小児アトピー性皮膚炎における、抗ヒスタミン薬の不眠や掻痒に対する効果

2017年5月31日

Hon KL, et al.,  Clinical scores of sleep loss/itch and antihistamine/topical corticosteroid usage for childhood eczema. Br J Dermatol 2016.[Epub ahead of print]

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27061407

 


抗ヒスタミン薬やステロイド外用薬はアトピー性皮膚炎治療の主役ですが、睡眠障害やかゆみの評価スコアとしてどの指標がよいかを検討した報告です。


 

P: 5-18歳のアトピー性皮膚炎患者117名

E: 抗ヒスタミン薬とステロイド外用薬使用

C: –

O: SCORAD、Nottingham Eczema Severity Score (NESS)、Children Dermatology Life Quality Index (CDLQI)

 

結果

不眠はNESS、SCORAD、CDLQIによってそれぞれ86%、84%と86%の患者から報告された。

臨床スコアによる不眠の程度はそれぞれ相関し(rho:0.62-0.71; p < 0.001)、かゆみも相関していた(rho:0.35-0.54; p < 0.001)。 さらに、不眠とかゆみは、相互に相関していた(0.35-0.71、p<0.001)。

不眠は、NESS(rho:0.55-0.73; p < 0.001)、SCORAD(rho:0.41-0.45; p < 0.001)、CDLQI(rho:0.50-0.63; p < 0.001)と相関しており、かゆみも、NESS(rho:0.28-0.40; p < 0.001)、SCORAD(rho:0.36-0.53; p < 0.001)、CDLQI(rho:0.43-0.65; p < 0.001)と相関していた。

抗ヒスタミン剤使用は、不眠(rho:0.27-0.34; p < 0.01)、そう痒(rho:0.20-0.29; p < 0.05)、重症度(rho:0.28-0.34; p < 0.001)、CDLQI(rho:0.22; p < 0.01)と、すべての臨床パラメータにおいて、相関していた。

ステロイド外用薬は、SCORADと弱く相関し(rho:0.26; p < 0.01)、CDLQIでは相関しなかった。

患者年齢は、睡眠障害、かゆみ、QOL(rho:-0.24–0.34; p < 0.01)と負の相関があった。

 

コメント

SCORADは短期的なスコア、NESSはやや長期的なスコアといえます。rhoは一般的な相関係数”R”と捉えていいようです。

抗ヒスタミン薬使用が臨床症状と明らかに相関していると示唆され、「NESSによる睡眠障害とかゆみ」が相関に関して最も良い示すスコアのようであると結論されていました。

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