乳児期の水泳とライノウイルス感染は、喘鳴や細気管支炎のリスクを上げるかもしれない: コホート研究

2017年5月31日

Schuez-Havupalo L, et al. Association between infant swimming and rhinovirus-induced wheezing. Acta Paediatr 2014; 103:1153-8.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25041066


最近、水泳と喘息の関連に関して調べています。その際に見つけた文献です。

これまで、水泳は喘息コントロールや増悪に影響せず、忍容性が高く、体力と肺機能を増加させるとか、頻回の水泳は喘息リスクを上げるかもしれないといった報告をUPしてきました。

今回はライノウイルス感染を絡めて水泳が喘息と関連するかという報告です。


 

P: フィンランドにおける出生コホート研究に参加し生後17ヵ月までの乳児1827名のうち、水泳に関するデータを得た1038名、ウイルスに関する追跡データをを得た635名 

E: アンケートによる水泳の頻度、期間、年齢+PCRで検出したヒトライノウイルス(HRV)

C: –

O: 乳児期の水泳は喘鳴(細気管支炎と再発性喘鳴)と関連するか

 

結果

水泳をしている児45名/469名(9.6%)vs水泳をしていない児39/569(6.9%)は少なくとも1つの喘鳴疾患に罹患していた。そして、ライノウイルスは、水泳をしている児において11名/296名(3.7%)vs水泳をしていない児4名/339名(1.2%)の喘鳴に関連していた(p = 0.04)。

水泳は、細気管支炎のリスクをを調整オッズ比1.71(p = 0.05)、ライノウイルス関連の喘鳴リスクと調整オッズ比3.57(p = 0.06)関連した。

幼児期の水泳とライノウイルス関連の喘鳴は、アトピー性皮膚炎をもつ児によく認められた(p = 0.006)。

 

コメント

それに対し、今回の報告は乳児期の水泳は、ライノウイルスによる喘鳴疾患と関連があり、特にアトピー性乳児にある可能性があるとまとめられます。

乳児期のプール使用と喘息罹患率には明らかなエビデンスはないというメタアナリシスがあるようです(Goodman M, Hays S. Asthma and swimming: a meta-analysis. J Asthma 2008; 45: 639–47.)。

生後6か月以降の細気管支炎はライノウイルス(HRV)も原因になり、HRVは再発性喘鳴の発症に関連ししばしば検出されます。気道好酸球性炎症をもつ乳児はライノウイルス感染症により、喘鳴リスクが上がりますので、今回の結果は納得できる範囲といえるのではないでしょうか。