小児喘息のコントロールは、フルタイド連日/屯用/シングレアのどれが良いか?(INFANT試験)

2017年9月10日

Fitzpatrick AM, et al. Individualized therapy for persistent asthma in young children. J Allergy Clin Immunol 2016; 138:1608-18.e12.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27777180

 


喘息加療において、コントローラーとして、ステロイド吸入を選択するか、ロイコトリエン拮抗薬を選択するかは悩ましい場合があります。

その選択の助けとなるスタディが2010年にNEJMに発表され(N Engl J Med 2010; 362:975-85.)、よく引き合いに出されますが、ICS/LABAとLTRAの比較でした。

今回ご紹介する研究は、ICS連日 or 頓用 or LTRAのクロスオーバースタディです。


 

P: 毎日のコントローラ治療を要する12~59ヵ月の喘息児 300人

E: 吸入ステロイド薬(ICS)(プロピオン酸フルチカゾン44mg×2吸入[=88mg」×1日2回)屯用 

C1: ロイコトリエン受容体拮抗剤連日(モンテルカスト4mg、1日1回就寝時)

C2: ICS(プロピオン酸フルチカゾン44mg×2吸入[=88mg」×1日2回)

O: 喘息治療への反応性(エアロアレルゲン感作[≧0.35kU/L]、増悪歴、性別で異なるか)

 

 

結果

 

2~8週のrun-in期間後、下記の3通りの16週毎のクロスオーバー試験で行われた。

 1) ICS連日/LTRA(プラセボ)/ICS屯用(プラセボ) 16週間

 2) ICS連日(プラセボ)/LTRA/ICS屯用(プラセボ)16週間

 3) ICS連日(プラセボ)/LTRA(プラセボ)/ICS屯用16週間

喘息コントロール日(asthma control days;ACD)は、症状・気管支拡張薬などの薬物使用・予定外受診のない日数と定義された。

(1)喘息増悪が少なくとも4週より長い、(2)年率換算されたACDが他の治療法より少なくとも31日多い場合、他の治療法より優れた反応をしたと定義された。

分析可能なデータが得られた児の74%(170/230人)は、3種類の治療戦略に対し他と異なる反応性が認められた

ICS連日群が最も改善率が良く、エアロアレルゲン感作によって予測されたが、増悪歴や性では予測されなかった。

ICS連日への改善率は、エアロアレルゲン感作、好酸球300/μL以上の両方がある児で更に増加した。

ICS連日群は、他の治療と比較して、喘息コントロールできた日がよい長く、増悪がより少なかった。

論文から引用。グラフィカルアブストラクト。

*2017/9/10追加しました。

 

コメント

 

Individualized Therapy for Asthma in Toddlers (INFANT) 試験になります。

ステップ2の治療(コントロール薬物連日)を要している喘息児において、エアロアレルゲン感作や好酸球数によるフェノタイプ群は、治療選択に対し有用であり、ICS連日治療が成長抑制のリスクの可能性があるにせよ増悪確率を改善することから有用であることが確認されたとされていました。

なお、この研究は解熱鎮痛剤の使用に関しても検討されており(NCT01606319)相互作用は、示されなかったそうです。