以下、論文紹介と解説です。

Fleischer DM, et al. Sublingual immunotherapy for peanut allergy: a randomized, double-blind, placebo-controlled multicenter trial. J Allergy Clin Immunol 2013; 131:119-27.e1-7.

ピーナッツ粉末 2g(ピーナッツ蛋白質1g相当)の負荷試験を実施したピーナッツアレルギー患者 40人を、舌下免疫療法群、プラセボ群にランダム化し、44週後にピーナッツ粉末5gで負荷試験を実施し、5gを摂取可能、もしくは試験開始時の負荷試験の閾値より少なくとも10倍多いピーナッツ粉末の摂取に成功した率を比較した。

背景

■ 現在、ピーナッツアレルギー患者に対する利用可能な治療選択肢はない。

 

目的

ピーナッツ舌下免疫療法(sublingual immunotherapy;SLIT)の安全性、有効性、免疫学的効果を検討した。

 

方法

■ 2gまでのピーナッツ粉末(タンパク質約50%; 負荷試験で摂取できた量 [successfully consumed dose; SCD] の中央値46mg)試験開始時の経口食物負荷試験(oral food challenge; OFC)後、12~37歳(中央値15歳)40人を、ピーナッツSLIT連日またはプラセボに1:1でランダム化した。

■ 44週間後に、ピーナッツ粉末5gのOFCを実施し、続いて非盲検化した。

■ すなわち、プラセボ投与群を高用量ピーナッツSLITにクロスオーバーした後、44週目にピーナッツ粉末5gのOFCを実施した。

試験デザイン。

■ 両群の44週目のOFCを試験開始時のOFCと比較して、5gを摂取可能であった、もしくは試験開始時のOFCによる閾値より少なくとも10倍多いピーナッツ粉末の摂取に成功した参加者をレスポンダーとみなした。

 

結果

SLITの44週間後、ピーナッツSLIT群 20人中14人(70%)がレスポンダーであったのに対し、プラセボ群 20人中3人(15%)がレスポンダーだった(P<.001)

ピーナッツSLITレスポンダーにおける、SCDの中央値は3.5から496mgに増加した。

■ SLIT 68週間後、SCD中央値は996mgに有意に増加した(第44週と比較するとP=.05)。

■ クロスオーバーした44週目のOFCのSCD中央値は試験開始時より有意に高かった(603 vs 71mg、P=.02)。

■ クロスオーバーした参加者16例中7例(44%)がレスポンダーであり、レスポンダーにおけるSCDの中央値は21から496mgに増加した。

■ 44週間のOFCにおけるピーナッツ摂取量10,855件のうち、63.1%が無症状であり、口腔咽頭症状を除くと95.2%は無症状だった。

 

結論

■ ピーナッツSLITは、プラセボと比較して大多数の参加者で中等度の脱感作を安全に誘導した。

■ 治療期間が長いほどSCDは統計的に有意に増加した。

 

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食物アレルギーに対する舌下免疫療法は、経口免疫療法よりも有効性は低いものの、安全性は勝る。

■ 食物アレルギーに対する舌下免疫療法は、現状では標準療法ではありません。

■ また、経口免疫療法よりもやや効果は劣るようです。

■ しかし安全性としては経口免疫療法に勝っており、今後注目される可能性はあるでしょう。

 

今日のまとめ!

 ✅ ピーナッツに対する舌下免疫療法は、有効であるようだ。

 

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