アトピー性皮膚炎(病因) 生後1歳半までの入浴や石鹸は、アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の発症を減らす? 入浴は、アトピー性皮膚炎に、益にも害にもなりうる。 ■ 皮膚に対して益にも害にもなりうる『洗浄』に関しては、アトピー性皮膚炎やアレルギーの発症リスクになる可能性が指摘されています。 ■ 一方で、日本での入浴習慣と海外の入浴習慣はことなることが推察されますし、海外の研究結果をそのまま日本に適応することは難しいのではないか... 2023年4月25日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 妊娠中の加熱式タバコは、子どものアレルギー疾患の発症リスクを大きく上げる 妊娠中の加熱式タバコは、子どものアレルギー疾患を増やすリスクになるか? ■ 受動喫煙は、子どもの喘息や感染症のリスクになることはよく知られています。 ■ 一方で、加熱式タバコ(IQOSなど)は、急速に使用する方が増えており、 2019年の新型コロナウイルスパンデミック中、日本の20-39歳の15%以上が吸っていたことが... 2023年4月19日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 出生2ヶ月時のTARCは、その後のアトピー性皮膚炎の発症を予測する アトピー性皮膚炎の発症予測因子としてのバイオマーカー。 ■ アトピー性皮膚炎は、皮膚バリア機能障害が先行したあと、Th2サイトカインなどが産生されて悪循環が開始し、発症・増悪していくことが推測されています。 ■ そして最近、JACIに、テープストリッピングで採取した検体から『アトピー性皮膚炎の発症を予想するバイオマーカ... 2023年1月22日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) ペット飼育と活動レベル・アレルギー疾患・精神的健康との関連は? ペットの飼育は、精神面や活動面では良い影響が考えられ、一方でアレルギー疾患には悪化の要因になると考えられている。 ■ アレルギー疾患のある方が、新規にペットを飼い始めるとアレルギー疾患が悪化することは、普段経験されることではあり、積極的に推奨は難しいといえます。 ■ しかし、一方で、ペット飼育が『アニマルセラピー』とい... 2022年4月23日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 生後3ヶ月時のアトピー性皮膚炎、ドライスキン、経皮水分蒸散量は、その後の感作を予測する TEWLと感作に関して注目されてきている。 ■ 経皮水分蒸散量(TEWL)とは、皮膚のバリア機能を推測するための指標です。 ■ そしてTEWLが、アトピー性皮膚炎の発症を予測することは既報があります。 ■ そんな中、PreventADALL試験をのフォローアップ研究から、さらにそのことを補強した検討結果がAllergy... 2021年11月16日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 日本だけでなく、韓国でも小児のアトピー性皮膚炎が減り始めている 平成26年の調査以降、アトピー性皮膚炎の有症率が下がりつつある理由は、はっきりしているわけではない。 ■ 最近になって、東京の3歳児調査でのアトピー性皮膚炎の有症率がさがりはじめ、後追いするように食物アレルギーの有症率が下がってきています。 アレルギー疾患に関する3歳児全都調査(概要版) アレルギー疾患に関する3歳児全... 2021年11月8日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 大気汚染物質はアトピー性皮膚炎の悪化因子となり、とくに涼しい季節や小児では強く影響する 大気汚染は、アトピー性皮膚炎を悪化させるのか? ■ 大気汚染が気管支喘息に関与するという報告は多くあります。 ■ アトピー性皮膚炎に関しても総論としては見受けられますし、昔から話題になるテーマですが、実際の研究結果は少なかったように思います(私が気がついていなかったかもしれません)。 ■ そして最近中国から、大気汚染が... 2021年6月13日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 水の硬度とアトピー性皮膚炎は関連するか? 水の硬度とアトピー性皮膚炎の関連性は十分にはわかっていない。 ■ 水の硬度が高いとアトピー性皮膚炎の発症リスクがあがるかもしれないという観察研究があります。 ■ このテーマに関しては、いくつかの研究が有り、最近、メタアナリシスが行われています。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? 