気管支喘息(診断) 呼気一酸化窒素に基づく喘息コントロールは喘息発作を減らすか?システマティックレビュー&メタアナリシス 呼気一酸化窒素は、アレルギー性の気道炎症をみるための検査のひとつ。 ■ 呼気一酸化窒素は、さまざまな喘息の検査のうちのひとつです。 ■ 気道の炎症をみるための侵襲の少ない検査として普及しています。 ■ しかし、呼気一酸化窒が気管支喘息のコントロールを改善させるかに関しては、さまざまな結果があります。 ■ そこで最近、こ... 2023年9月6日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 吸入ステロイド薬は、1日1回と1日2回では、どちらの方がアドヒアランスが高い? 吸入ステロイド薬のアドヒアランスは決して高くはない。 ■ 吸入ステロイド薬は、気管支喘息のコントロールにとても重要な位置を占めています。 ■ しかし、残念ながら、吸入ステロイド薬のアドヒアランスは良いとは言えません。 ■ 吸入ステロイド薬は1日1回の製剤もあります。 ■ もしくは1日2回の製剤を、改善すれば1日1回にす... 2023年8月4日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 甘味を頻回に食べる習慣があると、喘息が悪化する? 気道や皮膚のマイクロバイオーム(微生物叢)が、アレルギーに関係することは、さまざまな研究で明らかになってきている。 ■ アレルギー疾患がマイクロバイオーム(微生物叢)と関連することは、さまざまな報告がなされています。 ■ そしてマイクロバイオームとの関連を絡めて、甘味を毎日食べていると、喘息が悪化するかも…という報告が... 2023年8月3日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 副鼻腔炎が、喘息の発症リスクになる? 年齢が高くなってから新規に発症する喘息は、どのような理由で発症するか? ■気管支喘息は、低年齢で発症するケースが多く、受動喫煙、真菌・化学物質・大気汚染物質の吸入・感染症などが、発症リスクに関係するというエビデンスがあります。 ■ そして最近、欧州免疫アレルギー学会誌Allergyに、『慢性鼻副鼻腔炎が成人喘息の発症リ... 2023年6月1日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 子どものときのペットの飼育と喘息の発症は、どのように関連しているか? ペット飼育とアレルギーに関しては、相反する研究結果があり、シンプルな答えが難しい。 ■ アレルギーのある患者さんに『ペットを飼ってもよいかどうか』を聞かれることは少なからずあります。 ■ しかし、その答えに確定的にお答えすることは簡単ではありません。 ■ 最近、さまざまな欧州のコホート研究、Avon Longitudi... 2023年5月11日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 1歳未満でRSウイルスに罹ると、5歳までに喘息になりやすいかもしれない:INSPIRE研究 RSウイルス感染は、その後の『喘鳴』を悪化させる可能性がある。 ■ RSウイルス感染症は、 1歳までに7割、2歳までにほぼすべての子どもが1回はかかるという、感染症の原因としてとても多いウイルスです。 ■ しかし、『1歳未満でのRSウイルス感染』が、5歳までの喘息発症に関連する可能性があるかもしれないという報告が、La... 2023年5月3日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) アレルゲン免疫療法をすると、気管支喘息患者のウイルスに対する免疫が強化されるかもしれない アレルゲン免疫療法は、ウイルス感染も防ぐ? ■ 喘息発作はウイルス感染によって引き起こされることが多く、『アレルゲン感作』がそのリスクを引き上げます。 ■ そしてアレルゲン免疫療法は、ウイルス感染に対する免疫も強化するかもしれない…という研究結果が報告されていました。 Woehlk C, Ramu S, Sverri... 2023年3月23日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) テゼペルマブ(テゼスパイア)とネコ皮下免疫療法の併用は、ネコ免疫療法の効果をあげるかもしれない テゼペルマブとネコ免疫療法の併用療法。 ■ ペットアレルギーに関しては、現在のところ、実用化されて使用できる免疫療法はないとお話しています。 ■ そのようななかで、ネコ免疫療法の効果が、抗TSLP抗体であるテゼペルマブ(テゼスパイア)を併用すると効果が上がるかもしれないという報告が総合アレルギー講習会で紹介されていまし... 