アレルゲンを「粗抗原」と「コンポーネント」に分けて理解をする必要性が高くなってきています。
■ アレルゲンには、「粗抗原」と「コンポーネント」にわけて考える必要性があります。
■ 例えば、ピーナッツアレルゲンと言ってもタンパク質の種類は多く含まれており、そのうち2番目に命名されたタンパク質が「Ara h 2」で、診断の有用性が研究で判明し保険適応がなされています。
■ この場合、ピーナッツを丸々砕いて試薬にした場合を「粗抗原」、それぞれ分解して検討できるようにしたタンパク質を「コンポーネント(部品)」といい、「Ara h2」はコンポーネントの1種となります。
■ すなわち食物アレルギーに関してコンポーネントにわけて考えていくことは重要なのですが、コンポーネントをひとつひとつ検討することはとても手間と時間とコストがかかるため、すべての粗抗原に関してコンポーネントによる検討が行われているわけではありません。
■ 今回は、粗抗原を使用した「イヌの毛」に対するプリックテスト溶液内のコンポーネントの話題です。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
5種類の皮膚プリックテスト(SPT)溶液と、イヌ120匹から3種類の解剖学的部位から毛を採取し、イヌのアレルゲンコンポーネント(Can f1~6)を分析したところ、
✅ Can f2やCan f6は、イヌの毛とSPT溶液中で少なく、採取したイヌの毛で大きな部分を占めたアレルゲンであるCan f4は、SPT溶液中では低かった。
✅ Can f3はSPT溶液ではばらつきが大きかった。
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