感染症(治療) 米国でも起こったペニシリン不足。小児の中耳炎への対応に変化はあったのか? 抗菌薬が不足している。 ■ 抗菌薬の不足が顕著になってきています。 ■ では、これは日本だけの現象なのでしょうか? ■ 最近、米国小児科学会誌に、米国の状況が論文として公開されています。 Brewster RC, Khazanchi R, Butler A, O’Meara D, Bagchi D, Michelson... 2023年8月20日 pedallergy2016
感染症(治療) 乳児へのオセルタミビル(商品名タミフル)は有効か? 今シーズンは、インフルエンザの流行期になる可能性があるが、乳児に対するオセルタミビルの有効性と安全性のデータは必ずしも多くはない。 ■ しばらくインフルエンザが流行していませんが、近いうちに(もしかするとこの冬季に)インフルエンザが流行するかもしれません。 ■ これは、諸外国の状況から十分留意して置かなければならないで... 2022年10月11日 pedallergy2016
感染症(治療) ブデソニド吸入薬(商品名パルミコート)の早期吸入開始が、新型コロナの増悪をへらすかもしれない(STOIC試験) 吸入ステロイド薬の早期開始が、COVID-19(新型コロナ感染症)の増悪をへらすかどうかは、十分な結論にない。 ■ 新型コロナの流行早期に、シクレソニド(商品名オルベスコ)が悪化を防ぐのに有効ではないかという提言があり、その後日本でランダム化比較試験が行われました。 ■ 結果は、『肺炎増悪率は、シクレソニド吸入剤投与群... 2021年4月25日 pedallergy2016
感染症(治療) A群溶連菌による咽頭炎に対する治療は、短期でも問題ないか? A群溶連菌による咽頭炎に対する治療は、短期でも問題はないか? ■ A群溶連菌に対する治療はペニシリンの内服の10日間が標準です。 ■ しかしペニシリンの長期内服は、薬剤の”内服量”や味の問題もありアドヒアランスの問題もでてくるためか、セフェム系抗菌薬の処方をよく見かけます。 ■ 確かに有効性の面からは差がみられないのか... 2021年1月8日 pedallergy2016
感染症(治療) 溶連菌の保菌状態に、どのように対応するか? A群溶連菌の保菌状態に、どのように対応する? ■ 溶連菌の保菌状態に対する対応は、意見がわかれるところです。 ■ 除菌をするという考え方もありますし、あえてしなくても良いのではという方向性もあります。 ■ そこで、A群溶連菌の保菌に対する報告をさがしているうちに、今回のレビューにたどり着きました。 ■ いつもは抄録に... 2021年1月6日 pedallergy2016
感染症(治療) プソイドエフェドリンは、小児の鼻閉に短期的な効果があるかもしれない プソイドエフェドリンは、OTC(店頭で入手できる薬)に含まれることがある、鼻閉に対する成分。 ■ 『プソイドエフェドリン塩酸塩』は、OTCの風邪薬で広く使用されている鼻閉に対する成分です。 ■ FDAは、米国でOTC販売されている咳・風邪薬が12歳未満の小児を対象とした臨床試験を実施するよう勧告しているのだそうです。 ... 2020年12月29日 pedallergy2016
感染症(治療) 新型コロナ(SARS-CoV2)は、インフルエンザよりも重症度が有意に高く、医療資源を多く消費する 新型コロナウイルス感染症は、季節性インフルエンザと比較して医療への負担が格段に大きい。 ■ 『なぜインフルエンザが流行しても医療は破綻しないのに、新型コロナだと破綻する話がでてくるのか?』という疑問をみかけることがあります。 ■ なぜかは明らかで、『医療に対する負担が格段に大きいから』です。 ■ 最近のBMJに、その違... 2020年12月19日 pedallergy2016
感染症(治療) 小児の風邪症状に対し、デキストロメトルファン(商品名メジコン)や第一世代抗ヒスタミン薬の効果は乏しい いわゆる風邪薬の効果は乏しいことがわかっています。 ■ 風邪の患者さんが増えてきました。 ■ 小児科に受診される患者さんでもっとも多いのは風邪であることは確かで、風邪薬は汎用されています。 ■ しかし、その風邪薬の有効性は低いことがわかっています。 ■ 古典的な研究をご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくり... 2020年11月21日 pedallergy2016
