食物アレルギー(診断) 日本の年少児におけるアレルギー疾患の有症率はどれくらいか? 日本における、アレルギー疾患の有病率は? ■ 日本におけるアレルギー疾患の有病率は、ある地域で行われたものや横断研究が多く、より大規模でコホート試験などからの結果がもとめられていました。 ■ 最近になって、大規模出生コホート試験であるエコチル調査から、アレルギー疾患の有病率が報告されました。 この論文でわかったこと... 2020年12月22日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 子どものクルミアレルギーの鑑別に、『Jug r 1』が有用である クルミアレルギーの子どもが増えています。 ■ 『東京都3歳児調査』がおこなわれ、最近、クルミアレルギーが増加しているようだという記事がありました。 参考 クルミアレルギー発症急増 食品表示義務追加へ 消費者庁(毎日新聞) ■ クルミアレルギーの鑑別がさらに注目されてくるわけですが、その際に有用な『Jug r 1(ジャグ... 2020年12月12日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) カシューナッツに含まれる蛋白質『Ana o 3』に対するIgE抗体価は、カシューナッツアレルギーを予測する カシューナッツに含まれる『Ana o 3』という蛋白質は、カシューナッツアレルギーの場合にアレルギーとなりやすい蛋白質。 ■ 食物負荷試験はリスクがあるため、血液検査などで、より精度のたかい検査が求められています。 ■ そして、いわゆる『コンポーネント(部品)』ごとに検討する『Component-resolved di... 2020年12月9日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 大豆特異的IgE抗体価は、負荷試験陽性を予測するには有用性が低い 大豆特異的IgE抗体価は、食物負荷試験の陽性を予測するか? ■ 特異的IgE抗体価は、一般的に負荷試験の陽性率を予測するために使用されます。 ■ しかし、そばやごまに対する特異的IgE抗体価は負荷試験の陽性予測としての有用性が高くないことがわかっています。 ■ そして大豆特異的IgE抗体価に関しても、負荷試験の陽性率を... 2020年10月26日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) グリーンキウイが食べられなければ、ゴールドキウイも食べられない? キウイアレルギーは少なくない。 ■ グリーンキウイは、1981年に初めてアレルギーが報告されています(J Allergy Clin Immunol 1981; 68:235-7.)。 ■ そして、ゴールドキウイ(Actinidia chinensis)は、1998年からニュージーランドから輸出されるようになったそうです... 2020年10月13日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) カシューナッツアレルギーにおけるAna o3特異的IgE抗体価は、重度のアナフィラキシーを予測する 食物アレルギーにおけるコンポーネント検査が、広く行われる様になりつつあります。 ■ 食物アレルギーの血液検査は、『粗抗原』と『コンポーネント』検査の組み合わせを使うことが多くなってきました。 ■ ある食べ物も多様な蛋白質でできていて、アレルゲン性が高いコンポーネント(=部品)もあれば、アレルゲン性が低いコンポーネントも... 2020年7月6日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 日本における、食物経口負荷試験の結果は? 食物経口負荷試験の目的が多様化している。 ■ いわゆるコロナ禍の準夜救急中です。フェイスシールド標準装備になりました。 ■ さて、食物経口負荷試験(実際にたべてみてどうなるかをみる検査)は、食物アレルギーの確定診断に重要な検査です。 ■ 以前は、『診断のための検査』がメインだったのですが、最近は、たとえば経口免疫療法... 2020年4月16日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) あるナッツ類にアレルギーがあると、どのナッツ類で症状がでやすいか? ナッツアレルギーは、どれくらい交差しているか? ■ ナッツ類は、それぞれ交差性(たとえばあるナッツ類にアレルギーが有ると、他のナッツ類にもアレルギーがある)があると考えられています。 ■ しかし、これまでの研究は『後ろ向きに集めた症例集積研究』でした。 ■ そこで、このテーマで前向きに3カ国でおこなった研究が発表されま... 