アレルギー一般(病因) 赤ちゃんの泣き止まない症状「乳児疝痛」と、その後のアレルギー疾患の発症リスクは関係する? 乳児疝痛は生後数か月の赤ちゃんに見られる激しい泣き症状。乳児疝痛後の問題への影響が示唆されてきており、大規模研究で詳しく調査された。 ■ 乳児疝痛、コリックや黄昏泣きとは、赤ちゃんが理由がはっきりしないまま激しく泣き続ける症状のことです。 ■ この症状は、赤ちゃんが生まれてから数か月間に起こることが多く、時間が経つと自... 2024年9月7日 pedallergy2016
アレルギー一般(予防) BCG接種は、アレルギー疾患の予防に働くか?:MIS BAIR試験 アレルギー増加の原因として「古き友人仮説」が注目され、BCGのアレルギー予防効果が大規模研究で調査されている。 ■ アレルギー疾患は世界的に増加しています。アレルギー疾患が増加している理由については、仮説はさまざま提唱されていますが、その一つが「古き友人仮説」です。 ■ 「古き友人仮説」(Old Friends Hyp... 2024年8月10日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) JAK阻害薬外用薬デルゴシチニブ軟膏は、円形脱毛症に有効か? JAK阻害薬内服薬が円形脱毛症に効果が期待されており、副作用の少ない外用JAK阻害薬が治療に適応できるかどうか注目されています。 ■ 円形脱毛症(AA)は、髪の毛が部分的に抜ける自己免疫疾患です。この病気はCD8+ T細胞という免疫細胞が関与し、生涯で約2%の人が発症します。 ■ 重症化すると頭全体や全身の毛が抜けるこ... 2024年6月13日 pedallergy2016
アレルギー一般(その他の話題) SNSとアレルギー情報の付き合い方とは? SNSと医学情報。光と影。 ■ SNSは情報を共有する方法を大きく変えました。 ■ 最近、SNSは大きな変容をしてきてはいますが、医療において、患者が情報を探したり、医師との関係を築いたりする大切なツールともいえるでしょう。 ■ SNSは便利な面もありますが、間違った情報が広がりやすくなるという問題もかかえています。 ... 2024年2月11日 pedallergy2016
アレルギー一般(予防) デュピルマブは、成人のアトピーマーチを防ぐ? アトピーマーチの予防は、さまざまに試みられてきていますが確定的な方法はないのが現状です。 ■ アトピーマーチとは、おおくはアトピー性皮膚炎を起点として他のアレルギー疾患が行進曲(マーチ)のように現れてくる現象をさします(現在はそれだけではないことが指摘されていますが)。 ■ 最近、さまざまな生物学的製剤やJAK阻害薬な... 2022年9月15日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) ネコに噛まれることで、ネコアレルギーを発症したと考えられる7歳女児例 ネコに噛まれて、ネコアレルギーを発症するかもしれない? ■ 動物などに噛まれてアナフィラキシーを起こすという症例報告はさまざまあり、ネコ、ネズミ、ウマ、ハムスターなどが報告されています( Maeda Y, Akiyama K. Anaphylaxis after a cat bite. Allergol Int 201... 2022年8月25日 pedallergy2016
アレルギー一般(検査) 東京に住む児童では、アレルゲン感作は5歳から9歳時に大きく進む 子どもの感作はどれくらいの年齢で進むか? ■ たとえばスギ花粉へのアレルゲンへの感作・発症もより低年齢化しています。 ■ 成人に関する感作率に関しては、すでに全国的なコホートで報告されましたが、小児ではまだ十分なデータがそろっているとはいえません。 https://pediatric-allergy.com/2019/... 2022年5月6日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) 低アレルゲンの猫は存在しないが、猫によりアレルゲンの産生量の差がある 低アレルゲンの猫種は存在するか? ■ 低アレルゲンの犬種はないという報告があります。 ■ では、猫ではどうでしょうか? 最近公開された報告を共有します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? 64匹の猫から唾液サンプルを1日2回、1日おきに1年間採取し、主要アレルゲンであるFel d1を確認したところ、 ... 2022年4月25日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) イヌのアレルゲン量は、洗浄で減少するか? イヌを洗うと、アレルゲン量は低下するか? ■ 先日、ネコアレルゲンに関して週2回の洗浄により低下させる可能性があることをご紹介しました(現実的には難しいと思われます)。 ■ では、イヌアレルゲンに関して、洗浄は有効でしょうか? この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? イヌ25匹の洗浄前3日間と洗浄後連続7日... 2020年1月15日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) ダニを通さないカバーは、アレルギー疾患の予防や治療に有効か? ダニを通さないカバー(高密度繊維カバー)は、アレルギー疾患に有効か? ■ 日常診療のなかでは、ダニを通さないカバー(高密度繊維カバー)はおすすめすることがありますし、実際にアトピー性皮膚炎や気管支喘息の治療に有効という研究結果もあります。 ■ しかし、高密度繊維カバーは全員に有効なわけではありません。 ■ 環境整備に関... 2020年1月14日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) ネコアレルゲンは、衣服を通して拡散しているかもしれない ネコのアレルゲンは粘着力が強く、衣服により拡散することが報告されています。 ■ ペットに関してのアレルゲン対策は、決して簡単ではありません。 ■ 現実的には、飼育の中止が有効な方法なのかもしれませんが(Chest 2005; 127:1565-71.)、もちろんそんなに簡単なことではないでしょう。 ■ ネコのアレルゲン... 2020年1月13日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) ネコを洗浄するとネコアレルゲン量は低下するが、1週間も維持されない ネコを洗浄して、どれくらいのネコアレルゲンを減少させることが出来るのか? ■ ペットのアレルギーにより、全米で年間50万~100万回以上の喘息発作があるという試算もあります。 ■ しかし、ペットのアレルゲンにどう対応するかは、難しいテーマです。 ■ 究極的には『手放す』になってしまうのですが、一方で、『ペットテラピー』... 2020年1月12日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) 家庭向け衣類乾燥機で、ダニは死滅するか? 家庭向け衣類乾燥機は、殺ダニに有効か? ■ 衣類乾燥機による殺ダニ効果を検討した研究は少なく、私が知っている範囲では学会報告のみです。 ■ その学会報告をご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? 家庭用衣類乾燥機に、ダニを植え付けたブランケットを置き、10、20、30分間置いたあとのダニの生存数... 2020年1月11日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) どれくらいの温度や時間を加えると、殺ダニできる? どれくらいの温度を、どれくらいの時間加えると、ダニは死滅するのか? ■ ダニを減らすという環境整備は、なかなか難しいものです。 ■ 天日干しがカーペットにいるダニを殺ダニできるという報告はあります( Journal of allergy and clinical immunology 1994; 93:1072-4.)... 2020年1月10日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) どれくらいの紫外線照射により、ダニを死滅させうるか? 紫外線照射は、ダニをどれくらい死滅させるのか? ■ ダニの繁殖しやすさは、温度と湿度により大きくなります。 ■ また、『殺ダニ』と『繁殖しにくい環境』という点も区別しなければならないと思っています。『温度を上げることでダニを殺すこと』と、『乾燥させることでダニが繁殖しにくい環境を作ること』は別、ということです。 ■ で... 2020年1月9日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) 乳児期の汚水への曝露が感作を抑制する? 衛生仮説の難しさを、上水道の汚染事故から検討した報告。 ■ 衛生仮説は、微生物にさらされることが少なくなるとアレルギー疾患の発症リスクが高くなるという現象のことです。 ■ 衛生仮説の難しさに関しては以前記事にまとめたことがありますが、今回も衛生仮説に関連した興味深い報告をご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっ... 2019年7月18日 pedallergy2016