点鼻による生インフルエンザワクチンは、まだ日本では一般には使用されていません。
■ 現状では公式には使用されていないこともあり一般的とは言えませんが、鼻から使用するインフルエンザワクチンは現状では海外からの個人輸入で、一部のクリニックで使用されています。
■ この場合のインフルエンザワクチンは生ワクチンになり(注射のインフルエンザワクチンは”不活化”ワクチンです)、重症の喘息の子どもには慎重にとする場合もあります。
■ しかしそのエビデンスには乏しい状況でした。
■ そこで、最近発表された、『重症気管支喘息児』に対する点鼻のインフルエンザ生ワクチンの安全性に関する報告をご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
中等症~重症の喘息児および再発性喘鳴を伴う就学前の小児478名(中央値9.3歳; 範囲2~18歳)に対し、弱毒化インフルエンザ生ワクチンを実施した後の喘息の増悪と喘息の重症度を比較したところ、
✅ 予防接種後4週間で47例(14.7%; 95% CI 11%~19.1%)が、接種後72時間以内に4例が重症の喘息増悪を来したが、喘息重症度、試験開始時の肺機能もしくは喘息コントロールとの関連を認めなかった。
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