2020年3月30日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 小麦アレルギーがよくなってきているかの指標として、ω5グリアジン特異的IgE抗体価は有用である 小児の小麦アレルギーの指標として、小麦特異的IgE抗体価だけでなく、『ω5グリアジン』が広く使われている ■ 食物アレルギーの評価のための血液検査では、『コンポーネント検査』がひろく使われるようになりました。 ■ すなわち、たとえば卵における『オボムコイド(Gal d 1)』や、ピーナッツにおける『Ara h 2』など... 2020年3月16日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 乳アレルギーが有る場合に、乳糖は摂取できるのか? 乳アレルギーが有る場合の乳糖の取り扱いには注意を要する。 ■ 今回は和文の報告です。 ■ 外来でもよく聞かれる、乳アレルギーの場合の乳糖の取り扱いです。 ■ 本来、乳糖は乳ではありませんが、乳を原材料として使われるため、わずかにアレルゲン性をもち、ふりかけやコンソメなどに含まれる場合があります。 ■ 多くの場合は乳糖は... 2020年3月14日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 小麦に重篤な症状があっても、オーツ麦はほとんどが摂取できる 小麦アレルギーがある場合に、他の麦類はどれくらい症状が起こりうるか? ■ 小麦アレルギーがある場合に、他の麦類(大麦、ライ麦、オーツ麦など)にアレルギーがあるかを判断することはかなり難しいです。 ■ 『概ね』症状はでないといえるのですが、実際に重篤な小麦アレルギーのこどもに対して摂取していいかを指示することは難しい面が... 2019年11月19日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 積極的な食物負荷試験は、患者さんのQOLを改善しているか? 食物負荷試験は、生活の質を改善しているか? ■ 「必要最小限の除去」は、食物アレルギーにとって重要な原則です。 ■ しかし、食物経口負荷試験はリスクが伴い簡単にたくさんを実施することは難しいですし、多種多様な食物に対する知識のUPDATEも容易ではありません。 ■ 一方、年齢が長じるまで持続した食物アレルギーは治療で寛... 2019年9月28日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) PFAS 花粉‐食物症候群(pollen‐food syndrome; PFS)とは? また、花粉食物アレルギー症候群(Pollen food allergy syndrome; PFAS)の総論です。 ■ 最近、花粉食物アレルギー症候群(Pollen food allergy syndrome; PFAS)のお子さんが多いなあ、、と思います。 ■ 先日も、PFASの総論をご紹介したばかりです。 ■ そし... 2019年8月29日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 口腔アレルギー症候群PFASOAS花粉食物アレルギー症候群 花粉食物アレルギー症候群(Pollen food allergy syndrome; PFAS)総論 花粉食物アレルギー症候群(Pollen food allergy syndrome; PFAS)に関する総論。 ■ もともと口腔アレルギー症候群(OAS)は、アレルギー症状が口腔咽頭から全身に波及し、まれにアナフィラキシーまで進展する現象として提唱されましたが、現在は花粉食物アレルギー症候群(Pollen food a... 2019年8月24日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 食物アレルギースパイスアレルギー カレーを食べてアレルギー症状を起こした22歳女性の原因は? スパイスアレルギーが増えている印象です。 ■ 最近、スパイスアレルギーが増えている印象です。 ■ そしてその原因として、ヨモギ花粉やシラカバ花粉との交差抗原性からの可能性が疑われています。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? カレーライスを摂取後にじん麻疹、呼吸困難、気管支ぜん息様発作を呈した22歳女性の... 2019年8月22日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 食物アレルギー 運動や睡眠不足は、ピーナッツアレルギーの症状が出現する閾値を低くする 運動や睡眠不足は食物アレルギーを起こしやすくするか? ■ 「必要最小限度の除去」は、とても重要な食物アレルギーの治療方針です。 ■ しかし、日常診療の中で「つかれ」や「睡眠不足」、「運動」などにより、突発的な症状を経験することがあります。 ■ この現象は、食物アレルギーの診療をしている医師にとって、よく知られたものです... 2019年7月29日 pedallergy2016