アレルギー一般(予防) デュピルマブは、成人のアトピーマーチを防ぐ? アトピーマーチの予防は、さまざまに試みられてきていますが確定的な方法はないのが現状です。 ■ アトピーマーチとは、おおくはアトピー性皮膚炎を起点として他のアレルギー疾患が行進曲(マーチ)のように現れてくる現象をさします(現在はそれだけではないことが指摘されていますが)。 ■ 最近、さまざまな生物学的製剤やJAK阻害薬な... 2022年9月15日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) ネコに噛まれることで、ネコアレルギーを発症したと考えられる7歳女児例 ネコに噛まれて、ネコアレルギーを発症するかもしれない? ■ 動物などに噛まれてアナフィラキシーを起こすという症例報告はさまざまあり、ネコ、ネズミ、ウマ、ハムスターなどが報告されています( Maeda Y, Akiyama K. Anaphylaxis after a cat bite. Allergol Int 201... 2022年8月25日 pedallergy2016
アレルギー一般(検査) 東京に住む児童では、アレルゲン感作は5歳から9歳時に大きく進む 子どもの感作はどれくらいの年齢で進むか? ■ たとえばスギ花粉へのアレルゲンへの感作・発症もより低年齢化しています。 ■ 成人に関する感作率に関しては、すでに全国的なコホートで報告されましたが、小児ではまだ十分なデータがそろっているとはいえません。 https://pediatric-allergy.com/2019/... 2022年5月6日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) 低アレルゲンの猫は存在しないが、猫によりアレルゲンの産生量の差がある 低アレルゲンの猫種は存在するか? ■ 低アレルゲンの犬種はないという報告があります。 ■ では、猫ではどうでしょうか? 最近公開された報告を共有します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? 64匹の猫から唾液サンプルを1日2回、1日おきに1年間採取し、主要アレルゲンであるFel d1を確認したところ、 ... 2022年4月25日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) イヌのアレルゲン量は、洗浄で減少するか? イヌを洗うと、アレルゲン量は低下するか? ■ 先日、ネコアレルゲンに関して週2回の洗浄により低下させる可能性があることをご紹介しました(現実的には難しいと思われます)。 ■ では、イヌアレルゲンに関して、洗浄は有効でしょうか? この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? イヌ25匹の洗浄前3日間と洗浄後連続7日... 2020年1月15日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) ダニを通さないカバーは、アレルギー疾患の予防や治療に有効か? ダニを通さないカバー(高密度繊維カバー)は、アレルギー疾患に有効か? ■ 日常診療のなかでは、ダニを通さないカバー(高密度繊維カバー)はおすすめすることがありますし、実際にアトピー性皮膚炎や気管支喘息の治療に有効という研究結果もあります。 ■ しかし、高密度繊維カバーは全員に有効なわけではありません。 ■ 環境整備に関... 2020年1月14日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) ネコアレルゲンは、衣服を通して拡散しているかもしれない ネコのアレルゲンは粘着力が強く、衣服により拡散することが報告されています。 ■ ペットに関してのアレルゲン対策は、決して簡単ではありません。 ■ 現実的には、飼育の中止が有効な方法なのかもしれませんが(Chest 2005; 127:1565-71.)、もちろんそんなに簡単なことではないでしょう。 ■ ネコのアレルゲン... 2020年1月13日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) ネコを洗浄するとネコアレルゲン量は低下するが、1週間も維持されない ネコを洗浄して、どれくらいのネコアレルゲンを減少させることが出来るのか? ■ ペットのアレルギーにより、全米で年間50万~100万回以上の喘息発作があるという試算もあります。 ■ しかし、ペットのアレルゲンにどう対応するかは、難しいテーマです。 ■ 究極的には『手放す』になってしまうのですが、一方で、『ペットテラピー』... 