JAK阻害薬ウパダシチニブ(リンヴォック)を日本人に投与した第三フェーズ試験の結果は?

内服JAK阻害薬が、12歳以降の重症アトピー性皮膚炎に使用できるようになりました。

■ 内服JAK阻害薬は、重症のアトピー性皮膚炎に使用することができるようになりました。

■ 薬価は高価であり、処方できる条件などに制限がありますが、有効性は高い薬剤です。

ウパダシチニブのアトピー性皮膚炎への適応拡大について(日本皮膚科学会)

■ そして最近、JAK阻害薬ウパダシチニブの有害事象を検討した日本からの報告が公開されましたので共有します。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

中等症から重症のアトピー性皮膚炎のある日本人患者(12~75歳)272人に対し、ウパダシチニブ15mg+ステロイド外用薬群、30mg+ステロイド外用薬群、プラセボ群+ステロイド外用薬群にランダム化し24週間投与すると(プラセボ群のみ16週から8週間ウパダシチニブを投与)、

 ✅ざ瘡(いずれも軽症もしくは中等症、中止には至らず)は、プラセボ+ステロイド外用薬群(5.6%)に比べ、ウパダシチニブ+ステロイド外用薬群(15mg; 13.2%、30mg; 19.8%)で多く発生した。

 ✅ 帯状疱疹感染(4.4% vs 0%)、貧血(1.1% vs 0%)、好中球減少(4.4% vs 1.1%)、クレアチンホスホキナーゼ(CPK)上昇(2.2% vs 1.1%)が、ウパダシチニブ30mg+TCSでウパダシチニブ15mg+TCSに比べて高頻度に発生した(プラセボ群では発生せず)。

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