水の硬度が(a)アトピー... 2021年5月31日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 感作が強くなると、感作そのもので皮膚のバリア機能を下げてしまうかもしれない 感作が強くなると、皮膚のバリア機能を直接下げる可能性がある? ■ 感作をされるということは、IgE抗体価があがるということです。 ■ アトピー性皮膚炎が悪化すると、『経皮感作』を通して感作も進むことは多くの研究で明らかになっており、重要な視点です。 ■ では、感作が強くなると、アトピー性皮膚炎を悪化させるのでしょうか?... 2021年4月11日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 農場での環境曝露はアトピー性皮膚炎の発症リスクを低減するが、軽微な曝露ではリスクを低減しない 『衛生仮説』は、アレルギー疾患の発症リスクを説明する仮説のひとつだが、簡単にまとめることは難しい。 ■ 『衛生仮説』に関しては、これまでのいくつかの報告をご紹介してきましたし、以前、Yahoo個人でもまとめています。 清潔だとアレルギーになりやすい?「インハンド」に登場の「衛生仮説」とは ■ その記事では、「動物園に... 2021年4月8日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 予防接種により、アトピー性皮膚炎の発症リスクを高めることはない 予防接種後にアトピー性皮膚炎を発症しやすくなると思う方がいらっしゃいます。 ■ アトピー性皮膚炎の発症にワクチンが関係するという話題は以前からあり、実際に心配されている方もいらっしゃるようです(Vaccine. 2006 ;24(37-39):6351-5.PMID: 16784799.) ■ しかし、すでに、先行研究... 2021年3月4日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) エアコンの冷気は、アトピー性皮膚炎児の皮膚に影響するか? 『冷気』が、アトピー性皮膚炎の子どもの皮膚にどのように影響するか? ■ 完全に季節外れですが、『冷気がアトピー性皮膚炎にいいかどうか』のテーマで論文を探していると、こんな文献をみつけました。 ■ エアコンの冷気が、アトピー性皮膚炎の児にどのように影響するか?という研究結果です。 この論文でわかったことを、ざっくりま... 2020年12月26日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) アトピー性皮膚炎の皮膚に定着している黄色ブドウ球菌量は、その後の治療効果を予測する アトピー性皮膚炎に対する黄色ブドウ球菌の役割。 ■ アトピー性皮膚炎があると黄色ブドウ球菌が皮膚に高頻度で定着し、悪化に大きな影響を与えていることが報告されています。 ■ そして最近のAllergy誌に、皮膚の黄色ブドウ球菌が多いと保湿剤だけでは十分な改善が望みにくいことが報告され、黄色ブドウ球菌の役割の大きさを想像さ... 2020年12月8日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 月経は、アトピー性皮膚炎の悪化に関連するか? 月経に関連してアトピー性皮膚炎が悪化するか?という質問を受けました。 ■ アトピー性皮膚炎が生理の周期に合わせ悪化することは多くの女性が感じておられるようです。 ■ 小児科では乳幼児期が全体の多くを占めるため、このケースは限られた患者さんにはなりますが、悪化するパターンもあることは感じます。 ■ ある医学サイトでアトピ... 2020年9月18日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 睡眠不足は、皮膚の老化や回復に関係するか? 睡眠不足は、アトピー性皮膚炎の悪化や皮膚のダメージからの回復に影響するか? ■ アトピー性皮膚炎は、睡眠の質の低下を招き、さらには生活の質の低下に結びつきます。 ■ しかし逆に、睡眠不足がアトピー性皮膚炎そのものを悪化させるかに関しての報告は思った以上に少ないです。 ■ ここは『当然でしょう』の心理が働いているのではな... 2020年1月19日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 昼より夜のほうが皮膚のバリア機能は下がっている 夜間に皮膚がかゆくなる理由は? ■ 夜に皮膚が痒くなる理由はよく分かっていません。 ■ 『夜間は体が温まるから』といった説をきいたこともあるのですが、実際にはどうなのでしょう? ■ それを示唆するような報告があったのでご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? 健常者16名(23~53歳の男性9人... 2019年11月5日 pedallergy2016