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Ko HC, et al. Topical Tacrolimus for the Treatment of Atopic Dermatitis with Truncal Lesion. Ann Dermatol 2018; 30:173-8.

プロトピック外用薬は、顔や首だけの外用薬ではありません。

■ プロトピック外用薬は、皮膚の菲薄化(薄くなる)や血管拡張といったステロイド外用薬で起こりうるような副作用がほとんどないため、顔や首に使用されることが多いです。

■ そのためか、顔や首専用と思っておられる方もいらっしゃるようですが、実際には全身に使用可能です。

■ 今回は、プロトピック外用が実際に体幹にも有用かどうかを検討した報告をご紹介いたします。

 

体幹部のアトピー性皮膚炎の病変がある成人患者201人に対し、プロトピック1日2回4週間の治療を行い、治療効果を確認した。

背景

■ タクロリムス外用薬は、成人および小児の両方において、アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis; AD)の急性および慢性状態のための有効な抗炎症t治療である。

■ タクロリムス外用薬は、敏感な領域 (顔面、肛門・性器、頸部、四肢の屈曲部)で特に使用される。

■ しかし、多くのAD患者は体幹の症状もまた悪化を経験する。

 

目的

■ この研究の目的は、幹部病変のあるAD患者に対するタクロリムス外用薬の有効性および安全性を調査することである。

 

方法

■ 2歳以上の体幹部病変のあるAD患者を、韓国の20施設からリクルートした。

タクロリムス外用薬で1日2回4週間の治療を受けた。

■ プライマリエンドポイントは、試験開始時から28日目までの湿疹領域および重症度指数(eczema area and severity index; EASI)の変化だった。

■ セカンダリエンドポイントは、試験開始時から28日目の、患者全体アセスメント(patient global assessment; PGA)スコアおよびかゆみ視覚アナログスケール(visual analogue scale; VAS)スコアの変化だった。

 

結果

■ 201人の患者がリクルートされ、176人が4週間の全治療を完了した。

■ 介入終了までに、体幹のEASIの平均(2.2±4.71)は、試験開始時のEASIの平均(4.71±4.03、p <0.001)より有意に低下した。

28日目のPGA(1.71±1.15)および体幹のかゆみVASスコア(2.61±2.19)も、試験開始時と比較して有意に低下した(それぞれ2.96±1.07および5.15±2.47)。

論文より引用。プロトピック外用は体幹のほうが体幹以外よりむしろ有効という結果。

■ 試験期間中に重篤な有害事象は観察されなかった。

 

結論

■ タクロリムス外用薬は、AD患者の体幹病変に対する有効かつ安全な治療法である。

 

結局、何がわかった?

体幹部のアトピー性皮膚炎の病変がある成人患者に対し、プロトピック1日2回4週間使用すると、

 ✅体幹部のEASIの平均値(2.2±4.71)は、試験開始時のEASIの平均値(4.71±4.03、p <0.001)より低下した。

 ✅試験終了時のPGA(1.71±1.15)および体幹のかゆみVASスコア(2.61±2.19)も、試験開始時と比較して有意に低下した(それぞれ2.96±1.07および5.15±2.47)。

 

 

プロトピック外用は、顔・頸部以外にも有用。

■ 現実的には、「日本のみ」プロトピックの使用量の上限が決められているために、顔・頸部のみの使用に限るといったイメージが付着やすいのかもしれません。

■ 今回の報告のように、使用量の上限を考えていただければ、顔・頸部以外にも使用可能ですし、十分効果は期待できるでしょう。

■ もちろん、スキンケア指導も合わせておこない、抗炎症薬の減量をはかることもまた、重要であることは言うまでもありません。

 

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今日のまとめ!

 ✅プロトピック外用は、体幹部にも有効で、体幹部以外より有効かもしれない。

 

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