2020年1月12日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) 家庭向け衣類乾燥機で、ダニは死滅するか? 家庭向け衣類乾燥機は、殺ダニに有効か? ■ 衣類乾燥機による殺ダニ効果を検討した研究は少なく、私が知っている範囲では学会報告のみです。 ■ その学会報告をご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっくりまとめると? 家庭用衣類乾燥機に、ダニを植え付けたブランケットを置き、10、20、30分間置いたあとのダニの生存数... 2020年1月11日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) どれくらいの温度や時間を加えると、殺ダニできる? どれくらいの温度を、どれくらいの時間加えると、ダニは死滅するのか? ■ ダニを減らすという環境整備は、なかなか難しいものです。 ■ 天日干しがカーペットにいるダニを殺ダニできるという報告はあります( Journal of allergy and clinical immunology 1994; 93:1072-4.)... 2020年1月10日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) どれくらいの紫外線照射により、ダニを死滅させうるか? 紫外線照射は、ダニをどれくらい死滅させるのか? ■ ダニの繁殖しやすさは、温度と湿度により大きくなります。 ■ また、『殺ダニ』と『繁殖しにくい環境』という点も区別しなければならないと思っています。『温度を上げることでダニを殺すこと』と、『乾燥させることでダニが繁殖しにくい環境を作ること』は別、ということです。 ■ で... 2020年1月9日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) 乳児期の汚水への曝露が感作を抑制する? 衛生仮説の難しさを、上水道の汚染事故から検討した報告。 ■ 衛生仮説は、微生物にさらされることが少なくなるとアレルギー疾患の発症リスクが高くなるという現象のことです。 ■ 衛生仮説の難しさに関しては以前記事にまとめたことがありますが、今回も衛生仮説に関連した興味深い報告をご紹介します。 この論文でわかったことを、ざっ... 2019年7月18日 pedallergy2016
アレルギー一般(検査) イヌアレルギープリックテスト プリックテスト用のイヌアレルゲン液は、アレルゲン量のばらつきがある アレルゲンを「粗抗原」と「コンポーネント」に分けて理解をする必要性が高くなってきています。 ■ アレルゲンには、「粗抗原」と「コンポーネント」にわけて考える必要性があります。 ■ 例えば、ピーナッツアレルゲンと言ってもタンパク質の種類は多く含まれており、そのうち2番目に命名されたタンパク質が「Ara h 2」で、診断の... 2019年7月11日 pedallergy2016
アレルギー一般(検査) 感作率 日本の成人のスギやダニに対する感作率はどれくらいか? ちょうど外来においでになる保護者さんくらいの方のスギやダニの感作率に関する報告。 ■ 以前、東京都にある大学の新入学生で実施されたダニに対する感作率9割というデータがあり、しばらくはそのデータをよく使用してきました。 ■ 最近、きちんとした全国調査結果がでたので、このデータを使用するようになりました。 ■ ちょうど外来... 2019年5月23日 pedallergy2016
アレルギー一般(治療) ネコアレルギー ネコを低アレルゲン化するワクチン? ペットに対するアレルギーに対応する有効な方法は、現状ではないといえる。しかし、いくつか研究中の方法がある。 ■ ペットアレルギーへの対応は難しく、基本的に回避しか方法はないのが現状です。 ■ 特殊な免疫療法として「リンパ節に対しネコ抗原を投与する」という免疫療法が開発されていますが、まだまだ実用化は先のようです(Jou... 2019年5月19日 pedallergy2016
アレルギー一般(病因) 感作乳児 乳児期の低レベルの感作は、その後のアレルギー疾患の経過を予測する? 0.34 kU / L以下をIgE検査陰性と評価しますが、0.10~0.34 kU / Lに意味があるかという報告。 ■ 以前は検査の精度の問題で特異的IgE抗体価 0.35 kU/L未満を感作なしと評価していましたが、現在は精度があがり、0.10~0.34 kU / Lも数値として評価できるようになりました。 ■ 乳... 2019年2月1日 pedallergy2016