セラミドが主成分の保湿剤は、基剤よりも皮膚の機能を改善させる

セラミドベースの保湿剤と基剤、どちらがよりアトピー性皮膚炎に有効か?

■ 第45回日本小児皮膚科学会学術大会に参加してきました。自分自身の講演もあったこともあり、ひさしぶりに現地におもむきました。

■ 名古屋医療センターの二村先生のご講演をきいていて、内容も見せ方もさすがだなあと思いながら拝聴していてでてきた報告のひとつをご紹介します。

■ 保湿剤の性質によって、アトピー性皮膚炎の治療効果を比較した研究です。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

18歳以上の中等症のアトピー性皮膚炎患者100人を、セラミドベースの保湿剤とその基剤にランダム化し、7日間ごとに28日間の経過を比較したところ、

 ✅ Eczema area severity index(EASI)スコアは、試験開始時から両群ともすべての時点で有意に低下し(P < 0.0001)、28日目には両群間で有意な差はなかった(P = 0.7804)。

 ✅ しかし、経皮水分蒸散量や角質水分量は、介入群では時間の経過とともに有意に改善したが、プラセボ群では変わらないか悪化した(それぞれP = 0.0342、P < 0.0001)。

 ✅ ステロイド外用薬(モメタゾンフランカルボン酸エステル)の使用量に有意差はなかった(P = 0.1579)

  

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