SNSとアレルギー情報の付き合い方とは?

SNSと医学情報。光と影。

■ SNSは情報を共有する方法を大きく変えました。
■ 最近、SNSは大きな変容をしてきてはいますが、医療において、患者が情報を探したり、医師との関係を築いたりする大切なツールともいえるでしょう。

■ SNSは便利な面もありますが、間違った情報が広がりやすくなるという問題もかかえています。
■ しかし、インターネットでの検索結果がどのように決まるか、例えば検索結果が調整されたり、有料広告が表示されたりすることがあります。このようなシステムにおいては根拠のない治療法に陥ってしまうリスクが上がります。

■ 実際、Twitterに投稿された11年間、126,000以上のストーリーを分析した報告があり、間違ったニュースは正しい情報よりもソーシャルメディアで共有されやすいという結果になっています。

■ このように、ソーシャルメディアは医療情報の探求に役立つ一方で、誤情報が広がるリスクもあります。

■ そもそもWeb上には正確でない健康情報がたくさんあります。
■ 特に、COVID-19のパンデミックでは、誤った情報が広がり、証明されていない治療法やワクチンに対する不信感を生むなど、深刻な問題が発生しました。

■ 2022年に公開されたレビューがあり、少し前ながら、SNSと医療情報に関し、深堀りして解説されていました。

Patrick M, Venkatesh RD, Stukus DR. Social media and its impact on health care. Ann Allergy Asthma Immunol 2022; 128:139-45.

PubMedデータベースからの文献検索と、ソーシャルメディア使用に関するオンライン公開市場調査データに基づき、SNSと医療情報に関しレビューした。

目的

■ ソーシャルメディアは、世界中の情報共有と受け取り方を根本的に変えた。

■ 本総説では、患者がオンライン上のやりとりを通じてどのような影響を受けるか、また患者との医療上の意思決定について積極的に議論するための留意点について、臨床医に向けた視点を提供する。

データソース

■ PubMedデータベースからの文献検索と、ソーシャルメディアの使用に関するオンライン公開市場調査データ。

研究の選択

■ 査読付き研究、Pew Research Centerのデータ、英語論説を選定しレビューした。

結果

■ 患者及び医療従事者によるソーシャルメディアの使用に関する文献の幅と深さは顕著に増加している。
■ 特に、医療上の意思決定や患者と医師の関係性に対するその貢献に焦点が当てられている。
■ COVID-19のパンデミックは、誤情報や偽情報の広がりと、これらがケアの各レベルにどのような影響を与えるかを明らかにした。
■ 医療従事者が誤情報に対抗し、患者一人ひとりに対応するためのオンラインプレゼンスを構築する支援のためのベストプラクティスが確立されている。

結論

■ ソーシャルメディアが医療に及ぼす多岐にわたる影響に対する理解と認識が深まっている。
■ 医療専門家は、患者の医療上の意思決定を支援するため、これらの複雑な相互作用に対する理解を深める必要がある。

 

 

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