食物アレルギー(病因) 皮膚の障害があると、どれくらいタンパク質の浸透量が増えるのか? 皮膚の状態が食物アレルゲンの吸収に影響し、全身症状の重症度に関わる可能性があります。 ■ 皮膚に付着した食物アレルゲンで強い症状が起こり得るか?という質問があります。 ■ なお、皮膚に付着してその部分が赤くなった、食物がついた手で目をこすって目が腫れた…などは重症とはとらえないこととします。 ■ あくまで、皮膚に付着し... 2024年9月19日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 卵・ピーナッツアレルギーのある1歳児は、6歳までに木の実類のアレルギーを発症しやすいかもしれない 子どもでも増えている木の実アレルギー。1歳以降に発症するリスクは? ■ 木の実類アレルギーは、日本でも一般的な食物アレルギーの原因となっており、最近、小麦アレルギーを抜いて3位の頻度となりました。 ■ しかし、木の実類アレルギーの有病率に関するデータは多くはなく、特に乳児期の木の実類に対し感作している児がどのように経過... 2024年3月30日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 乳幼児期のアトピー性皮膚炎は、その後の食物アレルギーを発症しやすくするか?:システマティックレビュー&メタアナリシス アトピー性皮膚炎が食物アレルギーのリスクを高めるというメタアナリシス、最近、再レビューされました ■ アトピー性皮膚炎が、経皮感作を通して食物アレルギーを発症しやすくなることは、多くの人に知られるようになりました。 ■ 以前、システマティックレビューが行われており、乳児期のアトピー性皮膚炎が、その後の食物アレルギーの発... 2024年1月23日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) きょうだいから受け継いだ腸内細菌叢は、下のきょうだいの食物アレルギーを防ぐ一因になる? 兄弟姉妹の数やペット飼育が健康に与える影響:衛生仮説の要因は? ■ 「衛生仮説」は、もともとは1989年に英国の疫学者ストラカンが提唱した概念です。 ■ ストラカンは、1958年のある週に出生した英国の小児17414人を23年間観察していった結果を報告し、生まれたときの上のきょうだいの数が多いほど花粉症や湿疹が少ないこ... 2023年12月4日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ハウスダスト中のクルミ蛋白量は、クルミアレルギーの発症に関連するか? 家庭内のハウスダストと食物アレルギーの関連性:ピーナッツ、鶏卵は関連していそう…、では、最近増加しているクルミは? ■ 経皮感作がひろく唱えられるようになったきっかけのひとつとして、2015年に発表された『ピーナッツタンパクがハウスダスト中に含まれるほど、その家に住んでいる子どもがピーナッツアレルギーになりやすい』とし... 2023年11月18日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) アトピー性皮膚炎の重症度と皮膚バリア機能障害は、食物感作を予測する アトピー性皮膚炎の重症度が食物アレルギーや気管支喘息のリスクを高める ■ アトピー性皮膚炎のお子さんが病院を受診された初診時に、皮膚の状態を見て、この子はかなりの感作状態にあると予測しながら検査をすすめることがあります。 ■ そこで、今回考えているテーマに近い論文が、IAAIという医学雑誌に掲載されていましたので共有さ... 2023年11月5日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ピーナッツアレルギーは、ピーナッツが1回気道暴露するだけで発症に関係しうるかもしれない 経皮感作だけでなく、『経気道』感作も起こりうる? ■「経皮感作」という言葉は、多くの人に知られるようになりました。 ■ しかし、感作のルートとして、他にも『気道』が考えられます。 ■ 最近のマウスを使った実験では、ピーナッツを経気道で吸入させると、場合によっては1回の摂取だけでピーナッツアレルギーを引き起こす可能性があ... 2023年9月19日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) カシューナッツアレルギーがある児に起こった、ユズ風呂でのアナフィラキシーの原因とは? ペクチンは、食品や化粧品に含まれる『増粘剤』のひとつ。 ■ ペクチンは、植物の細胞壁や中葉に含まれる多糖類で、食物の増粘剤(粘度やとろみを付ける)として使用されます。 ■ ペクチンアレルギーの報告はそれほど多くはありませんが、最近、ペクチンアレルギーが疑われたカシューナッツアレルギーのある小児が、ユズ風呂でアナフィラキ... 