感染症(治療) 鼻洗浄は、小児のかぜに有効か?メタアナリシス2020年版 『鼻洗浄が小児のかぜに有効かどうか』は、十分なメタアナリシスでの結論がまだ出しにくい。 ■ 小児のかぜに鼻洗浄(鼻洗い・鼻うがい)が有用かどうかのコクランシステマティックレビューは、最新版が2015年のものです(Cochrane Database Syst Rev. 2015;(4):CD006821. Publish... 2020年9月17日 pedallergy2016
感染症(治療) 18歳までの急性副鼻腔炎に対する米国のガイドライン 抗菌薬の適正使用を考えていく、あたらしい時代の急性副鼻腔炎のガイドラインとは? ■ 抗菌薬に対する菌の耐性化が進んでおり、このままでは耐性菌により多くの命が救えなくなることが既定路線になっています。 ■ 中耳炎や副鼻腔炎の多くはself-limited(自然に治る)疾患であることがわかっており、抗菌薬なケースも多いと考... 2020年9月1日 pedallergy2016
感染症(治療) 乳児に対する鼻汁吸引には、リスクがあるか? 乳幼児が風邪をひいたときの鼻汁吸引、リスクはあるか? ■ 乳幼児の風邪に対する鼻汁吸引は、有効性はあると考えられています。 ■ とはいえ、この分野のエビデンスは少なく、研究結果を探してもあまり多くはありません。 ■ そこで、文献を探していると『Narhinel』という方法の安全性をみた検討をみつけました。 ■ 『Nar... 2020年8月30日 pedallergy2016
感染症(治療) 鼻汁を吸引すると、乳幼児の風邪症状の改善に役立つか? 鼻汁吸引は普段の風邪の治療として推奨されているものの、エビデンスは極めて少ない。 ■ 子どもの風邪に対する治療はきわめて限られたものしかなく、大きな武器の一つとして『鼻汁吸引』が勧められています。 ■ 例えば、こういう器械ですね。 ■ しかし、鼻汁吸引に対する有効性を示したエビデンスはきわめて少ないのが現状です。 ■ ... 2020年8月28日 pedallergy2016
感染症(治療) 咳に蜂蜜は有効か?システマティックレビュー2020年版 蜂蜜は咳に有効であるという報告が増えています。 ■ 咳に対して蜂蜜が有効であることは、かなり周知されてきました。 ■ とはいえ、そのシステマティックレビューに使用されている研究数は多くはなく、ひっくり返る可能性を秘めています。 ■ 最近のシステマティックレビューを探すと、2020年に発表された報告がありました。 管理人... 2020年8月25日 pedallergy2016
感染症(治療) スミスリン抵抗性のアタマジラミに、イベルメクチンローションが有効かもしれない スミスリン耐性アタマジラミに対する治療のひとつ、イベルメクチンローション。 ■ アタマジラミは、1年中の流行が起こりうるやっかいな感染症です。 ■ 沖縄ではスミスリン(フェノトリン)が効かないアタマジラミが流行しており、『次善の策』が求められています。 ■ 本州でも今後、スミスリン耐性が増える可能性もあり、あたらしい治... 2020年8月19日 pedallergy2016
感染症(治療) 手洗い・手指衛生は、呼吸器感染症のリスクを減らすのか? 手洗いや手指衛生は、呼吸器感染症のリスクを減らしているのでしょうか? ■ 外来で、小さいお子さんに『手をあらおうかー』と一緒に手洗いすると、みんなすごく上手になっていることを感じます。 ■ さまざまな場所で、手洗いを励行されているのでしょう。 ■ では、その手洗い(手指衛生)は、呼吸器感染症のリスクを下げているのでしょ... 2020年5月20日 pedallergy2016
感染症(治療) 殺菌性石けんによる手洗いと、アルコールベースの手指衛生、どちらのほうが細菌の除去に効率的か? 手をきれいにするためには、アルコールによる手指衛生と殺菌性石けんでの手洗いの、どちらが効率的でしょうか? ■ なかなか手指衛生用のアルコールが入手しにくい状況ですが、昨日は近隣のドラッグストアで手指衛生用のアルコールを見かけました(高価ですが…)。 ■ すこし、状況が改善されているのかもしれません。 ■ では、アルコー... 2020年5月19日 pedallergy2016