測しがたいことがわかっています。 ■ そこで、その陽性予測を上げるための工夫が行われてきましたが、... 2023年4月30日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 大麦アレルギーは、ω5グリアジン特異的IgE抗体価で予測できるかもしれない 小麦アレルギーのある患者さんから、『大麦は大丈夫でしょうか?』と尋ねられることがあります。 ■ 小麦と大麦に関しては、アレルゲン的には交差する可能性があり、小麦アレルギーのある患者さんから『大麦は大丈夫でしょうか?』とすくなからず尋ねられます。 ■ 最近、そのテーマの検討がありましたので共有します。 Yanagida... 2023年3月20日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) そばの負荷試験の陽性を予測するための新しい検査Fag e 3特異的IgE抗体価の有用性は? そば特異的IgE抗体価で、そばアレルギーを予測することは困難。 ■ そばアレルギーは、決して少なくない食物アレルギーですが、特異的IgE抗体価で予測困難です。 ■ そのため、コンポーネント検査が期待されています。 ※Fag e 3特異的IgE抗体価の保険適用は現状ではありません。 Yanagida N, Sato S... 2023年2月27日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 子持ちししゃもアナフィラキシーの症例報告 ししゃもの卵アレルギーに関して尋ねられることは多いものの、研究結果には乏しい。 ■ ししゃもの卵の摂取の可否に関して尋ねられることがあります。 ■ 日本で食べられているししゃもは、本来のししゃもである『本ししゃも』ではなく、多くは『カペリン』という種類です。 ■ それはともかくとして、和文の報告ですが、子持ちししゃもの... 2022年12月17日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) ココナッツアレルギーの特徴は? ココナッツアレルギーは、ナッツ類アレルギーでは比較的レアなアレルギーです。 ■ 令和3年におこなわれた調査では、ココナッツアレルギーはナッツ類アレルギーのなかでは多くはなく、ナッツ類アレルギー819例中8例だったと報告されています。 令和3年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書 ■ そのような背... 2022年12月6日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 新生児乳児食物蛋白誘発胃腸症の際、SCCA2は高値となるか? アトピー性皮膚炎のバイオマーカー『SCCA2』は、新生児乳児食物蛋白誘発胃腸症の鑑別に有用か? ■ SCCA2は、15歳以下のアトピー性皮膚炎の重症度判定に有用なバイオマーカーです。 ■ 現在、汎用されている『血清TARC』もとても重要ですが、年齢が低いほど自然に高くなってしまうという特性もあるため、留意しながら使用... 2022年10月2日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) ピーナッツ蛋白質1.5mg(ピーナッツ100分の1粒弱)を摂取して、症状が出現するリスクはどれくらいか? 極々微量のピーナッツが混入した食物を食べて症状を発現するリスクはどれくらいか? ■ 食物アレルギーのあるお子さんの保護者さんから、『工場のラインでの混入の可能性』に関して尋ねられることがよくあります。 ■ しかし、『どれくらいのリスクか』を答えることは簡単ではなく、負荷試験をせざるを得ない場合も少なからずあります。 ■... 2022年9月20日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) ソバ特異的lgE抗体価が他の穀物と同等の値を 示す場合は、ソバアレルギーである可能性が低いかもしれない ソバ特異的IgE抗体価により、事前の負荷試験陽性を予想することは難しい。 ■ 最近改訂された医学書を読んでいて、『ソバアレルギーが臨床的に小麦や米と交差反応することは極めてまれで、特異的IgE抗体価も、ソバ単独で高値をとることが多い、逆に、ソバ特異的lgE抗体価が他の穀物と同等の値を 示す場合は、ソバアレルギーである可... 2022年6月24日 pedallergy2016