2023年8月14日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 食洗機に残った洗剤は、腸管のバリア機能を傷害する? 『アウトサイド-イン仮説』は、皮膚にとどまらず、腸管でも成り立つ? ■ アレルギーの悪化ルート・仮説として、皮膚からの感作・悪化がひろく認められる考え方になりました。 ■ さて、経皮感作ですので皮膚を中心に考えるのですが、上皮細胞は腸管にも存在します。 ■ すなわち、アレルギー疾患の発症リスクを上昇させるアウトサイド-... 2023年8月5日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 貯蔵した穀物に増える『チャタテムシ』を食べることによりアナフィラキシーを起こした症例報告 穀物に増えるダニだけでなく、『チャタテムシ』を食べることで症状がおこる可能性がある ■ ヒラタチャタテ(ここではチャタテムシと呼称します)は、さまざまな穀類だけでなく、動物・植物、書籍の糊等に発生します。 ■ 英語ではbook liceなどと言われ、書籍に発生するという意味にとれますが、貯蔵した穀類にもいるということで... 2023年1月3日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) エビアレルギーと昆虫アレルギーは近いかもしれない 昆虫とエビは、アレルギー的には近い可能性がある。 ■ 昆虫食に関して、たまにネットニュースなどでも見かけるようになりました。 ■ その味わいに関しては、『エビに近い』という感想が多いように思います。 記者が話題の昆虫食に挑戦、体長2cmキイロスズメバチの素揚げ「サクッとした食感」「エビに近い味わい」 ■ 昆虫の養殖に向... 2022年12月29日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ピーナッツを食べた人からのキスで、ピーナッツアレルギーを起こしうるか? 以前、広く知られるようになった、『ピーナッツアレルギーの方がキスで症状が誘発されて亡くなったという事件』は、ピーナッツによるものではなかったと結論付けられています。 ■ 昔、『重症ピーナッツアレルギーのあるひとが、恋人からキスをされたあと重篤なアナフィラキシーをおこして亡くなった』というニュースがありました。覚えていら... 2022年12月13日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ピーナッツアレルギーのある児は、他の豆類にどれくらい感作されているか? ピーナッツは豆類。 ■ ピーナッツは、ナッツという言葉がついていますが、生物の分類的には豆類です。 ■ そして、マメ目→マメ科→ラッカセイ属:ピーナッツ、マメ目→マメ科→大豆属:大豆、マメ目→マメ科→エンドウ豆属:エンドウマメと、生物学的に分類されます。 ■ しかし、ピーナッツアレルギーのある方でも、多くの場合、大豆や... 2022年9月18日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) オーツ麦の含まれたスキンケア製品は、アトピー性皮膚炎の小児に使用すると感作の原因になるかもしれない スキンケア製品に含まれる食品成分は、経皮感作の原因となりうる。 ■ 皮膚にぬるスキンケア用品が、経皮感作の原因になることは広く知られるようになってきました。 ■ 思った以上に、市販のスキンケア製品には食品成分が含まれており、感作の原因になっています。 ■ すこし古い報告ですが、Allegy誌に、オーツ麦に対する検討があ... 2022年6月30日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) 学校のホコリの中には食物アレルゲンが検出されるが、その量は家庭のそれより少ない ハウスダスト中には、食物アレルゲンが含まれている。 ■ 家庭において、ハウスダスト中から食物アレルゲンが検出されることがわかっており、日本においてはダニよりも卵のほうが多いのではないかという研究結果もあります。 ■ では、学校でも食物アレルゲンは多く検出されるのでしょうか? ■ 最近のJACI in Practiceに... 2022年6月28日 pedallergy2016
食物アレルギー(病因) ハチミツに、乳や小麦タンパク質が極々微量に混入しているかもしれない ハチミツに乳や小麦タンパク質が含まれている可能性がある? ■ 『ハチミツに混入する花粉に対して、アレルギー症状が出現することがありうるか』に関し、以前簡単に論じた記事を公開しました。 引用記事 ハチミツに含まれる花粉を食べて、アレルギー症状がでることはありますか? ■ その記事では、『はちみつに含まれた花粉(キク科の花... 2022年6月13日 pedallergy2016