2023年3月19日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) デュピルマブ(デュピクセント)は、6歳から11歳の中等症以上の喘息を有意に改善させる デュピルマブは、アトピー性皮膚炎だけでなく重症の気管支喘息にも有効性が報告されている。 ■ デュピルマブは、IL-4・IL-13という炎症性サイトカイン、すなわちアレルギー性の炎症情報を伝える物質をブロックするモノクローナル抗体です。 ■ まだ日本では12歳以上のバイオ製剤ですが、最近、6歳から11歳の気管支喘息へのデ... 2023年3月18日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 子どもでも、気管支拡張薬の吸入薬の使用量が増えると、入院率などのリスクが増加するかもしれない 短時間作動性気管支拡張薬(SABA)の使いすぎは、喘息死亡率を上げる可能性がある。 ■ 気管支喘息が『気道の慢性炎症』が基礎にあることが判明して以降、吸入ステロイド薬の普及がすすんで死亡率が大きく下がりました。 ■ それ以前では、短時間作用型気管支拡張薬(SABA)の濫用により、死亡率がむしろ高まったことが背景にあり、... 2022年12月4日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) 雷雨喘息のリスクになる因子はなにか?:TAISARスタディ 『雷雨喘息』という、オーストラリアのメルボルンでの事件で有名になった病態があります。 ■ 豪雨があったときに急に悪化する喘息発作があります。 ■ 「雷雨喘息(Thunderstorm-asthma)」と呼ばれており、花粉が雷雨によって湿気で破裂したり地上にたたきつけられて細かくなってちらばり、気管支に吸い込まれて発作が... 2022年7月10日 pedallergy2016
気管支喘息(予防) 乳幼児期のアレルゲン回避は、その後の喘息のリスクを減少させる可能性がある アレルゲン回避は、喘息発症を減らすか? ■ アレルゲンの回避は、喘息の発症に有意に影響するかは十分な結論がでていません。 ■ 個人的には、『どうせ感作されるから環境整備はあまり考えなくても良い』という考え方にはなかなか賛同できなくて、『乳幼児期こそ環境整備は重要です』と説明するように努めています。 ■ そして最近、乳... 2022年7月6日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 吸入ステロイド薬+短時間作動性ベータ刺激薬(SABA)の合剤は、SABA単剤と比較して、重篤な喘息発作を減少させる SABAやLABAの単独使用は、喘息発作予防にすすめられないが、吸入ステロイド+SABAの合剤であればどうか? ■ 短時間作動性ベータ刺激薬(SABA)の”単独の”濫用は、喘息死を増加させる可能性があります。 ■ 一方で、吸入ステロイド薬単独+SABAによるレスキュー使用と、吸入ステロイド薬と長時間作動性ベータ刺激薬(... 2022年5月29日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) ヤケヒョウヒダニに対して早期に感作すると、その後のアレルゲンへの感作も進みやすいかもしれない アトピーマーチは経皮感作だけでなく、『感作が感作をよぶ』という面からも考えられるようになっている。 ■ 『アトピーマーチ』の問題は、経皮感作の面から考えられていました。 ■ もちろんそのルートは確かだとしても、最近、『感作そのもの』が他の感作を呼ぶのではないかという考え方も出てきています。 ■ そのテーマでの報告。 ... 2022年4月28日 pedallergy2016
気管支喘息(病因) アレルゲン量が少なくすぎても多すぎても、ネコアレルゲン感作は少なくなる ネコアレルゲンに対する『ベル型』の用量依存性反応。 ■ アレルゲンに対する感作に関し、アレルゲンが少ないほうが感作率が少ないということは理解しやすいですが、多すぎても感作率が下がるという報告があります。 ■ 『ベル型』という、この用量依存性の反応に関する報告を紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると... 2022年4月27日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) ネコアレルギーに対する舌下免疫療法は有用か? ペットアレルギーに対する免疫療法は、有効性が報告されながらも実用化されているとはいえない ■ ペットを飼育されている方は、世界的に増加しており、22カ国27000人以上の参加者を対象とした国際調査では、57%が1匹以上のペットを飼っていると推定されています。 ■ そのようななかでペットアレルギーもまた問題となっており、... 2022年4月26日 pedallergy2016