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Blume-Peytavi U, et al. Recommendations from a European Roundtable Meeting on Best Practice Healthy Infant Skin Care. Pediatr Dermatol 2016; 33:311-21.

新生児期のスキンケアは、さらに一般的なものになってきています。

■ 昨日に引き続き、保湿剤の総論です。

■ 今度は2016年のレビューで、全文がフリーで閲覧可能です

 

 

まとめ(1)

■ 2009年、European roundtable meetingは、乳児の入浴と洗浄に関しての推奨を発表し、今回、更新された。

■ エビデンスの質はGrading of Recommendation Assessment, Development and Evaluation systemを用いて評価した(大多数; 7名以上)が賛成したときはエビデンスもしくは推奨のコンセンサスはあると評価された。

■ 新しい勧告は、おむつ皮膚炎治療と保湿剤使用のガイダンスを提供することも目的とした。

 

 

 出生時の洗浄

■ これまでの推奨は、直接のエビデンスというより専門家の意見で決められていた。それは、新生児期に無作為化試験を行う倫理問題があるため、エビデンスの質が低いためである。

■ 出生時の洗浄はむしろ逆効果である場合があるため、最初に新生児を拭くのに水を使うことは推奨されない。

■ 拭く理由の1つは、体温安定化のため、乳児を乾燥させるためである。

胎脂を保持しておくことは皮膚保護に関し有益性がある。胎脂は、羊水と酵素からの体を保護して、皮膚pHを低下させ、脂質を提供し保湿する効果がある(Clin Dermatol 2015;33:271–280.)。したがって、第1の推奨は、乾燥タオルが望ましい

■ しかし、乳児を積極的にこすることは避けなければならない。ただし、児が汚染されている場合は、水を使用してもよい。

■ 新生児の初回の沐浴が1回のみであることは、体温を安定させるため、強く推奨される。

■ しかし、”急いで”入浴させることが強調されると、一部では不必要に母乳栄養やスキンシップを中断させる可能性があり、低体温と呼吸障害のリスクを増す可能性がある。

■ 最終的な推奨として、医療従事者が初回の沐浴のために手袋を使用しなければならないと変更された。母の血液が医療従事者に対し脅威を有する可能性があるためである。一方、手袋を着用していない医療従事者が、乳児に対し微生物による汚染のリスクを増やす可能性がある。

 

 

ルーチンの入浴

  ■ 新生児は、入浴することが可能である。これは、入浴とタオルによる清拭を比較するランダム化比較試験から、エビデンスが得られている(Pharmacol Physiol 2009;22:248–257.)。

 ■ 入浴は 乳児の睡眠や母の気持ちを安定させるかもしれない。にもかかわらず、委員会は入浴の心理的利益を正当化するとは推奨していない。

■ 研究の多くは、臍帯を切除する前に入浴することに害はなく、アルコールを使用するかわりに入浴してもよいことを示した。

布による清拭より入浴することが「より良い」という推奨は、入浴する方法が「好ましい」と言い換えられた

■ 皮膚バリア機能に対し、布またはスポンジ洗浄よりも入浴のほうがが好ましいというエビデンスがある(Pharmacol Physiol 2009;22:248–257.)が、その差は臨床的に重要でないかもしれない。

入浴が、児の睡眠を改善する可能性があることを示唆している研究結果が示されている(Sleep 2009;32:599–606.)。

新生児は5~10分間入浴するべきという推奨は維持された。入浴する頻度は、週につき最低2~3回入浴しなければなならないと変更された。

 

入浴中の安全性

 ■ 汚染された浴槽と玩具から緑膿菌が検出されるという報告があり、浴槽と玩具はきれいに保たれなければならない。しかし、浴槽やおもちゃは、”消毒”よりむしろ”きれいに保たれる”べきとされ、家庭での入浴に対し殺菌という方法は正当化されない。

 

入浴後

■ 入浴後 、乳児は何らかの形でカバーされるべきである(服を着せなければならないわけではない)。新生児が入浴した10分後に有意な体温低下が起こる可能性があり、カバーはそれを予防する

■ ドライスキンの管理に対し、保湿剤の塗布が「正常な」成熟プロセスのために効果がある。

■ 入浴に際する洗浄剤の使用 界面活性剤はら汗、脂、よごれ、油を除去するために使われるが、界面活性剤と角質層(SC)のタンパク質の相互作用は、潜在的に乾燥、紅斑、刺激、かゆみに影響する。

■ 合成洗剤から成る「石鹸」とクレンザの基本的な差異を知る必要性がある。石鹸は脂肪酸(例えばココヤシ酸塩Na)の塩類であり、石鹸系クレンザは事実上アルカリ性である(pH 10)。

■ 対照的に、多くの合成洗剤はpHが中性で、石鹸(特に硫酸ラウリルナトリウム[SLS]のような界面活性剤が回避される場合は)より有意に穏やかなために使用される。

委員会は乳児皮膚は、水のみもしくは、適切に水に加えた液体洗剤により洗浄されることを強く推奨する。液体洗浄剤が「使われてはならない」ではなく、「使われることができる」と規定する。

 

 

おむつ領域の対応

■ おむつ域はきれいに、また、乾燥するように維持し、しばしば交換されなければならない。

■ おむつ領域が綿球またはタオルで、水単独、または、適切に設計されたタオルを用いて穏やかに洗うように強く推奨する。

 

保湿剤の使用

少なくとも週2回の保湿剤の使用は考慮されなければならない。

■ 保湿剤は閉塞性効果を回避するために薄く塗布され、治療は屈曲部での保湿剤のトラップを回避しなければならない。

 

オイルの使用

■ 世界の多くの地域において、幼児の皮膚に油を塗布する長い歴史があるが、植物性油は化学組成が様々である。

■ 適切に設計されたベビーオイルは、生理的な皮膚乾燥を防ぐために薄く塗布することができ、浴槽に使用することができる。

 

まとめ(2)

■ 新生児の入浴は、基本的な方法を使えば児を傷つけることはない。

■ 水のみ、もしくは適切な液体洗浄剤は、皮膚の成熟過程を損なわない。

■ おむつ部位は、清潔、および乾燥するように保たれなければならない。

■ 分娩時から、おむつ部位は、綿球や綿製の布と水、または適切に作成されたタオルを用いてやさしくきれいにする。

■ 適切に選ばれた保湿剤は、皮膚バリア機能を維持し強化するために用いることができる。

■ 適切に選定されたベビーオイルは、生理的な一過性の皮膚乾燥のために、入浴時に少量塗布する。

■ 乳児に塗布する製品はバッファーとして機能して、乳児の皮膚をほぼpH 5.5に維持する。

■ 製剤と成分は安全試験の試験を受けなければならない。

■ 製剤は、安全に保存されなければならない。

■ 強い表面活性物質(例えば硫酸ラウリルナトリウム)を含んでいる製品は、回避されなければならない。

■ ヘルスケアの専門家は、両親に対しこれらをアドバイスの基本として、この推奨を使用できる。

 

今日のまとめ!

 ✅個人的には保湿は「たっぷり」でも良いと考えるが、全体的なスキンケアの標準的な推奨として参考になると思われた。

 

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